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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.2 (伝送路二重化機能編)

3.6.7 ルータ/HUB監視機能

RIP方式、NIC切替方式を運用する上での、ルータ/HUB監視機能を設定します。ルータ/HUB監視機能の設定は以下の手順で行います。

図3.4 ルータ/HUB監視機能の設定手順

3.6.7.1 監視先情報の設定

ルータ/HUB監視機能の監視先を設定します。本設定にはhanetpollコマンドを使用します。詳細は“7.7 hanetpollコマンド”を参照してください。

3.6.7.2 ルータ/HUB監視機能の有効化

ルータ/HUB監視機能を有効にします。本設定には、hanetpoll on コマンドを使用します。hanetpoll on コマンドを実行すると、ルータ/HUBに対するpingコマンドが実行されます。

注意

なお、NIC切替方式では物理インタフェースの活性化を行った後に監視を開始するため、リンクアップの待ち時間(図3.5 ルータ/HUB監視機能基本シーケンスのIDLE秒)が経過するまでは、pingが失敗しても伝送路異常とはみなしません。リンクアップに要する時間は接続するHUBの種別に依存するため、HUBが故障していないにもかかわらず伝送路監視に失敗する場合には、必要に応じてhanetpoll on コマンドの-pパラメタで待ち時間を延長してください。

監視先情報の設定を行った仮想インタフェースが活性化されているときにhanetpoll onコマンドを実行した場合、ルータ/HUB監視機能は即時に有効となります。

監視先情報の設定を行った仮想インタフェースが活性化されていないときにhanetpoll onコマンドを実行した場合、ルータ/HUB監視機能は即時に有効となりません。

また、hanetpoll onコマンドによりルータ/HUB監視機能を有効化した後、監視先情報の設定を行った仮想インタフェースを活性化した場合も、ルータ/HUB監視機能は即時に有効とはなりません。この場合、hanetpoll offコマンドによりルータ/HUB監視機能を一旦無効化し、仮想インタフェースを活性化した後、再度hanetpoll onコマンドによりルータ/HUB監視機能を有効化してください。詳細については“7.7 hanetpollコマンド”を参照してください。

図3.5 ルータ/HUB監視機能基本シーケンス


図3.6 ルータ/HUB監視機能異常シーケンス

3.6.7.3 NIC切替方式の伝送路異常検出時間

NIC切替方式におけるHUB監視機能の伝送路異常検出シーケンスについて説明します。

以下に、監視先が1つの場合と、監視先が2つでHUB-HUB間監視を使用する場合についてそれぞれ説明します。

監視先が1つの場合:

異常検出時間 = 監視間隔(秒)×(監視回数 - 1)+ pingのタイムアウト時間(*1)

*1: 監視間隔が1秒の場合は1秒となり、それ以外の場合は2秒となります。

デフォルトの設定値では以下のようになります。
5秒 × (5回 ― 1) + 2秒 = 22秒

監視先が2つの場合:

異常検出時間 = 監視間隔(秒)×(監視回数 - 1)+ pingのタイムアウト時間(*2)× 2回

*2: 監視間隔が2秒の場合は1秒となり、それ以外の場合は2秒となります。

デフォルトの設定値では以下のようになります。
5秒 × (5回 ― 1) + 2秒 × 2回 = 24秒

図3.7 伝送路異常検出シーケンス(監視先が1つの場合)


図3.8 伝送路異常検出シーケンス(監視先が2つの場合)

注意

実行したpingが30秒間無反応になった場合、pingのハングアップとして検出し、リトライを行わずに伝送路が異常になったと判断します。pingのハングアップ検出は、Solaris10かつGLSのパッチ914233-10以降を適用している場合に有効になります。