オンラインリストア機能のコマンド操作手順を説明します。
ポイント
クラスタ環境の場合は、プライマリノードで実行してください。
オンラインリストアを行う前に、「11.2 オンライン復旧系の前作業の操作手順」を参照して、準備作業をすべて完了してください。
rootユーザーでログインします
対象ノードのサーバに、rootユーザーでログインします。
rootユーザー以外でログインしている場合は、suコマンドを実行し、rootユーザーに変更してください。
オンラインリカバリーコマンドを実行します
以下のようにオンラインリカバリーコマンドを実行してください。
オンラインリストアが実行されます。
# installdir/bin/rmforecovery confname -f |
installdir : 本製品のインストールディレクトリ
confname : 環境設定名
ポイント
オンラインリカバリーコマンドでは、復元ポイントの指定ができません。そのため、コマンドを使用したオンラインリストア実行時は、最新バックアップ完了時点(最新のバックアップ世代)までデータベースを復旧します。復元ポイントを指定したい場合は、画面からオンラインリストア機能を使用してください。
参照
画面からのオンラインリストア機能については、「11.3.5 【GUI操作】オンラインリストア機能」を参照してください。
オンラインリカバリーコマンドの詳細については、「第16章 コマンド」を参照してください。
リカバリー計画を確認します
リカバリー計画が設定され、標準出力に表示されます。
提示されたリカバリー計画内容を確認してください。
: (省略) : ■ 制御ファイルリストア:する ■ SPFILEリストア:しない ■ 表領域リストア:する 表領域リストア方法:ACM 修復対象: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2056s0@host1 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2056s1@host1 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2056s3@host1 ■ 一時ファイル修復:する 修復対象: TEMP,+TMP/tmp1.dbf TEMP,+TMP/tmp2.dbf TEMP,+TMP/tmp3.dbf ■ オンラインREDOログ・メンバー修復:しない ■ メディアリカバリー:する 不完全リカバリー データベースリカバリー RESETLOGS:あり ■ ターゲットデータベース停止:停止する [注意]RESETLOGSが実行されるため、過去に取得したバックアップはすべて無効になります。 ■ 復元ポイント:世代指定 指定ポイント:最新世代 データベース復旧地点:2012/07/13 11:16:44 使用世代番号:1 ボリュームをアンマウントしています・・・ RMFO-53000 リカバリー準備処理に成功しました。 : (省略) :
注意
リカバリー計画には、提示したリカバリー計画でオンラインリストアを実行するに当たっての注意事項や警告メッセージも表示されますので、必ず内容を確認・了承の上、オンラインリストアを続行してください。
リカバリー計画に、「[注意]RESETLOGSが実行されるため、過去に取得したバックアップはすべて無効になります。」という警告メッセージが出力されます。RESETLOGSが実行されると、オンラインリストア時にREDOログがリセットされ、オンラインリストア実施前に取得したバックアップがすべて無効になるため、データベース復旧後、すぐにオンラインバックアップ初期化でバックアップ資源を削除し、オンラインバックアップを取得する必要があります。
参照
リカバリー計画の内容については、「3.4.6 リカバリー計画の通知」を参照してください。
リカバリー処理を実行します
リカバリー計画が表示された後、以下のメッセージが表示されます。
リカバリーを実行しますか?(y/n)
提示されたリカバリー内容でよければ、「y」を入力してEnterキーを押してください。
オンラインリストア処理が実行されます。
リカバリーを実行しますか?(y/n):y
ボリュームをマウントしています・・・
CRSリソースを停止しています・・・
:
(省略)
:
ボリュームをアンマウントしています・・・
RMFO-51000 データベースのリカバリーに成功しました。
オンラインリストアを中断する場合は、「n」を入力してEnterキーを押してください。
オンラインリストア処理がキャンセルされます。
リカバリーを実行しますか?(y/n):n
処理がキャンセルされました。
実行結果を確認します
コマンド処理が完了すると、処理終了メッセージが表示されます。
コマンド終了ステータス、および、処理終了メッセージで、コマンドの処理結果を確認してください。
コマンド終了ステータスについては、「第16章 コマンド」を参照してください。
処理終了メッセージについては、「第17章 メッセージ」を参照してください。
エラーの場合は、実行ログを確認して、エラーの原因調査、および、対応を行ってください。
実行ログについては、「第18章 実行ログ」を参照してください。
ポイント
シングル構成、および、HA構成の場合は、この時点で、インスタンス起動を含むデータベースの復旧が完了しています。
RAC構成の場合は、この時点では、データベースの復旧、および、実行ノードのデータファイルが配置されているASMディスク・グループのマウント(バックアップ方法がOPC・QuickOPCの場合)やターゲットデータベースのインスタンス起動は完了していますが、実行ノード以外でのASMディスク・グループのマウントやインスタンス起動は完了していません。
実行ノード以外の操作を行うかを確認します
RAC構成の場合、実行ノード以外で、以下の処理を行うかの確認メッセージが表示されます。
ターゲットデータベースのデータファイルのASMディスク・グループのマウント
(バックアップ方法がACM(OPC、QuickOPC、EC)の場合)
ターゲットデータベースのインスタンス起動
実行ノード以外の処理を行う場合は、「y」を入力してEnterキーを押してください。
オンラインリストア終了後に、利用者が手動で行う場合は、「n」を入力してEnterキーを押してください。
実行ノード以外の処理を行う場合
他ノードを起動しますか?(y/n):y
実行ノード以外の処理を行わない場合
他ノードを起動しますか?(y/n):n
実行ノード以外の処理を実行します
ASMディスク・グループのマウント、および、インスタンス起動が実行されます。
他ノードを起動しますか?(y/n):y
ボリュームをマウントしています・・・
各ノードを起動しています・・・
ASMディスク・グループを起動しています・・・
インスタンスを起動しています・・・
ボリュームをアンマウントしています・・・
RMFO-94000 データベースインスタンス起動に成功しました。
処理結果を確認します
実行ノード以外の処理が完了すると、処理終了メッセージが表示されます。
処理終了メッセージについては、「第17章 メッセージ」を参照してください。
エラーの場合は、実行ログを確認して、エラーの原因調査、および、対応を行ってください。
実行ログについては、「第18章 実行ログ」を参照してください。
注意
処理終了メッセージが「正常終了(警告あり)」の場合、ASMディスク・グループのマウント、および、インスタンス起動が正常に実行できていないノードがある可能性があります。この場合は、実行ログで、処理を行いたいノードでASMディスク・グループのマウント、および、インスタンス起動が正常に実行できているかを確認してください。正常に実行できていない場合は、必要に応じて、異常事象を取り除いた後で、利用者にて手動でASMディスク・グループのマウントやインスタンス起動を行ってください。
ETERNUS SF Recovery Manager for Oracle 16.2 ENTERPRISE EDITION Build No.1.08202013 オンラインリストア START 2012/07/13 15:49:40: (省略) : CONSOLE: 他ノードを起動しますか?(y/n):y : (省略) : ---- ホスト名:(実行ノード) host1 ---- ---- ASMディスク・グループ名 ---- SYS 成功 ---- AUX 成功 : (省略) : ---- ---- インスタンス名 ---- rac1 成功 ---- ---- ホスト名: host2 ---- ---- ASMディスク・グループ名
---- SYS 失敗
---- AUX 失敗
: (省略) : ---- ---- インスタンス名
---- rac2 未起動
---- : (省略) : --------------------------------------------------------------
****************************************************************
FJSVRMFO WARNING INFOMATION 2012/07/13 15:55:55
****************************************************************
RMFO-94200 データベースインスタンス起動に失敗しました。(警告あり)(高)
--------------------------------------------------------------
RMFO-93029 警告:ノードのASMディスク・グループ操作に失敗しました。
参照
手動でのASMディスク・グループのマウントやインスタンス起動については、「11.5 オンライン復旧系の後作業の操作手順」を参照してください。
注意
オンラインリストアではRESETLOGSが実行され、オンラインリストア実施前に取得したオンラインバックアップがすべて無効になります。以下の処理を行い、すぐにオンラインバックアップを取得してください。
オンラインバックアップ初期化
オンラインバックアップ
データファイルバックアップ方法に「OPC」もしくは「QuickOPC」を指定している場合、リストア処理の物理コピーが完了していることを確認し、オンラインバックアップを実行してください。
オンラインリストアが異常終了した場合、実行ログなどでRESETLOGSが実行されたかを確認してください。
RESETLOGSが実行されている場合は、異常原因を調査・解決後、オンラインDBチェック機能などを使用してターゲットデータベースの状態を確認し、利用者が手動で正常な状態に復旧してください。
RESETLOGSが実行されていない場合は、異常原因を調査・解決後、オンラインリストアを再実行してください。