4.2.1 領域の種類

本製品では、以下の資源を使用します。

資源分類	資源
ターゲットデータベース資源	バックアップ・復旧対象のターゲットデータベースのデータベースファイル
管理資源	バックアップ履歴や環境設定情報などの運用管理情報リカバリ・カタログ・データベース（オンライン運用の場合のみ）
作業資源	スナップショット制御ファイル
バックアップ資源	RMANバックアップセット ACM・OS（dd）のイメージコピー

上記の資源を格納するために、以下の領域が必要となります。

ターゲットデータベース領域

ターゲットデータベース資源の格納する領域です。
領域は、以下のとおりです。

オンライン系の運用の場合

データファイル領域: ターゲットデータベースのデータファイル（表領域）を格納する領域です。
ACM機能、または、RMAN機能でのバックアップ・復旧対象です。

一時ファイル領域: ターゲットデータベースの一時ファイル（一時表領域）を格納する領域です。
オンライン系の運用では、一時ファイルはバックアップ対象ではありませんが、復旧対象です。

制御ファイル領域: ターゲットデータベースの制御ファイルを格納する領域です。
RMAN機能でのバックアップ・復旧対象です。

オンラインREDOログ・ファイル領域: ターゲットデータベースのオンラインREDOログ・ファイルを格納する領域です。
オンライン系の運用では、オンラインREDOログ・ファイルはバックアップ対象ではありませんが、復旧対象です。

アーカイブログ領域: ターゲットデータベースのアーカイブログの出力先です。
RMAN機能でのバックアップ対象・復旧対象です。

SPFILE領域: ターゲットデータベースのSPFILEを格納する領域です。
データベースファイル種別がASMの場合のみ（RAC構成の場合のみ）、対象となります。
RMAN機能でのバックアップ・復旧対象です。

注意

高速リカバリ領域には、アーカイブログ以外のデータベースファイルを配置しないでください。

オフライン系の運用の場合

データファイル領域: ターゲットデータベースのデータファイル（表領域）を格納する領域です。
ACM機能、または、OS機能（dd）でのバックアップ・復旧対象です。

一時ファイル領域: ターゲットデータベースの一時ファイル（一時表領域）を格納する領域です。
ACM機能、または、OS機能（dd）でのバックアップ・復旧対象です。

制御ファイル領域: ターゲットデータベースの制御ファイルを格納する領域です。
多重化されているすべての制御ファイルが対象となります。
ACM機能、または、OS機能（dd）でのバックアップ対象です。

オンラインREDOログ・ファイル領域: ターゲットデータベースのオンラインREDOログ・ファイルを格納する領域です。
多重化されているすべてのオンラインREDOログ・ファイルが対象となります。
ACM機能、または、OS機能（dd）でのバックアップ・復旧対象です。

アーカイブログ領域: ターゲットデータベースのアーカイブログの出力先です。
オフライン系の運用では、アーカイブログはバックアップ・復旧対象ではありません。

SPFILE領域: ターゲットデータベースのSPFILEを格納する領域です。
データベースファイル種別がASMの場合（RAC構成の場合）のみ対象となります。
ACM機能、または、OS機能（dd）でのバックアップ対象・復旧です。

スタンバイREDOログ・ファイル領域: ターゲットデータベースのスタンバイREDOログ・ファイルを格納する領域です。
Oracle Data Guard環境、および、Oracle Active Data Guard環境の場合のみ対象となります。
ACM機能、または、OS機能（dd）でのバックアップ対象・復旧です。

注意

高速リカバリ領域には、アーカイブログ以外のデータベースファイルを配置しないでください。

管理領域

管理資源の格納領域は、以下のとおりです。

オンライン系の運用の場合

RMfO管理領域: オンライン系の運用管理情報、および、リカバリ・カタログ・データベース資源を格納する領域です。
環境設定単位で必要となります。

オフライン系の運用の場合

RMfO管理領域: オフライン系の運用管理情報を格納する領域です。
環境設定単位で必要となります。

作業領域

作業資源の格納領域は、以下のとおりです。

オンライン系の運用の場合

スナップショット制御ファイル領域: スナップショット制御ファイルを一時的に格納する領域です。
RAC構成時のみ必要となります。
データベース制御ファイルのコピーが配置されます。
リカバリ・カタログの再同期化時や制御ファイルのバックアップ時に、Oracleが使用します。
環境設定単位で必要となります。

オフライン系の運用の場合: 対象領域はありません。

バックアップ領域

バックアップ資源の格納領域は、以下のとおりです。

オンライン系の運用の場合

データファイルバックアップ領域（RMAN）: データファイル（表領域）のバックアップ先の領域です。
バックアップ方法がRMANの場合に、RMAN機能により、データファイルのバックアップセットを出力します。バックアップ管理世代単位で必要となります。
1世代当たりで指定可能な領域は、1つの領域となります。

データファイルバックアップ領域（ACM）: データファイル（表領域）のバックアップ先の領域です。
バックアップ方法がACMの場合に、ACM機能により、データファイルのコピーを出力します。
バックアップ管理世代単位で必要となります。
1世代当たりで必要な領域は、データファイルが格納されているボリュームと同じボリュームが必要となります。

制御ファイルバックアップ領域: 制御ファイルのバックアップ先の領域です。
RMAN機能により、制御ファイルのバックアップセットを出力します。
バックアップ管理世代単位で必要となります。
1世代当たりで必要な領域は、1つの領域となります。

アーカイブログバックアップ領域: アーカイブログのバックアップ先の領域です。
RMAN機能により、アーカイブログのバックアップセットを出力します。
バックアップ管理世代単位で必要となります。
1世代当たりで必要な領域は、1つの領域となります。

SPFILEバックアップ領域: SPFILEのバックアップ先の領域です。
データベースファイル種別がASMの場合（RAC構成の場合）のみ、必要となります。
RMAN機能により、SPFILEのバックアップセットを出力します。
バックアップ管理世代単位で必要となります。
1世代当たりで必要な領域は、1つの領域となります。

オフライン系の運用の場合

オフラインバックアップ領域

ターゲットデータベースのデータベースファイルのバックアップ領域です。

ACM機能、または、OS機能（dd）により、以下のデータベースファイルのコピーを出力します。

データファイル（表領域）
制御ファイル（多重化されているものもすべて）
一時ファイル（一時表領域）
オンラインREDOログ・ファイル（多重化されているものもすべて）
SPFILE（データベースファイル種別がASMの場合（RAC構成の場合）のみ）
スタンバイREDOログ・ファイル
（Oracle Data Guard環境、および、Oracle Active Data Guard環境のみ）

上記のデータベースファイルが格納されているボリュームと同じボリュームが必要となります。

参照

下記の領域の他に、以下の領域が必要となります。
- インストール領域
- 実行ログ出力領域
- スワップ領域
詳細については、「2.1 ハードウェア条件」を参照してください。