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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.3

13.2.1 グローバルゾーンの作成

本手順は、クラスタシステムを構成するすべてのノードで実施してください。

13.2.1.1 グローバルゾーンへのOSインストールと設定

グローバルゾーンへOSをインストールしてください。詳細はOSのマニュアルを参照してください。

13.2.1.2 グローバルゾーンへのOracle Solaris 10 zone packageのインストール

既存のSolaris 10環境をSolaris 11上のOracle Solaris ゾーンに移行する場合、Oracle Solaris 10 zone packageを使用します。

全ノードのグローバルゾーンにsystem/zones/brand/brand-solaris10パッケージがインストールされているかどうかを確認し、インストールされていない場合はパッケージをインストールしてください。インストールする方法については、OSのマニュアルを参照してください。

既存のSolaris 10環境をSolaris 10上のOracle Solaris ゾーンに移行する場合は、本作業は不要です。

13.2.1.3 グローバルゾーンへのNTPの設定

クラスタシステムを構築する各ノードの時刻を同期させるための設定です。2ノード以上のクラスタを構築する際には必ず行う必要があります。

本設定はPRIMECLUSTERをインストールする前にグローバルゾーンで行ってください。

13.2.1.4 グローバルゾーンへのカーネルパラメタの確認/設定

PRIMECLUSTERに関連するソフトウェアを運用する際には、環境に応じてOSのカーネルパラメタを調整する必要があります。

本設定は“13.2.1.5 グローバルゾーンへのPRIMECLUSTERのインストール”後の再起動を行う前にグローバルゾーンで行ってください。

詳しくは、“3.2.3 カーネルパラメタの確認”を参照してください。

13.2.1.5 グローバルゾーンへのPRIMECLUSTERのインストール

PRIMECLUSTERのインストールの詳細については、“3.1 PRIMECLUSTERのインストール”を参照してください。

13.2.1.6 RMSとゾーンのSMFサービス間に依存関係を設定

複数ノード間で、ノングローバルゾーンイメージを非共有で使用する場合、すべてのノードのグローバルゾーンにて、以下のコマンドを管理者権限で順番に実行してください。

# svccfg -s svc:/milestone/smawrrms addpg systemzones dependency
# svccfg -s svc:/milestone/smawrrms setprop systemzones/grouping = astring: optional_all
# svccfg -s svc:/milestone/smawrrms setprop systemzones/entities = fmri: svc:/system/zones
# svccfg -s svc:/milestone/smawrrms setprop systemzones/restart_on = astring: none
# svccfg -s svc:/milestone/smawrrms setprop systemzones/type = astring: service
# svcadm refresh svc:/milestone/smawrrms

設定が成功したことは、以下のコマンドを実行し system/zones サービスが表示されることで確認できます。

# svcs -d milestone/smawrrms | grep zones
online         01:23:45 svc:/system/zones:default

13.2.1.7 Solaris11 グローバルゾーンの BE (Boot Environment) UUID の確認/設定

Solaris11 グローバルゾーンを使用している場合は、運用系のノードと待機系のノードで、グローバルゾーンの BE の UUID が同じ値になるよう設定します。

  1. 運用系のノードで、BE の UUID を確認します。

    # beadm list -H
    UPDATE_BE;1ca3c7e2-fcdb-4d1e-ce92-c567dfd64969;NR;/;8292676096;static;1344328401
    solaris;10857262-1e20-e712-ef07-fd9f2765f822;;;12295168;static;1344300070
    newbe;04b7be53-779d-40aa-aeda-e7a39c212ebd;;;61440;static;1347415726
  2. 待機系のノードで、BE の UUID を確認します。

    # beadm list -H
    UPDATE_BE;f4d8160d-4904-4857-c183-f2e47c28fc09;NR;/;8620887552;static;1344330302
    solaris;10857262-1e20-e712-ef07-fd9f2765f822;;;12285952;static;1344298030
  3. 運用系と待機系で BE の UUID を比較し、異なるものについては、運用系の UUID を待機系の ZFS に 設定します。

    # zfs set org.opensolaris.libbe:uuid=1ca3c7e2-fcdb-4d1e-ce92-c567dfd64969 rpool/ROOT/UPDATE_BE
    # beadm list -H
    UPDATE_BE;1ca3c7e2-fcdb-4d1e-ce92-c567dfd64969;NR;/;8620887552;static;1344330302
    solaris;10857262-1e20-e712-ef07-fd9f2765f822;;;12285952;static;1344298030
  4. 運用系に存在する BE が待機系に無い場合は、運用系と同名の BE を待機系に作成し、運用系の UUID を待機系の ZFS に設定します。

    # beadm create newbe
    # beadm list -H
    UPDATE_BE;1ca3c7e2-fcdb-4d1e-ce92-c567dfd64969;NR;/;8620893696;static;1344330302
    solaris;10857262-1e20-e712-ef07-fd9f2765f822;;;12285952;static;1344298030
    newbe;32d4c688-fab2-6f2b-8f93-89c13be14144;;;61440;static;1347416270
    # zfs set org.opensolaris.libbe:uuid=04b7be53-779d-40aa-aeda-e7a39c212ebd rpool/ROOT/newbe
    # beadm list -H
    UPDATE_BE;1ca3c7e2-fcdb-4d1e-ce92-c567dfd64969;NR;/;8621014528;static;1344330302
    solaris;10857262-1e20-e712-ef07-fd9f2765f822;;;12285952;static;1344298030
    newbe;04b7be53-779d-40aa-aeda-e7a39c212ebd;;;61440;static;1347416270