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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.3

5.4 故障リソース特定とオペレータ介入要求の設定

故障リソースの特定は、クラスタアプリケーションに登録しているリソースやノードに故障が発生した場合、syslogd(1M)とCluster Adminにメッセージを表示し、Resource Fault Historyに故障リソースの履歴を表示する機能です。リソースデータベースの初期構成設定後は、必ず故障リソース特定とオペレータ介入要求を動作させる設定を行ってください。以下に、故障リソース特定が表示するメッセージ例を示します。

6750 リソース故障が発生しました。SysNode:node1RMS userApplication:app0 Resource:apl1

オペレータ介入要求は、クラスタアプリケーション起動時に、故障したリソースが存在する場合やRMSが起動していないノードが存在する場合に、オペレータに質問形式のメッセージを表示する機能です。オペレータ介入要求のメッセージは、syslogd(1M)とCluster Adminに表示されます。

1421 クラスタアプリケーション "userApplication" は、クラスタアプリケーションを構成するすべての SysNode が
所定時間内に起動しなかったため、自動起動しませんでした。
クラスタアプリケーションを SysNode " SysNode " で強制起動できます。
警告: 強制起動を行う場合、クラスタを構成するすべてのノードでRMSが起動しているか確認し、起動していない
ノードは、手動でシャットダウンしてから行ってください。強制起動では、複数ノードからの同時アクセスによる
データ破損のリスクがあります。そのリスクを低減するため、RMSが起動していないノードを強制停止する場合が
あります。
強制起動してもよろしいですか ? (no/yes) メッセージ番号: 1001

参照

故障リソース特定が表示するメッセージ、およびオペレータ介入要求が表示するメッセージの詳細については、“D.7.2 故障リソースとオペレータ介入のメッセージ(GUI)”と“D.5 オペレータ介入メッセージ”を参照してください。

本節では、故障リソース特定とオペレータ介入要求を動作させるための手順について説明します。

注意

  • PRIMECLUSTERインストール後、故障リソース特定とオペレータ介入要求は動作しません。また、以下のCluster Adminの機能も動作しません。

    • Cluster Adminに故障リソース特定とオペレータ介入要求のメッセージが表示されません

    • Cluster Adminの“Resource Fault History画面”で、現在故障が発生しているリソースのリストが表示されません

    • Cluster Adminの“Resource Fault History画面”で、リソースの故障履歴が表示されません

  • 各コマンドのマニュアルページを参照するには、“/etc/opt/FJSVcluster/man”をMANPATH変数に追加してください。

■故障リソース特定とオペレータ介入要求を動作させる場合

以下の手順を行ってください。

◆操作手順

  1. clsetparam(1M)コマンドを実行し、故障リソース特定とオペレータ介入要求を動作させるように設定します。本手順は、クラスタシステムを構成するいずれかのノードで行ってください。

    # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetparam -p AppWatch ON
  2. clsetparam(1M)コマンドを実行し、故障リソース特定とオペレータ介入要求が動作するように設定されたことを確認します。本手順は、クラスタシステムを構成するいずれかのノードで行ってください。

    # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetparam -p AppWatch
    ON
  3. 起動している全てのノードを再起動します。

    停止しているノードの故障リソース特定とオペレータ介入要求は、次回ノード起動時から動作するようになります。

■故障リソース特定とオペレータ介入要求を動作させない場合

一旦設定した「故障リソース特定とオペレータ介入要求を動作させる」の設定を解除する場合は、以下の手順を行ってください。

◆操作手順

  1. clsetparam(1M)コマンドを実行し、故障リソース特定とオペレータ介入要求を動作しないように設定します。本手順は、クラスタシステムを構成するいずれかのノードで行ってください。

    # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetparam -p AppWatch OFF
  2. clsetparam(1M)コマンドを実行し、故障リソース特定とオペレータ介入要求が動作しないように設定されたことを確認します。本手順は、クラスタシステムを構成するいずれかのノードで行ってください。

    # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetparam -p AppWatch
    OFF
  3. 起動している全てのノードを再起動します。

    停止しているノードの故障リソース特定とオペレータ介入要求は、次回ノード起動時から動作しないようになります。