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ETERNUS SF Storage Cruiser 16.2 / AdvancedCopy Manager 16.2 運用ガイド VMware vSphere Virtual Volumes編
FUJITSU Storage

1.2 機能の概要

VMware vSphere Virtual Volumesに対する、本製品の主な機能概要を説明します。

VVOLアクセスパス管理

VMFSによるVMware環境において、VMFSデータストアを構成するためのボリュームをVMホストに認識させるには、ETERNUS ディスクアレイとVMホスト間にアクセスパス(FCスイッチのゾーニングおよびETERNUS ディスクアレイのホストアフィニティ)を設定する必要がありました。

VMware vSphere Virtual Volumes環境でも同様にアクセスパスの設定が必要です。ただし、VVOLデータストアはボリュームではないため、従来のホストアフィニティ設定とは異なり、VVOLデータストアを認識できるようにするためのホストアフィニティの設定が必要です。

本製品では、ETERNUS ディスクアレイとVMホスト間のアクセスパスを管理する機能と同様に、VMホストとVVOLデータストア間のアクセスパスを管理する機能を提供します。

以降、VVOLアクセスパス以外のアクセスパスを“アクセスパス”と表現します。

VVOLデータストア構成管理

VVOLデータストアは、仮想マシンの制御において生成されるVirtual Volumeを配置するための論理的な領域です。本製品では、1つのTierプールで、または複数のTierプールを組み合わせて、1つのVVOLデータストアを構成します。VVOLデータストア内のどのTierプールにVirtual Volumeを配置するかは、仮想マシンの制御において指定するポリシーにより自動的に決定されます。

関係管理

End to Endビュー(VMware)において、仮想マシンからVirtual Volumeまでの関係性を表示し、関係する各装置の構成要素の詳細情報を表示できます。

性能管理

ETERNUS ディスクアレイからVirtual Volume単位の性能情報を取得してグラフ表示し、各仮想マシンの負荷状況や性能分析を支援します。

仮想マシンストレージポリシー

仮想マシンストレージポリシーの仕組みは、VMware vSphere Virtual Volumesの標準機能です。仮想マシンやストレージ装置に関する要件をあらかじめポリシーとして用意しておくことで、仮想マシンの各種制御(仮想マシンの新規作成、スナップショット、クローン、Storage vMotion)において、ポリシーを満たすVVOLデータストアを選択できます。

本製品では、ストレージ自動階層制御、QoS自動化機能、仮想マシンバックアップ機能の各種設定をポリシーとして定義し、ポリシーを満たすVVOLデータストアとTierプールの選択、生成されたVirtual Volumeや仮想マシンに対する一括制御を実施できます。

仮想マシンバックアップ

VMware vSphere Virtual Volumesを使用している環境において、ETERNUS ディスクアレイのアドバンスト・コピー機能を利用して、高速に仮想マシン単位のバックアップ/リストアを行う機能を提供します。

本機能の特長は、以下のとおりです。

  • 業務システムに負荷をかけない高速コピー

    ETERNUS ディスクアレイのアドバンスト・コピー機能を利用することで、仮想マシンおよび業務サーバに負荷をかけないバックアップが可能です。

  • ポリシーによるバックアップ運用

    VMwareでポリシーを設定することにより、ポリシーに基づいたバックアップ運用を行います。
    バックアップポリシーの初期設定は、VMware上で仮想マシン作成時にポリシーを選択して行います。仮想マシンの作成時に設定することで、設定ミスの発生が低減します。

  • スナップショットとクローンバックアップの取得

    以下の2つのバックアップを整合性のとれた状態で取得します。

    • VMwareのスナップショットを使用したスナップショットバックアップ

    • 物理ディスク障害に備えたクローンバックアップ

    また、クローンバックアップでは、差分コピー(QuickOPC)を用いて最小限のデータをコピーするので、物理コピーにかかる時間を短縮します。

  • スナップショットバックアップの世代管理

    設定されたポリシーに従って、スナップショットの世代管理を行います。不要な資源が自動的に削除されるため、ストレージ資源の効率的な運用が可能です。

  • バックアップの自動実行

    ポリシーに設定されたスケジュールに従って、バックアップを実行します。

  • 目的に応じたリストア

    目的に応じた複数のリストア方式を提供しています。

    • スナップショットバックアップからのリストア
      論理データ障害からの復旧などに利用します。

    • クローンバックアップからのリストア
      物理障害からの復旧などに利用します。

    • シングルアイテムリストア
      ファイル単位の復旧に利用します。

注意

以下の機能は、VMware vSphere Virtual Volumesをサポートしていません。

  • レポーティング機能

  • Storage Cluster機能

  • バックアップ管理機能

  • レプリケーション管理機能

  • AdvancedCopy Manager Copy Control Module