ここでは、アプリケーションサーバがHP-UXで帳票出力サーバがLinuxの場合のコネクタ連携について説明します。
帳票出力サーバがWindows/Solarisの場合については、HP-UX版List Creator Connectorに添付のオンラインマニュアルを参照してください。
以下に、HP-UX版List Creator Connectorと連携できる製品のサポート範囲について示します。
アプリケーションサーバ | 帳票出力サーバ | ||
---|---|---|---|
オペレーティング | 製品名/製品バージョン | オペレーティング | 製品名/製品バージョン |
HP-UX | List Creator Connector 7.0 | Linux for Intel64 | List Creator V9.1.0以降 |
Linux for x86 | List Creator V7.0L10(最新) | ||
Linux for Itanium | List Creator V7.0L10以降(*1) |
*1:
【Linux for Itanium版】は、List Creator Enterprise Editionのみの提供です。
以下に、アプリケーションサーバがHP-UXで、帳票出力サーバがLinuxの場合の帳票資源の準備と配置について説明します。
準備する資源
準備する資源は、以下のとおりです。資源の格納先は、実行時に指定できます。
ユーザアプリケーション
帳票定義情報
データファイル
メディアデータファイル(使用する場合のみ)
情報ファイル(使用する場合のみ)
PDFメール配信情報ファイル
PDF文書情報ファイル
PDFファイルに添付するファイル(使用する場合のみ)
PDFメール配信時のメールに添付するファイル(使用する場合のみ)
PDFメール配信時に使用するメールのテンプレートファイル(使用する場合のみ)
配置手順
以下に、資源をアプリケーションサーバまたは帳票出力サーバに配置する手順を示します。
どの帳票資源をアプリケーションサーバに配置するか、帳票出力サーバに配置するかを決めます。
注意
プリンタにFNP出力する場合は、必ず帳票出力サーバ(Linux)上に帳票定義情報を配置してください。
PDFメール配信時に使用するメールのテンプレートファイルは、必ず帳票出力サーバに配置してください。
ポイント
データファイルを除く資源(帳票定義情報など)は、いつも決まった資源を使用するのであれば、資源をアプリケーションサーバ側から転送しないで、帳票出力サーバに事前配置することができます。
入力データに合わせて、帳票定義情報の文字コード系を変換します。
以下の表にしたがって、帳票を設計したWindows上で、List Creatorの帳票コード変換機能を使用して、帳票定義情報を文字コード変換してください。
⇒“表2.10 帳票資源の文字コード系と環境変数の設定(HP-UXからLinuxへのコネクタ連携型)”
帳票コード変換機能の詳細については、オンラインマニュアル“環境設定・帳票運用編”を参照してください。
ユーザアプリケーションの実行環境の文字コード系および情報ファイルの文字コード系を以下の表にしたがって設定します。
⇒“表2.10 帳票資源の文字コード系と環境変数の設定(HP-UXからLinuxへのコネクタ連携型)”
配置先コンピュータに帳票定義情報を格納するディレクトリを準備します。配置前の資源が置かれているコンピュータとディレクトリ名が異なっていても構いません。
オーバレイを使用する場合は、配置先の帳票格納ディレクトリ配下にオーバレイ格納ディレクトリ(kol5)も準備します。
注意
帳票定義情報をHP-UX/Linuxに配置する場合、オーバレイファイル(拡張子「.ovd」のファイル)のみ帳票格納ディレクトリ配下のオーバレイ格納ディレクトリ(kol5)配下に配置する必要があります。
ユーザアプリケーションをアプリケーションサーバに配置します。
配置前の資源が置かれているコンピュータの帳票格納ディレクトリに格納されている帳票定義情報を配置先コンピュータの帳票格納ディレクトリに配置(転送)します。
対象となる資源を次に示します。オーバレイファイル(拡張子「.ovd」のファイル)は、帳票格納ディレクトリ配下のオーバレイ格納ディレクトリ(kol5)配下に配置します。
帳票名.pmd
帳票名.ovd(オーバレイを使用しない場合は作成されません)
帳票名.psf
帳票名.bip
データファイルを配置する場合は、配置先コンピュータに配置(転送)します。
以下の帳票資源を使用する場合は、これらも配置先コンピュータに配置(転送)します。
メディアデータファイル
情報ファイル
PDFファイルに添付するファイル
PDFメール配信時のメールに添付するファイル
PDFメール配信時に使用するメールのテンプレートファイル
注意
帳票定義情報やメディアデータファイルなどのテキストファイル以外の資源をFTPを利用して配置先のコンピュータに配置する場合、必ずバイナリモードで転送してください。その他のモードで転送した場合、帳票の出力に失敗することがあります。
メディアデータファイルをアプリケーションサーバ側に配置する場合は、帳票の出力時に、転送するメディアデータファイル名を必ずフルパスで指定してください。
アプリケーションサーバから帳票出力サーバにファイルを転送する場合に、指定可能なファイルパス長については、以下を参照してください。
⇒“2.3.2.4 運用時の注意事項”
ファイルの格納先として指定できるのは、ローカルディスクのみです。リモートマウントしたディレクトリを格納先として指定しないでください。
HP-UX/Linuxに配置した帳票定義情報は、出力することはできますが、HP-UX/Linux上で更新することはできません。
Windows上で作成した帳票定義情報(文字コード変換する前のもの)は、HP-UX/Linux上に配置した後も、Windows上から削除せずに保管しておいてください。
帳票資源、ユーザアプリケーションの文字コード系
以下に、HP-UXからLinuxへのコネクタ連携型で帳票出力する場合における、帳票資源とユーザアプリケーションの実行環境の文字コード系の設定について示します。
アプリケーション実行時の環境変数の設定については、HP-UX版List Creator Connectorに添付のオンラインマニュアルを参照してください。
インタフェース | 入力データ形式 | 入力データの文字コード系 | 環境変数LANGに設定する値 | 環境変数OA_EUCTYPEに設定する値 | 帳票定義情報を文字コード変換、および情報ファイルを作成するときの文字コード系 | |
---|---|---|---|---|---|---|
アプリケーション(HP-UX)上に配置する場合 | 帳票出力サーバ(Linux)上に配置する場合 | |||||
コマンド Javaインタフェース(FormsFileクラス、FormsStreamクラス) | 可変長 固定長 CSV形式 | EUC(U90)(*1) | ja_JP.eucJP | u90 | EUC(U90) | EUC(U90) |
EUC(S90)(*1) | s90 | EUC(S90) | EUC(S90) | |||
Shift-JIS | ja_JP.SJIS japanese | - | Shift-JIS | EUC(U90) | ||
UNICODE(UTF8) | ja_JP.utf8 | - | UNICODE(UTF8) | UNICODE(UTF8) | ||
XML形式 | Shift-JIS UNICODE(UTF8) 日本語EUC(EUC-JP) | ja_JP.eucJP | u90 | EUC(U90) | EUC(U90) | |
s90 | EUC(S90) | EUC(S90) | ||||
ja_JP.SJIS japanese | - | Shift-JIS | EUC(U90) | |||
ja_JP.utf8 | - | UNICODE(UTF8) | UNICODE(UTF8) | |||
Javaインタフェース(Formsクラス) | 可変長 固定長 CSV形式 | -(*2) | ja_JP.eucJP | u90 | EUC(U90) | EUC(U90) |
s90 | EUC(S90) | EUC(S90) | ||||
ja_JP.SJIS japanese | - | Shift-JIS | EUC(U90) | |||
ja_JP.utf8 | - | UNICODE(UTF8) | UNICODE(UTF8) |
-:指定不可
*1:
OWFファイルを生成する場合は、帳票出力サーバでShift-JISに文字コード変換します。
*2:
JavaインタフェースのpushRecordメソッドで指定した文字列は、setDataCodeメソッドとsetFileTypeメソッド、または環境変数LANGと環境変数OA_EUCTYPEで指定した文字コード系に変換されます。
資源の扱い
以下に、帳票資源の扱いについて、帳票資源をアプリケーションサーバに配置した場合(帳票資源を転送する場合)と、帳票出力サーバに資源を配置した場合(帳票を転送しない場合)に分けて示します。
資源は毎回必ず帳票出力サーバに転送され、帳票が生成・出力されます。
資源は転送されないため、帳票出力サーバ上に配置された資源を使用して、帳票が生成・出力されます。
また、転送対象の資源は、帳票出力インタフェース(コマンドの場合はオプションなど)の指定により、データを圧縮して転送することができます。
なお、資源をアプリケーションサーバ側から帳票出力サーバに転送した場合は、帳票出力サーバ側の環境設定で指定されたList Creatorの作業用ディレクトリ配下に格納されます。
コネクタ連携時の作業用ディレクトリの詳細については、オンラインマニュアル“環境設定・帳票運用編”コネクタ連携機能の運用時の注意事項の記載を参照してください。
ポイント
転送された資源は、帳票の出力後、作業用ディレクトリから削除されます。
アプリケーションサーバがHP-UXで帳票出力サーバがLinuxの場合に、List Creatorの帳票出力インタフェースを使用して、帳票を出力する場合に使用できる文字コード系について説明します。
以降に、各インタフェースで使用できる文字コード系について示します。
入力データ形式が可変長、固定長、またはCSV形式の場合
帳票出力インタフェース | 文字コード系 | ||||
---|---|---|---|---|---|
EUC(U90) | EUC(S90) | Shift-JIS | UNICODE(UTF8) | ||
コネクタ連携コマンド | prputexコマンド | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
Javaインタフェース | Formsクラス | ○ | ○ | ○ | ◎ |
FormsFileクラス | □ | □ | □ | ◎ | |
FormsStream | □ | □ | □ | ◎ |
◎:
入力データ、コマンド、ユーザアプリケーション、および情報ファイルで使用できます。
○:
情報ファイルのみ使用できます。
入力データ、およびユーザアプリケーション(メソッド)はUNICODE(UTF8)のみ使用できます。
□:
入力データ、および情報ファイルで使用できます。
ユーザアプリケーション(メソッド)はUNICODE(UTF8)のみ使用できます。
*1:
メソッドで指定した文字列は、setDataCodeメソッドとsetFileTypeメソッド、または環境変数LANGと環境変数OA_EUCTYPEで指定した文字コード系に変換されます。
*2:
メソッドで指定した文字列は、setDataFileメソッドとsetFileTypeメソッド、または環境変数LANGと環境変数OA_EUCTYPEで指定した文字コード系に変換されます。
入力データ形式がXML形式の場合
帳票出力インタフェース | 文字コード系(*1) | |||
---|---|---|---|---|
Shift-JIS | UNICODE(UTF8) | 日本語EUC(EUC-JP) | ||
コネクタ連携コマンド | prputexコマンド | ○ | ◎ | ○ |
Javaインタフェース | FormsFileクラス(*2) | □ | ◎ | ○ |
FormsStreamクラス(*3) | □ | ◎ | ○ |
◎:
入力データ、コマンド、ユーザアプリケーション、および情報ファイルで使用できます。
○:
入力データのみ使用できます。
コマンド、ユーザアプリケーションは、環境変数LANGで設定した文字コード系が使用できます。
情報ファイルは、アプリケーションの実行環境の文字コード系(環境変数LANGの設定)に合わせて作成してください。
□:
入力データ、および情報ファイルで使用できます。
ユーザアプリケーション(メソッド)はUNICODE(UTF8)のみ使用できます。
*1:
使用できる文字については、オンラインマニュアル“帳票設計編”のList Creatorで使用できるXMLファイルの文字に関する記載を参照してください。
*2:
メソッドで指定した文字列は、setDataFileメソッドとsetFileTypeメソッド、または環境変数LANGと環境変数OA_EUCTYPEで指定した文字コード系に変換されます。
*3:
メソッドで指定した文字列は、setDataCodeメソッドとsetFileTypeメソッド、または環境変数LANGと環境変数OA_EUCTYPEで指定した文字コード系に変換されます。
アプリケーションサーバがHP-UXで帳票出力サーバがLinuxの場合のコネクタ連携時の注意事項について説明します。
アプリケーションサーバから帳票出力サーバにファイルを転送する場合、指定できる最大のパスの長さは934バイトです。