ここでは、本製品で提供するサンプルプログラム-Sample09-について説明します。
Sample09では、FORMAT句なし印刷ファイルを使って、I制御レコードを使用したページ形式の設定/変更と、CHARACTER TYPE句やPRINTING POSITION句を使用して印字したい文字の修飾および配置(行/桁)を意識して印刷装置に出力するプログラムの例を示します。FORMAT句なし印刷ファイルの使い方の詳細は、“NetCOBOL ユーザーズガイド”の“行単位のデータを印刷する方法”および“フォームオーバレイおよびFCBを使う方法”を参照してください。
概要
FORMAT句なし印刷ファイルを使用して帳票印刷を行う場合、主に利用される機能を想定し、以下の項目について印刷デモを行います。
FCBを使用した6LPI、8LPIでの帳票印刷
FCBを利用した任意の行間隔(6/8LPI)で帳票印刷を行うことを想定し、I制御レコードによるFCB(LPI)の切り替えを行います。ソースプログラムには、CHARACTER TYPE句やPRINTING POSITION句を記述して、行間隔(LPI)や文字間隔(CPI)などの行・桁を意識して帳票の体裁を整えます。
以下の帳票印刷を行います。
A4用紙を横向きに使用し、1ページすべての行間隔を6LPIとした場合の帳票をイメージし、6LPI/10CPIフォーマットのスペーシングチャート形式のフォームオーバレイと重畳印刷します。
A4用紙を横向きに使用し、1ページすべての行間隔を8LPIとした場合の帳票をイメージし、8LPI/10CPIフォーマットのスペーシングチャート形式のフォームオーバレイと重畳印刷します。
CHARACTER TYPE句で指定する各種文字属性での印刷
I制御レコードを使用し、用紙サイズをA4/横向きからB4/横向きに変更し、これにあわせてFCBもA4/横向き用からB4/横向き用に変更します。
以下の各種文字属性の印字サンプルを印刷装置に出力します。
文字サイズ
1文字ずつ3ポ、7.2ポ、9ポ、12ポ、18ポ、24ポ、36ポ、50ポ、72ポ、100ポ、200ポ、300ポの文字サイズを印字します。
参考
ここでは、文字ピッチ指定を省略することにより、文字サイズに合わせた最適な文字ピッチをCOBOLランタイムシステムに自動算出させます。
文字ピッチ
文字ピッチ1CPIで1文字、2CPIで2文字、3CPIで3文字、5CPIで5文字、6CPIで6文字、7.5CPIで15文字、20CPIで20文字、24CPIで24文字指定します。
参考
ここでは、文字サイズ指定を省略することにより、文字ピッチに合わせた最適な文字サイズをCOBOLランタイムシステムに自動算出させます。
文字書体
ゴシック、ゴシック半角(文字形態半角)、明朝、明朝半角(文字形態半角)を10文字ずつ2回繰り返し印字します。
参考
ここで指定した書体名は、以下の実行環境情報に関連付けられています。
@PrinterFontName=(FONT-NAME1,FONT-NAME2)
この指定により、“MINCHOU”、“MINCHOU-HANKAKU”を指定したデータ項目は、“FONT-NAME1”に指定されたフォントで印字され、“GOTHIC”、“GOTHIC-HANKAKU”を指定したデータ項目は、“FONT-NAME2”に指定されたフォントで印字されます。
なお、このサンプルプログラムでは、実行用の初期化ファイル(COBOL85.CBR)に“@PrinterFontName=(MS 明朝,MS ゴシック)”を指定しています。
文字回転
縦書き(反時計回りに90度回転)、横書きを10文字ずつ繰り返し印字します。
文字形態
全角、半角、全角平体、半角平体、全角長体、半角長体、全角倍角、半各倍角の文字形態指定を9文字ずつ印刷します。
上記5つの文字属性を組み合わせた印刷を行います。
提供プログラム
Sample9.cob(COBOLソースプログラム)
KOL5A4L6.OVD(フォームオーバレイパターン)
KOL5A4L8.OVD(フォームオーバレイパターン)
KOL5B4OV.OVD(フォームオーバレイパターン)
COBOL85.CBR(実行用の初期化ファイル)
Makefile(メイクファイル)
使用しているCOBOLの機能
印刷ファイル
小入出力機能(コンソールウィンドウ)
使用しているCOBOLの文
ADD文
CLOSE文
DISPLAY文
IF文
MOVE文
OPEN文
PERFORM文
STOP文
WRITE文