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NetCOBOL V11.0 入門ガイド
FUJITSU Software

3.3.2 帳票定義体の作成

ここでは、次に示すような帳票定義体を作成する方法を説明します。

なお、画面定義体の作成と同じ方法の事項については、説明を省略しています。

次に示す手順で帳票定義体を作成していきます。

  1. 帳票定義体の属性設定

    帳票定義体の大きさ(縦幅/横幅)など、帳票定義体全体に対する属性を設定します。

  2. 項目の配置と属性設定

    データを出力する項目の配置など、帳票定義体のレイアウトを作成します。また、配置した項目に対する属性を設定します。

  3. 繰返しの設定

    同じ属性を持つ項目を複数設定します。

  4. 罫線の定義

    帳票定義体に罫線を定義します。

  5. 罫線のオーバレイ定義

    帳票定義体に定義した罫線を、オーバレイ定義体の罫線にします。

3.3.2.1 FORMの起動

画面定義体の作成時と同じ方法で起動します。

3.3.2.2 帳票定義体の属性設定

  1. [ファイル]メニューから、[新規作成] > [帳票定義体]を選択します。

  2. [ファイル]メニューから、[プロパティ] > 「画面帳票定義体」を選択します。
    →  帳票定義体のプロパティ画面が表示されます。

  3. プロパティの画面で、以下に示す内容を設定します。

    設定箇所

    設定内容

    定義体名

    住所録印刷帳票

    縦幅(行)

    44

    横幅(桁)

    85

    方向

  4. [適用]ボタンをクリックすると、編集画面に戻ります。

3.3.2.3 項目の配置と属性設定

項目の配置と属性設定は、画面定義体の作成と同じくFORMの[項目]メニューから行います。

各項目は、次に示す内容で設定します。

「項目」メニューでの項目の種類

項目名

文字列

文字数

桁数

和文書体の拡大

編集形式

固定リテラル

見出し

住所録一覧

倍角

固定リテラル

名前見出し

名前

固定リテラル

住所見出し

住所

固定リテラル

電話番号見出し

電話番号

固定リテラル

メール見出し

メール

固定リテラル

生年月日見出し

生年月日

日本語

名前

10

日本語

住所

30

英数字

電話番号

12

英数字

メール

35

数字

生年月日

8

ZZZ9.Z9.Z9、全ゼロサプレスあり

ここまでの項目の配置、属性設定が終了すると、以下のような状態になります。

3.3.2.4 繰返しの設定

繰返しの設定とは、同じ属性を持つ項目を複数設定することをいいます。繰返しは、単一の項目にも、複数の項目から形成される集団項目にも行うことができます。本章で作成する帳票定義体では、プログラムからデータ出力を行う全ての項目を繰返し定義します。

繰返しの設定方法を説明します。なお、繰返しの設定は、帳票定義体だけではなく画面定義体でも行うことができます。

  1. FORMの[表示]メニューから「レコード定義へ」を選択し、レコード定義画面を表示します。

  2. [オプション]メニューから[基本レコードを生成]を選択します。
    →  帳票定義体に定義したデータ出力用の項目がレコード定義画面に表示されます。

  3. [編集]メニューから[全てを選択]を選択します。  
    →  全ての項目が選択されて反転します。

  4. [項目]メニューから[集団項目定義]を選択します。
    →  レコード定義画面の先頭にレベル01の項目が挿入され、3.で選択した項目のレベルが02に変更されています。

  5. レベル01の項目を選択し、[項目]メニューから「項目名」を選択します。

  6. 項目名の入力画面が表示されるので、項目名として「住所データ」を入力します。この名前が集団項目の名前になります。

  7. 項目名の入力画面の[適用]ボタンをクリックして項目名の入力画面を閉じます。
    →  レコード定義画面では、6.で入力した集団項目の項目名が表示されています。

  8. 集団項目の項目名を選択し、[項目]メニューから[繰返し定義]を選択します。

  9. 繰返し定義の設定画面が表示されるので、次に示す内容を設定します。

    設定箇所

    設定内容

    繰返し数

    15

    方向

    折返し個数

    15

    繰返しの展開のチェック

    チェックあり

  10. 繰返し定義の設定画面の[適用]ボタンをクリックして、繰返し定義の設定画面を閉じます。
    →  レコード定義画面では、9.で入力した繰返し定義の設定が表示されています。

  11. [表示]メニューから[編集画面へ戻る]を選択します。
    →  編集画面に、繰返しで設定した項目が[・・]で表示されます。

3.3.2.5 罫線の定義

罫線を定義する方法を説明します。

罫線は、帳票定義体に定義する方法とオーバレイ定義体に定義する方法があります。ここでは、帳票定義体に定義する方法を説明します。

なお、画面定義体にも同じ方法で罫線が定義できます。

  1. FORM編集画面の左側にある[シンボル]メニューで図形を選択します。

    本章で作成する帳票では枠、水平線および垂直線を定義します。

    枠を定義する際はシンボルメニューで「□」の図形を選択します。水平線は「―」、垂直線は「|」のシンボルメニューの図形を選択します。

  2. 作図状態(マウスポインタがクロスポインタに変わります)になるので、作図範囲を開始位置から終了位置までドラッギングします。

    全ての罫線を作図し終わると、以下のような状態になります。

3.3.2.6 オーバレイ定義体の作成(罫線のオーバレイ定義)

帳票定義体にオーバレイ定義体を重畳して新規作成することにより、帳票定義体に定義された罫線をオーバレイ定義体の罫線にできます。

帳票定義体にオーバレイ定義体を重畳して作成する方法を説明します。

  1. オーバレイ定義体を重畳して作成するには、[ファイル]メニューから[新規作成] > [オーバレイ定義体]を選択します。
    →  FORM編集画面のタイトルバーにオーバレイも表示されます。

  2. [ファイル]メニューから[プロパティ] > 「オーバレイ定義体」を選択します。
    →  オーバレイ定義体のプロパティ画面を表示します。

  3. 帳票定義体では用紙の指定をA4横にしているので、オーバレイ定義体もプロパティ画面でA4横を指定します。

  4. [適用]ボタンをクリックして、オーバレイ定義体のプロパティ画面を閉じます。


次に、帳票定義体の印刷時に重ねて使用するオーバレイ定義体名を帳票定義体に設定します。


  1. [形式]メニューから[オーバレイ名の指定]を選択します。

  2. オーバレイ名の指定画面が表示されるので、格納時に命名を予定しているオーバレイ定義体の名前「ADDRPRT.OVD」から拡張子を除いた名称を指定します。

  3. [適用]ボタンをクリックして、オーバレイ名の指定画面を閉じます。

3.3.2.7 定義の正当性の確認

画面定義体の作成時と同じ方法で定義エラーの確認を行います。

3.3.2.8 帳票定義体の保存

[ファイル]メニューから[閉じる] > [画面帳票定義体]を選択します。

[名前を付けて保存]ウィンドウで「C:\EDUCATION」を選択し、「ADDRPRT.SMD」という名前を付けて帳票定義体を保存します。

3.3.2.9 オーバレイ定義体の保存

[ファイル]メニューから[閉じる] > [オーバレイ定義体]を選択します。

[名前を付けて保存]ウィンドウで、「C:\EDUCATION」を選択し、「ADDRPRT.OVD」という名前を付けてオーバレイ定義体を保存します。

参考

FORMでは、帳票定義体を作成せずにオーバレイ定義体だけを編集することが可能です。