ここでは、次に示すような画面定義体を作成する方法を説明します。
次に示す手順で画面定義体を作成していきます。
画面定義体の属性設定
画面定義体の定義体サイズ(縦幅/横幅)など、画面定義体全体に対する属性を設定します。
項目の配置と属性設定
データを入力する項目の配置など、画面定義体のレイアウトを作成します。また、配置した項目に対する属性を設定します。
アテンション情報の設定
キーボードで押されたファンクションキーをプログラムに通知する情報(アテンション情報)を設定します。
項目のボタン化
画面定義体に配置された項目のうち、一部の項目をボタンとして使用する指定を行います。
[スタート] > [↓] > [アプリ] > NetCOBOL製品名 から[FORM]を選択して、FORMを起動します。
FORMの編集画面が表示されます。
[ファイル]メニューから、[新規作成] > [画面定義体]を選択します。
[ファイル]メニューから、[プロパティ] > [画面帳票定義体]を選択すると、画面定義体のプロパティ画面が表示されます。
プロパティの画面で、以下に示す内容を設定します。
設定箇所 | 設定内容 |
---|---|
定義体名 | 住所録入力画面 |
縦幅(行) | 20 |
横幅(桁) | 80 |
[適用]ボタンをクリック択すると、編集画面に戻ります。
項目を配置し、その属性を設定します。
項目を配置するには、FORMの[項目]メニューから配置したい項目の種類を選択し、表示されるプロパティの画面で属性を設定します。
ここでは、例として、見出しの「住所録」という文字列の項目を配置し、属性を設定する方法を説明します。
編集画面で、見出しを配置したい位置にカーソルを移動します。
見出しのように表示する文字が固定されている項目を「固定リテラル項目」といいます。[項目]メニューから「固定リテラル」を選択します。
固定リテラル項目のプロパティ画面が表示されますので、次に示す内容を設定します。
設定箇所 | 設定内容 |
---|---|
項目名 | 見出し |
文字列 | 住所録 |
日本語編集の「拡大」 | 倍角 |
[適用]ボタンを選択すると、プロパティ画面が終了し、見出しの項目が編集画面上に配置されます。
その他の項目は、次に示す内容で設定します。
[項目]メニューでの項目の種類 | 項目名 | 文字列 | 横幅(文字数) | 桁数 | 編集形式 |
---|---|---|---|---|---|
固定リテラル | 名前見出し | 名前 | |||
日本語 | 名前 | 10 | |||
固定リテラル | 住所見出し | 住所 | |||
日本語 | 住所 | 30 | |||
固定リテラル | 電話番号見出し | 電話番号 | |||
英数字 | 電話番号 | 12 | |||
固定リテラル | メール見出し | メール | |||
英数字 | メール | 35 | |||
固定リテラル | 生年月日見出し | 生年月日 | |||
数字 | 生年月日 | 8 | ZZZ9.Z9.Z9、全ゼロサプレスあり | ||
固定リテラル | 印刷ボタン | 印刷(F4) | |||
固定リテラル | 終了ボタン | 終了(F5) |
全ての項目の配置、属性設定が終了すると、以下のような状態になります。
アテンション情報とは
アテンション情報とは、キーボードで押されたファンクションキーをプログラムに通知する情報です。
画面定義体では、各ファンクションキーに対応するアテンション情報を設定します。プログラムでは、通知されるアテンション情報を参照すると、押されたファンクションキーを知ることができるため、アテンション情報によって処理を分けます。
利用者が設定するアテンション情報には、標準アテンション情報と拡張アテンション情報がありますが、ここでは、標準アテンション情報の設定方法を説明します。
標準アテンション情報の設定
[形式]メニューから[標準アテンション情報]を選択し、標準アテンション情報の設定画面を表示します。
標準アテンション情報の設定画面の[キー選択]ボタンを選択し、キー選択の画面を表示します。
キー選択の設定画面で、「PF4」と「PF5」をチェックします。
[適用]ボタンを選択すると、キー選択の設定画面でチェックしたキーが、標準アテンション情報の設定画面に表示されます
標準アテンション情報の設定画面では次に示す内容を設定し、[適用]ボタンを選択します。
キー名 | データ | 項目リテラル |
---|---|---|
PF4 | 有 | PRT |
PF5 | 無 | END |
データの有無について
ファンクションキーが押されたとき、画面に入力されたデータを有効にするか、無効にするかを指定します。
「有」の場合、入力されたデータを有効とし、押されたファンクションキーのアテンション情報と共にプログラムに通知します。
「無」の場合、押されたファンクションキーのアテンション情報だけをプログラムに通知し、入力データがあっても通知しません。
項目リテラルについて
ファンクションキーを識別する名前です。プログラムでは、READ文のあとに通知される項目リテラルを判断し、押されたファンクションキーを判断できます。
画面定義体に定義された項目をボタン化します。なお、画面定義体では、ボタンとしてプッシュボタンのほかにチェックボックス、ラジオボタンが設定できます。
本章で作成する画面定義体では、プッシュボタンを設定します。
プッシュボタンは、次に示す手順で設定します。
定義体でのボタン利用の指定
項目をボタンとして使用する指定
使用するボタンの種類や属性の指定
定義体でのボタン利用の指定
画面定義体でボタンを使用するには、画面定義体に対して選択処理を行うかどうかを設定する必要があります。
選択処理とは、画面内の項目に対する操作の通知をすることです。例えば、ボタンを押すといった項目の操作が選択処理にあたります。
選択処理を行うかどうかは、画面定義体のプロパティで指定します。
[ファイル]メニューから[プロパティ] > [画面帳票定義体]を選択し、画面定義体のプロパティ画面を表示します。
表示されたプロパティ画面の「選択処理」をチェックします。
[適用]ボタンをクリックし、画面定義体のプロパティ画面を終了します。
項目をボタンとして使用する指定
プッシュボタンにする項目に選択属性を設定し、ボタン化する宣言をします。
本章で作成する画面定義体では、「印刷(F4)」と「終了(F5)」という文字列の2つの項目をプッシュボタンにします。
画面定義体の編集画面で「印刷(F4)」を選択し、右クリックして表示されたコンテキストメニューから[プロパティ]を選択します。
表示されたプロパティ画面の[選択属性]ボタンを選択し、選択属性の設定画面を表示します。
選択属性の設定画面では、そのボタンが押されたときに通知される情報を設定します。ここでは、ボタンが押されたときに通知される項目リテラルを設定するため、次に示す内容を設定します。
設定箇所 | 設定内容 |
---|---|
選択属性 | 入力終了選択 |
データ | 有 |
項目リテラル | PRT |
[適用]ボタンを選択し、選択属性の設定画面を終了します。
同様に、「終了(F5)]」項目は、次に示す内容で選択属性を設定します。
設定箇所 | 設定内容 |
---|---|
選択属性 | 入力終了選択 |
データ | 無 |
項目リテラル | END |
使用するボタンの種類や属性の指定
選択項目(選択属性を持った項目)は選択群を作成してグループ単位で利用します。
ボタンの種類や属性も、選択群に対してグループ単位で設定します。また、選択群を設定した後、選択群に属する項目を指定します。
選択群の追加
[グループ]メニューから[選択群を追加]を選択し、選択群の追加画面を表示します。
選択群の追加画面では、次に示す内容を設定します。
設定箇所 | 設定内容 |
---|---|
英数字選択群名 | PUSH |
選択群種別 | プッシュボタン |
構成項目属性 | 変更しない |
[適用]ボタンを選択します。選択群の追加画面が終了し、編集画面に戻ります。
項目の追加
編集画面は、選択群を構成する項目を表示する状態(構成項目表示)になっています。項目を選択群に追加するには、「印刷(F4)」の項目を選択し、右クリックして表示されるコンテキストメニューから[項目を追加]を選択します。
→ 選択群に含まれる項目は黒く反転します。
プッシュボタンにする項目「終了(F5)」も、同じように選択群に追加します。
[表示]メニューから[構成項目表示を解除]を選択し、選択群の構成項目の表示状態を解除します。
定義した内容にエラーがないか、定義エラー一覧画面で確認します。
定義エラー一覧画面は、[オプション]メニューから[定義エラー一覧]を選択することで表示されます。
[ファイル]メニューから[閉じる] > [画面帳票定義体]を選択すると、[名前を付けて保存]ウィンドウが表示されます。
この例では、「C:\EDUCATION」を選択し、「ADDRDSP.SMD」という名前を付けて画面定義体を保存します。