デバッガでは、データ項目の値を参照したり変更したりすることができます。
ここでは、データ項目に対するデバッグ機能を説明します。
注意
ソースプログラム中にREPLACE文、REPLACING指定、DISJOINING指定またはJOINING指定のCOPY文が記述されている場合、画面には文字列が置き換えられる前のソースプログラムを表示します。置き換え対象となるデータ項目の値を参照、変更または監視する場合は、置き換え後のデータ項目名を指定してください。
以下の方法があります。
ツールチップで表示する
COBOLエディタでデータ項目にカーソルを置くと、ツールチップにデータ項目の値が表示されます。
[ウォッチ]ビューを使用する
データ項目を[ウォッチ]ビューに追加することにより、データ項目の値やより詳細な情報を参照することができます。
[ウォッチ]ビューの詳細については、“7.2.3 [ウォッチ]ビュー”を参照してください。
[ウォッチ]ビューに追加したデータ項目は、以下の方法により値を変更することができます。
自動形式で変更する
以下の手順でデータ項目の値を変更します。
[ウォッチ]ビューで値を変更するデータ項目を選択します。
コンテキストメニューから[値の変更(V)]を選択します。
→ [値の設定]ダイアログボックスが表示されます。
変更したい値を入力し、[OK]ボタンをクリックします。
16進形式で変更する
以下の手順でデータ項目の値を変更します。
[ウォッチ]ビューで値を変更するデータ項目を選択します。
コンテキストメニューから[16進入力(H)]を選択します。
→ [値の変更]ダイアログボックスが表示されます。
変更したい値を入力し、[OK]ボタンをクリックします。
データ項目を監視し、その値が変更されたときにプログラムの実行を中断させることができます。
値変更時に中断するかどうかは、以下の方法で指定できます。
[ウォッチ]ビューへの登録時に指定する
[データ項目の追加]ダイアログボックスで[値変更時に中断]をチェックします。
[ウォッチ]ビューに登録されているデータ項目に指定する
[ウォッチ]ビューのコンテキストメニューから[値変更時に中断]を選択します。
JEF拡張漢字など一部の文字はウォッチビュー上で表示するときに"□"となり見ることができません。
そのような場合に、JEF文字列を表示するための専用ウィンドウを使うことでJEF文字列を確認することができます。JEF文字列表示用監視ウィンドウは、[ウォッチ]ビューのコンテキストメニューから[JEF文字列表示用監視ウィンドウ]を選択することで表示されます。
JEF文字列表示用監視ウィンドウからは、データ項目の追加と削除は行えません。
ウォッチビューを使ってデータ項目の追加と削除を行ってください。
JEF文字列表示用監視ウィンドウは、「×」ボタンをクリックすることで閉じることができます。再度JEF文字列表示用監視ウィンドウを表示する場合は、ウォッチビューのコンテキストメニューから[JEF文字列表示用監視ウィンドウ]を選択してください。
int型2進整数データ項目は、以下の英数字項目とみなされます。
int型2進整数データ項目 | デバッグでの扱い | |
---|---|---|
BINARY-CHAR | PIC X(1) | 1バイトの英数字項目 |
BINARY-SHORT | PIC X(2) | 2バイトの英数字項目 |
BINARY-LONG | PIC X(4) | 4バイトの英数字項目 |
BINARY-DOUBLE | PIC X(8) | 8バイトの英数字項目 |
また、int型2進整数データ項目に値を設定する場合は16進形式で設定してください。
データを扱うデバッグ機能(値参照、値変更、値変更時中断など)を使用する場合、領域長が極端に大きいデータを指定すると、デバッグ時の動作が非常に遅くなる場合があります。データの大きさの上限は、デバッグするマシンの性能および環境に依存するため一概には言えませんが、デバッグ操作ではデータの大きさに注意してください。
領域長の大きいデータを使用したことが原因でデバッグ時の動作が遅くなっていると考えられる場合は、部分参照を指定して、処理の対象とするデータ領域の範囲を限定してください。
JEFオプションを使用するプロジェクトをデバッグする場合、データ項目に設定されたJEF拡張漢字などの一部の文字は、ウォッチビューおよびツール チップでは「□」となり表示することができません。その場合は、“7.3.3.4 JEF文字列表示用監視ウィンドウ”を使用してください。
JEF拡張漢字は自動形式で値を変更することはできません。16進形式で変更してください。