前項で登録したセション開設用情報は、“システム管理者”または“セション開設用情報と同じ名称のグループに所属するユーザ”だけが使用できます。その他のユーザがセション開設用情報を使用しても、SAP ERP システムとの通信セションを開設することはできません。システム管理者以外のユーザにセション開設用情報を使用させる場合は、以下の作業を行ってください。
セション開設用情報名と同じ名称のグループを登録する
ユーザを登録し、1.で登録したグループに所属させる
作業は、SAP ERP ジョブ連携を導入したSystemwalker Operation Manager サーバ上で、システム管理者が行います。なお、UNIX版とWindows版では登録方法が違います。
UNIX版の場合
ユーザの登録やグループの登録などに使用するコマンドの使用例およびコマンドと値を以下に示します。
コマンドの使用例
# groupadd example |
コマンドと値
groupaddコマンド
groupaddコマンドは、グループをシステムに登録するコマンドです。各OSで提供されています。
useraddコマンド
useraddコマンドは、ユーザをシステムに登録するコマンドです。各OSで提供されています。
passwdコマンド
passwdコマンドは、ユーザのパスワードを登録または変更するコマンドです。各OSで提供されています。
コマンドに指定した“example”
前項で登録したセション開設用情報名です。
NIS、NIS+などを使用している場合は、使用するコマンドが違います。詳細は、各OSのマニュアルを参照してください。
Windows版の場合
ここでは、ローカルグループの登録手順、ユーザの作成、およびグループへの登録手順の概要を説明しています。詳細は、Windowsのオンラインヘルプを参照してください。
最初に、ローカルグループの登録を行います。
ローカルグループの登録手順の概要を、Windows Server 2008の場合を例として、以下に示します。
[新しいグループ]ダイアログボックスの表示
[コンピュータの管理]ウィンドウのツリーで、[グループ]を選択し、[操作]メニューから[新しいグループ]を選択すると、[新しいグループ]ダイアログボックスが表示されます。
ローカルグループの登録
[新しいグループ]ダイアログボックスで、セション開設用情報名と同じ名称の[グループ名]と、必要に応じて[説明]を入力して[OK]ボタンを選択します。一覧に登録したグループ名が追加されます。
次にユーザの作成を行います。
ユーザの登録手順の概要を以下に示します。
[新しいユーザー]ダイアログボックスの表示
[コンピュータの管理]ウィンドウのツリーで、[ユーザー]を選択し、[操作]メニューから[新しいユーザー]を選択すると、[新しいユーザー]ダイアログボックスが表示されます。
ユーザの作成
[新しいユーザー]ダイアログボックスで、[ユーザー名]などの必要事項を入力して[作成]ボタンを選択すると、一覧に作成したユーザ名が追加されます。
最後に、作成したユーザを、セション開設用情報名と同じ名称のグループに登録します。
[ユーザの選択]ダイアログボックスの表示
[コンピュータの管理]ウィンドウのグループの一覧で、該当するグループを右クリックし、[グループに追加]、[追加]をクリックすると、[ユーザー、コンピューター、サービス アカウントまたはグループの選択]ダイアログボックスが表示されます。
ユーザの登録
[選択するオブジェクト名を入力してください]に、作成したユーザ名を記載し、[OK]ボタンを押します。
以上でローカルグループの登録、ユーザの作成およびグループへの登録が完了します。