各ノードにPRIMECLUSTERに必要なソフトウェアのインストールを行います。
ここでは、以下について説明をします。
関連ソフトウェアのインストールと設定
アプリケーションのインストールと環境設定
PRIMECLUSTERに関連したソフトウェアのインストール後、実際に導入/運用を行う上でOS、およびハードウェア等に関して設定を行う必要があります。
必要に応じて、以下の作業を行ってください。
VMware vSphere の導入
VMware vSphereのソフトウェア説明書を参照し、VMware vSphereのインストールからゲストOSのインストールおよび環境設定までを実施してください。
仮想マシンを作成する際、以下の点に留意してください。
vSphere Client バージョン 5 から仮想マシンを作成する場合、新規仮想マシン作成ウィザードの[ディスクの作成]において、Eager Zeroedを選択してください。
vSphere Client バージョン 4 から仮想マシンを作成する場合、新規仮想マシン作成ウィザードの[ディスクの作成]において、[フォールトトレランスなどのクラスタリング機能をサポート]を選択してeagerzeroedthickフォーマットのディスクを作成してください。
SCSIコントローラのタイプは、RHEL5環境の場合は「LSI Logic パラレル」に、RHEL6環境の場合は「LSI Logic パラレル」または「VMware 準仮想化」に設定してください。
ディスク関連の設定(共用ディスク)
1台目の仮想マシンの作成時、クラスタシステムで引き継ぐ共用ディスクは、RawDeviceMapping(RDM)で作成し、互換モードは「物理」としてください。
1台目以外の仮想マシンについては、「既存の仮想ディスクを使用」を選択し、1台目で作成したRDMディスクを指定してください。また、互換モードとして「物理」を選択してください。
仮想マシンディスク(.vmdk)ファイルは、共用ディスク内のデータストアに作成してください。
SCSIコントローラは、新しい仮想デバイスノード(例えば「SCSI(1:0)」)を選択し、クラスタシステムを構築する各ノードで同じにしてください。
SCSIコントローラのタイプは、ゲストOSのシステムディスクと同じ設定にしてください。SCSIバスの共有は、「物理」に設定してください。
仮想ネットワークの設定
仮想マシンの作成時、クラスタインタコネクト用のネットワークを2系統以上作成し、それぞれを異なる物理アダプタに接続してください。
また、複数クラスタで物理ネットワークアダプタを共用する場合は、vSwitchに対して、クラスタシステムごとに異なるポートグループを割り当ててください。
VLAN IDは、ポートグループごとに異なる値を使用してください。
NTPの設定(ゲストOS)
クラスタシステムを構築する各ノードの時刻を同期させるための設定です。クラスタを構築する際には必ず行う必要があります。
本設定はPRIMECLUSTERをインストールする前にゲストOSで行ってください。
ゲストOSの設定(ゲストOS)
クラスタシステムを構築するゲストOSで、業務LAN、管理LANのIPアドレスなどネットワークの設定が必要です。
本設定はクラスタとして動作させるゲストOS上で実施してください。
PRIMECLUSTERインストール(ゲストOS)
PRIMECLUSTERのインストールには、インストールスクリプト(CLI Installer)を使用します。
Linux(R)ソフトウェアと関連ソフトウェアが、すでにインストールされているシステムに対し、インストールスクリプトを使用してノード単位にPRIMECLUSTERのインストールを行う方法です。また、クラスタ管理サーバへのインストールを行う場合もこの方法で行います。
参照
インストール方法の詳細については、 PRIMECLUSTERのインストールガイドを参照してください。
カーネルパラメタの確認/設定
環境に応じて、カーネルパラメタを変更する必要があります。
PRIMECLUSTERをインストールするすべてのノード
使用する製品/コンポーネントによって、必要とするカーネルパラメタが異なります。
カーネルパラメタ・ワークシートを確認し、カーネルパラメタの変更が必要な場合は設定し直してください。
参照
カーネルパラメタについては、“A.6 カーネルパラメタ・ワークシート”を参照してください。
GDSのI/Oフェンシング機能の設定
共用ディスクがGDSのクラスに登録されている場合は、GDSのI/Oフェンシング機能の設定を行います。
/etc/opt/FJSVsdx/sdx.cfファイルに以下の行を追加します。
SDX_VM_IO_FENCE=on
PRIMECLUSTERをインストールするすべてのノード
/etc/hostidファイルの設定
I/O フェンシング機能を正しく動作させるため、環境によっては、/etc/hostidファイルの設定が必要になることがあります。
以下の手順に従い、/etc/hostidファイルの設定が必要かを確認し、必要があれば設定を行います。
hostidコマンドを実行し、出力結果を確認します。
出力結果が 00000000 以外の場合、/etc/hostidファイルへの設定は不要です。
# /usr/bin/hostid
a8c00101
出力結果が 00000000 の場合は、以降の設定手順に従い、クラスタを構成するすべてのノードで hostid の結果が異なるように設定してください。
/etc/hostid ファイルを作成します。
# touch /etc/hostid
次のpython スクリプトファイルを作成します。
#!/usr/bin/python from struct import pack filename = "/etc/hostid" hostid = pack("I",int("0x<hhhhhhhh>",16)) open(filename, "wb").write(hostid)
(hhhhhhhh: 指定したいホスト識別子を16 進数8 桁の数字で記述)
作成したスクリプトファイルに実行権を付与し、実行します。
# chmod +x <作成したスクリプトファイル名> # ./<作成したスクリプトファイル名>
hostid コマンドで、指定したホスト識別子が取得されることを確認します。
# hostid
hhhhhhhh
(hhhhhhhh: スクリプトファイル内で指定したホスト識別子)
注意
変更したカーネルパラメタおよびGDSのI/Oフェンシング機能を有効にするために、関連ソフトウェアのインストールの設定が完了後、ゲストOSを再起動してください。
PRIMECLUSTERシステム上で動作させるアプリケーションのインストール、および環境設定を必要に応じて行ってください。
参照
環境設定の方法については、各アプリケーションのマニュアルを参照してください。
PRIMECLUSTER関連製品のVMwareの対応については、各製品のマニュアルを参照してください。