ポータル機能の設定・運用情報はデータベースに格納され管理されます。
ここでは、V10.0.1のポータル機能のデータベースをV10.1.1にリストアするための移行コマンドについて説明します。本節ではポータル機能のデータベースを「データベース情報」と記述します。
なお、移行コマンドを使ってV10.1.1のデータベース情報をV10.1.1へバックアップ、リストアすることもできます。
注意
移行コマンドは、管理者権限で実行してください。
名前
iimdb
形式
/opt/FJSVrcfmp/bin/iimdb.sh <テナントID> {export | import | clean} [ディレクトリ名] [-t テナント定義ファイル]
機能説明
データベース情報を移行するために、以下の機能を提供します。
データベース情報をファイルにバックアップする。
ファイルにバックアップされたデータベース情報をデータベースにリストアする。
データベース情報をセットアップ直後の状態に戻し、リストアできる状態にする。
オプション
対象のテナントIDを指定します。
本オプションは省略できません。
指定したディレクトリ配下に、<テナントID>で指定したテナントのデータベース情報をバックアップします。
-tオプションでテナント定義ファイルを指定した場合は、テナント定義ファイルに記述されているデータベースの設定情報からデータベース情報をバックアップします。テナント定義ファイルのJDBC_PATHに記述されているJDBCドライバの絶対パスは、環境に合わせて修正してください。
exportオプションを指定した場合は[ディレクトリ名]オプションは省略できません。[ディレクトリ名]にはファイルを含まない空ディレクトリを指定します。複数のファイルが出力され、ディレクトリ配下の全ファイルがデータベース情報になります。
<テナントID>で指定したテナントに、指定したディレクトリ配下にあるデータベース情報をリストアします。
本オプションを指定した場合は[ディレクトリ名]オプションは省略できません。exportコマンドでバックアップしたデータベース情報が格納されているディレクトリを指定します。
<テナントID>には、セットアップ直後のテナントのテナントIDを指定します。
<テナントID>で指定したテナントとバックアップしたデータベース情報のテナントは同一の認証種別にしてください。
コマンド実行時には、リストアを確認するプロンプトが表示されます。
<テナントID>で指定したテナントのデータベースを初期化し、セットアップ直後の状態に戻します。
コマンド実行時には、初期化を確認するプロンプトが表示されます。
exportオプションを指定した場合は、データベース情報をバックアップするディレクトリを指定します。importオプションを指定した場合は、リストアするデータベース情報が格納されているディレクトリを指定します。
空白やマルチバイトを含まないディレクトリ名を指定してください。
exportオプションおよびimportオプションを指定した場合は本オプションは省略できません。
データベース情報をバックアップする場合、exportオプションと一緒に指定できます。
指定するパスには、空白やマルチバイトを含まない文字列を指定してください。
本オプションを指定する場合、<テナントID>にはバックアップする環境のテナントIDを指定してください。
本オプションは省略可能です。
復帰値
実行例
exportの実行例
指定したディレクトリに、テナント定義ファイルに記述されているデータベースの設定情報からデータベース情報をバックアップします。
# /opt/FJSVrcfmp/bin/iimdb.sh sampletenantid export /var/tmp/dbbackup -t /var/tmp/sampletenantid.properties
importの実行例
指定したテナントに、指定したディレクトリにあるデータベース情報をリストアします。
# /opt/FJSVrcfmp/bin/iimdb.sh sampletenantid import /var/tmp/dbbackup
cleanの実行例
指定したテナントをセットアップ直後の状態に戻します。
# /opt/FJSVrcfmp/bin/iimdb.sh sampletenantid clean