本製品が提供するリストア機能には、以下のツールがあります。
GUI画面によりリストア条件を設定して実行します。
リストアツールは、以下の2つの機能でバックアップしたデータを復元することができます。
バックアップツール
バックアップコマンド
(過去バージョンの管理サーバ/統合管理サーバでバックアップしたデータも復元することができます。)
リストアツールでは以下のデータを復元することができます。
管理情報
ログ情報(データベース上のログデータおよびコマンドプロンプト操作ログ)
復元可能な情報の詳細については、“3.1.1.2 ユーザー資産”を参照してください。
なお、リストアの処理時間はリストアの対象となるログ件数により概算できます。目安は以下のとおりです。
5,000件/秒 (Xeon、2.0GHz、メモリ2GB、RAID1構成)
注) サーバ性能、RAID構成によってはこれ以上時間がかかる場合があります。
リストアツールの動作状況は、イベントログに出力されます。
データベースのリストアコマンド(DTKTBLRESTROE)は、ログ閲覧データベースへリストアを行うもので、運用データベースに対しては使用できません。
iOS管理データベースをリストアします。コマンドの使用方法については、“Systemwalker Desktop Keeper リファレンスマニュアル”の“swss_MDMDB_RESTORE.exe(iOS管理データベースのリストア)”を参照してください。
iOS管理データベースのリストアコマンドは、以下の機能でバックアップしたiOS管理データベースを復元することができます。
DTKMSTB.EXE(管理情報の退避)
iOS管理データベースのリストアコマンドの動作状況は、ログファイルに出力されます。
注意
Systemwalker Desktop KeeperとSystemwalker Desktop Patrolが共存している場合、スマートデバイス中継サーバの設定変更コマンド(SDSVSetMS.EXE)を使用して、スマートデバイス中継サーバと接続しているiOS管理データベースのホスト名を確認します。「iOSmgr.h」に表示されたiOS管理データベースのホスト名と一致するサーバでバックアップしたデータを「iOSmgr.h」に表示されているホスト名と一致するサーバにリストアします。
Systemwalker Desktop Keeperが提供するリストアツールによって、データベースからバックアップしたデータをリストアする方法について説明します。
注意
ツール使用時に考慮すべきことについて
運用中の管理サーバ/統合管理サーバには、「管理情報」を復元しないでください。「管理情報」が上書きされてしまい、「管理情報」と「ログ情報」に不整合が発生します。
これらの設定情報はバックアップツール(GUI)やバックアップコマンドでは退避されていません。リストアツールでデータベースを復元後に、情報の再設定をしてください。
管理情報をリストアすると以前の管理情報はすべて上書きされます。差分反映ではありませんので注意してください。
ログ情報がすでに存在している環境に、ログ情報を追加してリストアする場合は、リストア後にインデックス情報の再作成の処理が実行されるため、リストア時間が長くなります。(ログがない状態と比較して、約3倍程度、リストア時間が長くなります。)
リストアツールでは不整合となった管理情報を削除するため、バックアップ時のレコード数とリストア時のレコード数が違う場合があります。
iOS端末の管理を行っている場合は、運用データベースとiOS管理データベースの不整合を防ぐため、同時期にバックアップしたデータをリストアしてください。
iOS管理データベースのリストアコマンドの使用方法については、“Systemwalker Desktop Keeper リファレンスマニュアル”の“swss_MDMDB_RESTORE.exe(iOS管理データベースのリストア)”を参照してください。
ポイント
ログオン情報の履歴について
ログオン情報はイベントログ(アプリケーション)に出力されます。
運用中のデータベースへリストアを実行する
リストアツールの使用手順は以下のとおりです。
Android端末またはiOS端末を管理している場合は、スマートデバイス中継サーバのサービス起動・停止コマンド(SDSVService.bat)を使用してスマートデバイス中継サーバのサービスを停止します。コマンドの詳細は、“Systemwalker Desktop Keeper リファレンスマニュアル”の“SDSVService.bat(スマートデバイス中継サーバのサービス起動・停止)”を参照してください。
Administratorsグループに所属するユーザー、またはDomain Adminsグループに所属するユーザーでWindowsにログオンします。他のアプリケーションを使用している場合は、終了します。
バックアップ実行時に控えておいたサーバ設定ツールの以下の設定情報を、再設定します。
[システム設定]
[ActiveDirectory連携設定] 注)Active Directory連携機能利用時
[管理者通知設定]
[管理サーバ設定]
[トレース/フォルダ/CT自己版数アップ設定]
サーバ設定ツールの各画面の表示方法は、“2.3.5 管理サーバ/統合管理サーバの環境を設定する”を参照してください。
管理サーバ/統合管理サーバをインストールしたPCの[スタート]/[アプリ]-[Systemwalker Desktop Keeper]-[サーバ]-[運用データベースリストアツール]を選択します。
→[運用データベースリストアツール] 画面が表示されます。運用中のデータベースに対してリストアを行うことを確認し、[はい]ボタンをクリックします。
→[Systemwalker Desktop Keeper 運用データベースリストアツール]画面が表示されます。
サーバ設定ツールで登録したユーザーID(アクセス権が“バックアップ・リストア”のユーザーID)でログインします。(初期管理者のユーザーID、パスワードを使用してもログインできます)
[OK]ボタンをクリックします。
→[リストアツール]画面が表示されます。
[リストアツール]画面のメニューバーについて説明します
メニューバー | 機能概要 | ||
---|---|---|---|
[ファイル] | [終了] | リストアツールを終了します。 | |
[サービス] | [サービス状況確認] | 接続している管理サーバ上の“階層化サービス”、“サーバサービス”の動作状況を表示します。 | |
[サービス起動] | 接続している管理サーバ上の“階層化サービス”、“サーバサービス”を起動します。 | ||
[サービス停止] | 接続している管理サーバ上の“階層化サービス”、“サーバサービス”を停止します。 | ||
[設定] | [リストアツールトレース] | [しない] | リストアツールのトレースを採取しません。 |
[概要] | リストアツールのトレースを概要モードで採取します。 | ||
[詳細] | リストアツールのトレースを詳細モードで採取します。 | ||
[ヘルプ] | [オンラインヘルプ] | オンラインマニュアルを表示します。 | |
[バージョン情報] | 著作権情報およびバージョン情報を表示します。 |
リストアツールで「管理情報」、「ログ情報」をリストアするには接続している管理サーバ上の“階層化サービス”、“サーバサービス”を停止する必要があります。サービスの停止は[サービス]メニューの[サービス停止]を選択すると、サービス停止確認の画面が表示されるので[OK]ボタンをクリックします。
操作結果の状態を表す画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックします。
[リストアツール]画面において、以下のステップ1,2の情報、共通設定、および作業フォルダ情報を入力します。
項目名 | 説明 |
---|---|
[管理情報をリストアする] | 管理情報をリストアする場合はチェックします。 |
[リストアファイル参照フォルダ] | リストアするファイルが存在するフォルダを指定します。(LEVELOBJECT.csvファイルやLEVELCOMPOSITION.csvファイルを含む管理情報をバックアップしたフォルダを指定してください) 指定方法は、以下のとおりです。
指定できる絶対パスの長さは、半角で189文字(全角で94文字)まで入力できます。 |
項目名 | 説明 |
---|---|
[ログ情報をリストアする] | ログ情報をリストアする場合にチェックします。 |
[リストアファイル参照フォルダ] | リストアするファイルが存在するフォルダを[追加]ボタンから指定します。リストアするフォルダは、複数指定することができます。(COMMONLOG1.csvファイルやLOGKEWORDS.csvファイルを含むログ情報をバックアップしたフォルダを指定してください) 各ボタン、チェックボックスについて説明します。
指定できる絶対パスの長さは、半角で189文字(全角で94文字)までです。半角で189文字(全角で94文字)を超える絶対パスが選択された場合は半角で189文字(全角で94文字)で切断されます。 |
項目名 | 説明 |
---|---|
[管理情報退避先フォルダ] | 管理情報のバックアップ先を指定します。 (管理情報をリストアする際に問題が発生した場合に備えて、リストア前の最新の情報をバックアップします。) 指定方法は、以下のとおりです。
指定できる絶対パスの長さは、半角で189文字(全角で94文字)まで入力できます。 |
項目名 | 説明 |
---|---|
[実行ログファイル] | リストアツールの実行結果を格納するファイルを指定します。指定方法は、以下のとおりです。
指定できる絶対パスの長さは、半角で255文字(全角で127文字)まで入力できます。 |
[ファイルが存在する場合] | 実行ログファイルが[実行ログファイル]で指定した場所に存在する場合の処理を選択します。
|
項目名 | 説明 |
---|---|
[作業用フォルダ] | 作業用ファイルを格納するフォルダを指定します。この作業フォルダには管理情報をリストアする場合には、管理情報のデータファイルの合計の1.2倍のサイズの作業用ファイルが作成されます。ログ情報をリストアする場合には、全フォルダ配下の各ログテーブル合計の中で、最大のサイズの1.2倍のサイズの作業ファイルが作成されます。(たとえばFILEACCESSLOG.csvの全ファイルの合計が10GBだったとすると、12GBが必要です) そのため、作業用フォルダには十分な空き容量のあるディスクを指定してください。最低でも10MBの空き容量が必要です。なお、実行後、作業用ファイルは削除されます。
指定できる絶対パスの長さは、半角で189文字(全角で94文字)まで入力できます。 |
すべての条件を入力したあとに、[実行]ボタンをクリックします。
→実行を確認する画面が表示されます。
実行する場合は[OK]ボタンをクリックします。[リストア状況]画面が表示され処理が開始されます。
リスト処理が正常終了すると、完了画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックします。
実施状況に表示されている情報を確認し、[閉じる]ボタンをクリックします。
iOS端末を管理している場合は、iOS管理データベースのリストアコマンド(swss_MDMDB_RESTORE.exe)でiOS管理データベースの復元を行います。本コマンドは、管理サーバで実行します。
停止している管理サーバの“階層化サービス”、“サーバサービス”を起動します。サービスの起動は[サービス]メニューの[サービス起動]を選択すると、サービス起動確認の画面が表示されるので[OK]ボタンをクリックします。
操作結果の状態を表す画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックします。
バックアップ実行時に控えておいた管理コンソールの[端末動作設定]画面の設定情報を、再設定します。
[端末動作設定]の表示方法は以下のとおりです。
[管理コンソール]を起動します。
[動作設定]メニューから[端末動作設定]を選択します。
→[端末動作設定]画面が表示されます。
Android端末またはiOS端末を管理している場合は、スマートデバイス中継サーバのサービス起動・停止コマンド(SDSVService.bat)を使用してスマートデバイス中継サーバのサービスを起動します。コマンドの詳細は、“Systemwalker Desktop Keeper リファレンスマニュアル”の“SDSVService.bat(スマートデバイス中継サーバのサービス起動・停止)”を参照してください。
ログ閲覧用データベースへリストアを実行する
ポイント
旧バージョンで取得したログ情報や管理者情報も、ログ閲覧データベースへリストアすることにより、参照することができます。
3階層構成の統合管理サーバでバックアップしたログ情報をログ閲覧用データベースにリストアした場合、クライアント(CT)操作ログ画面で表示される統合管理サーバのIPアドレスは、ログ閲覧用データベースを構築している管理サーバのIPアドレスになります。また、下位管理サーバのIPアドレスは「0.0.0.0」と表示されます。
3階層構成の下位管理サーバまたは2階層構成の管理サーバでバックアップしたログ情報をログ閲覧用データベースにリストアした場合、クライアント(CT)操作ログ画面で表示される管理サーバのIPアドレスは、ログ閲覧用データベースを構築している管理サーバのIPアドレスになります。
Administratorsグループに所属するユーザー、またはDomain Adminsグループに所属するユーザーでWindowsにログオンします。他のアプリケーションを使用している場合は、終了します。
管理サーバ/統合管理サーバをインストールしたマシンの[スタート]/[アプリ]-[Systemwalker Desktop Keeper]-[サーバ]-[ログ閲覧データベースリストアツール]を選択します。
→[Systemwalker Desktop Keeper ログ閲覧用データベースリストアツール]画面が表示されます。
サーバ設定ツールで登録したユーザーID(アクセス権が“バックアップ・リストア”のユーザーID)、パスワードを入力し、[OK]ボタンをクリックします。(初期管理者のユーザーID、パスワードを使用してもログインできます)
→[リストアツール]画面が表示されます。
メニューバーや入力項目は、一部を除き、運用データベースリストアツールと同一です。同一の項目については、運用データベースリストアツールの説明を参照してください。ここでは、ログ閲覧用データベースリストアツールだけ行う設定項目について説明します。
項目名 | 説明 |
---|---|
[リストア前に既存ログ情報を全削除する] | ログ閲覧データベースにログ情報が格納されている場合、リストアを実施する前にログ情報を削除します。 |
すべての条件を入力したあとに、[実行]ボタンをクリックします。
→実行を確認する画面が表示されます。
実行する場合は[OK]ボタンをクリックします。[リストア状況]画面が表示され処理が開始されます。
リストア処理が正常終了すると、完了画面が表示されるので、[OK]ボタンをクリックします。
実施状況に表示されている情報を確認し、[閉じる]ボタンをクリックします。
リストアツールを終了する
リストアツールを終了させる方法について説明します。
リストアツールを終了させるには[ファイル]メニューの[終了]を選択します。
→終了確認画面が表示されます。
リストアツール画面で指定した条件を保存するかどうかを選択します。条件を保存して終了する場合は[はい]を、保存せず終了する場合は[いいえ]をクリックします。終了をキャンセルする場合は[キャンセル]をクリックします。
メニューから指定した設定値([デバッグトレースの設定])は各設定時に保存されます。
ユーザー資産を復元する
“3.1.1.2 ユーザー資産”を参照し、復元したいユーザー資産を復元してください。