Systemwalker Desktop Keeper管理サーバ/統合管理サーバの資産を退避・復元する目的には以下の2つがあります。
ハードディスクの故障やファイルの破壊などに備えたデータの退避、およびそれら異常発生時の復元
データベース領域の枯渇を発生させないために、ログ情報の保存期間を運用により設定し、期間外のログ情報の削除を目的とした退避
注) 運用イメージについては、“1.2.7 ログの運用方法を決定する”を参照してください。
ログ閲覧データベースで参照することを目的とした定常的な退避
退避対象には、設定ファイルなど製品自身の動作に関連する“製品資産”と、ログ情報などの“ユーザー資産”に分類されます。製品資産とユーザー資産それぞれの退避対象と上記目的に沿った退避対象・退避方法は以下のとおりです。
種別 | 退避対象 | 形式 | 退避方法 | 環境異常時に | 定常的な |
---|---|---|---|---|---|
製品資産 | 設定ファイル | ファイル | 手動退避 | ○ | - |
自己版数管理機能のCT更新モジュール | ファイル | 手動退避 | ○ | - | |
ユーザー資産 | 管理情報 | データベース | バックアップツール | ○ | ○ |
ログ情報(コマンドプロンプト操作ログ以外) | データベース | バックアップツール | ○ | ○ | |
ログ情報(コマンドプロンプト操作ログ) | ファイル | バックアップツール | ○ | ○ | |
付帯データ | ファイル | 手動退避 | ○ | △ | |
メール内容データ | ファイル | 手動退避 | ○ | △ | |
設定変更ログ | データベース | コマンド | ○ | ○ | |
iOS管理データベース | データベース | バックアップツール(コマンド) | ○ | ○ |
○:退避対象 -:退避不要 △:任意
製品資産として退避・復元される情報の詳細、および退避方法について説明します。
設定ファイル
退避・復元の対象となる設定ファイルは、以下のとおりです。なお、OSのインストール先を変更している場合、ファイルの格納されているディレクトリは、下記の表とは異なる場合があります。(下表の場合、CドライブにOSをインストールしている場合のパスで表示しています)
No. | 退避対象 | 内容および格納先 |
---|---|---|
1 | SWCTVerSettings.ini | 自己版数管理機能の設定ファイルです。 Windows Server® 2012の場合:「C:\Windows\SYSWOW64」 Windows Server® 2008の場合:「C:\Windows\system32」 Windows Server® 2008 64ビット版および、 Windows Server® 2008 R2の場合:「C:\Windows\SYSWOW64」 Windows Server® 2003 x64 Editionおよび、 Windows Server® 2003 R2, x64 Editionの場合:「C:\Windows\SYSWOW64」 |
2 | SWCTVerSettings2.ini | 自己版数管理機能の設定ファイルです。 Windows Server® 2012の場合:「C:\Windows\SYSWOW64」 Windows Server® 2008の場合:「C:\Windows\system32」 Windows Server® 2008 64ビット版および、 Windows Server® 2008 R2の場合:「C:\Windows\SYSWOW64」 Windows Server® 2003 x64 Editionおよび、 Windows Server® 2003 R2, x64 Editionの場合:「C:\Windows\SYSWOW64」 |
3 | SWDB.ini | Systemwalker Desktop Keeper データベース接続の設定ファイルです。 Windows Server® 2012の場合:「C:\Windows」 Windows Server® 2008の場合:「C:\Windows」 |
4 | SWMailSettings.ini | 管理者通知機能(メール通知)の設定ファイルです。 Windows Server® 2012の場合:「C:\Windows」 |
5 | SWEventViewer.ini | 管理者通知機能(イベントログ)の設定ファイルです。 Windows Server® 2012の場合:「C:\Windows\SYSWOW64」 |
6 | TRANS_SETTING.ini | データ転送コマンドの設定ファイルです。 |
7 | taskmng.ini | Webコンソールの設定ファイルです。 |
8 | swdtkenv.ini | データベース構築時の設定ファイルです。 |
9 | DTKTaskRegist.ini | 集計コマンドの設定ファイルです |
10 | mail.ini | メール設定のファイルです。 |
11 | DtkPrinterBatch_SaveData.ini | 複合機連携用コマンドの設定ファイルです。 |
12 | DtkPrinterBatchTask.ini | 複合機連携タスク登録設定ファイルです。 「<管理サーバインストールフォルダ>\Server\LogCount」 |
13 | LA_connect_Info.csv | ログアナライザ設定のファイルです。 「<管理サーバインストールフォルダ>\LogAnalyzer\TRANS」 |
14 | CONV_SETTING.ini | データ移入設定のファイルです。 ログアナライザサーバに格納されています。 「<ログアナライザサーバインストールフォルダ>\bin\SWDTLAENV」 |
上記の場所に格納されているファイルを退避します。
退避済みのファイルを上記の場所に格納します。
No.7については格納後、以下の手順でファイルの編集を行います。
ファイルをエディタ(メモ帳等)で開きます。
[Update]セクションに”Flag=0”という表記がある場合は、”Flag=1”に編集します。すでに”Flag=1”となっている場合は、編集する必要はありません。
ファイルを保存し、エディタを終了します。
自己版数管理機能のCT更新モジュール
自己版数管理機能のCT更新モジュールの格納先は以下のとおりです。なお、[CTアップロードモジュール保存先]を初期値から変更している場合には、変更先を退避してください。
No. | 退避対象 | 格納先 |
---|---|---|
1 | UpdateModuleフォルダの配下すべて | 統合管理サーバまたは管理サーバのサーバ設定ツールで指定した、自己版数管理機能のCTアップロードモジュール保存先フォルダです。 |
【退避・復元方法】
退避対象のフォルダ配下すべてを退避します。
退避済みのフォルダ配下すべてを上記の場所に格納します。
ユーザー資産として退避・復元される情報の詳細、および退避方法について説明します。
各管理情報
退避・復元の対象となる管理情報は、以下のとおりです。
No. | 退避対象(テーブル名) | 内容 |
---|---|---|
1 | LEVELOBJECT | 階層オブジェクト情報 |
2 | LEVELCOMPOSITION | 階層構成 |
3 | PRINTPERMISSION | 印刷許可 |
4 | LOGINGUARD | ログオン禁止 |
5 | STARTUPGUARD | アプリケーション起動禁止 |
6 | MAILATTACHSET | メール添付禁止 |
7 | USERINFO | ユーザー情報 |
8 | NODEINFO | ノード情報 |
9 | PHYSICALNODELIST | 物理ノード管理 |
10 | SETTINGS | 設定値 |
11 | SETTINGSLOG | 設定変更ログ |
12 | FILEACC_ACQUIREPROCESS | ファイル操作ログ登録プロセス |
13 | FILEACC_ACQUIREEXTENSION | ファイル操作ログ登録拡張子 |
14 | USERPOLICYINFO | ユーザーポリシー情報 |
15 | LOGONUSER_PRINTPERMISSION | ユーザー単位に登録している印刷許可 |
16 | LOGONUSER_STARTUPGUARD | ユーザー単位に登録しているアプリケーション起動禁止 |
17 | USERMAILATTACHSET | ユーザー単位に登録しているメール添付禁止 |
18 | LOGONUSER_SETTINGSLOG | ユーザー単位に登録している設定変更ログ |
19 | WINDOWTITLELOGFILTER | ウィンドウタイトルログのフィルタリング条件 |
20 | LOGONUSER_WINDOWTITLELOGFILTER | ユーザー単位に登録しているウィンドウタイトルログのフィルタリング条件 |
21 | WINDOWCAPTUREFILTER | 画面キャプチャ条件 |
22 | LOGONUSER_WINDOWCAPTUREFILTER | ユーザー単位に登録している画面キャプチャ条件 |
23 | EXCLUSIONCONTROL | 排他制御情報 |
24 | DOMAINSETTINGS | ドメイン設定情報 |
25 | OBJECT_CONTROL | CT部門管理者設定情報 |
26 | LOGONUSER_LEVELCOMPOSITION | ユーザー階層構成情報 |
27 | LOGONUSER_CONTROL | ユーザー部門管理者設定情報 |
28 | USBMASTER | USB設定情報 |
29 | POLICYTABLE | 汎用ポリシー |
30 | DTK_AUDIT_SETTING | 状況画面設定情報 |
31 | DTK_TOTAL_ALERTLOG | 異常操作件数集計情報 |
32 | DTK_ALERT_LIST | 異常一覧情報 |
33 | DTK_ALERTPC_LIST | 異常PC一覧情報 |
34 | DTK_PRINTER_OBJECTMASTER | 複合機用オブジェクト管理 |
35 | DTK_PRINTER_PRINTUSERMASTER | 複合機用利用者管理 |
36 | DTK_PRINTER_PAPERNUM_BASIC | 複合機用枚数集計 |
37 | iOS管理データベースのすべてのテーブル | iOS管理データベース |
【退避・復元方法】
バックアップツール(GUI)またはバックアップコマンドを使用します。詳細は“3.1.2 ユーザー資産を退避する”を参照してください。
iOS端末を管理している場合は、バックアップコマンドを使用してください。バックアップツール(GUI)では、iOS管理データベースは退避されません。
Systemwalker Desktop Keeperの管理サーバ/統合管理サーバとSystemwalker Desktop PatrolのCSが共存し、両製品でiOS端末を管理している場合は、Systemwalker Desktop Patrolの管理情報の退避も行ってください。
リストアツール(GUI)を使用します。詳細は“3.1.3 ユーザー資産を復元する”を参照してください。
iOS端末を管理している場合は、リストアツール(GUI)に続いて、iOS管理データベースのリストアコマンドでiOS管理データベースの復元を行ってください。
Systemwalker Desktop Keeperの管理サーバ/統合管理サーバとSystemwalker Desktop PatrolのCSが共存し、両製品でiOS端末を管理している場合は、Systemwalker Desktop Patrolの管理情報の復元も行ってください。
ログ情報(コマンドプロンプト操作ログ以外)
退避・復元の対象となるログ情報は、以下のとおりです。
No. | 情報名(テーブル名) | 内容 |
---|---|---|
1 | COMMONLOG1 | 共通ログ1
|
2 | COMMONLOG2 | 共通ログ2
|
3 | COMMONLOG3 | 共通ログ3
|
4 | STARTUPGUARDLOG | アプリケーション起動禁止ログ |
5 | LOGINGUARDLOG | ログオン禁止ログ |
6 | PRINTLOG | 印刷操作ログ |
7 | FILEBRINGOUTLOG | ファイル持出しログ |
8 | LOGKEYWORDS | ログキーワード検索 |
9 | FILEACCESSLOG | ファイル操作ログ |
10 | SESSIONMANAGE | 仮想環境への接続情報 |
11 | USERLIST | ユーザー検索用管理情報 |
注1)
V14.0.1以前のメール添付禁止ログは、COMMONLOG3に格納されています。V14.1.0以降のメール添付禁止ログはCOMMONLOG1へ格納されますが、以下の条件の場合はCOMMONLOG3へ格納されます。
・V12.0L20~V13.0.0互換方式を使用している
注2)
デバイス構成変更ログは、V13まではCOMMONLOG1に記録されています。
【退避・復元方法】
バックアップツール(GUI)またはバックアップコマンドを使用します。詳細は“3.1.2 ユーザー資産を退避する”を参照してください。
リストアツール(GUI)を使用します。詳細は“3.1.3 ユーザー資産を復元する”を参照してください。
ログ情報(コマンドプロンプト操作ログ)
コマンドプロンプト操作ログの格納先は以下のとおりです。[コマンドプロンプト・ログ保存先]を初期値から変更している場合には、変更先を退避します。
No. | 退避対象 | 格納先 |
---|---|---|
1 | PromptLogフォルダの配下すべて | 統合管理サーバまたは管理サーバのサーバ設定ツールで指定した、コマンドプロンプト・ログ保存先フォルダです。 |
【退避・復元方法】
バックアップツール(GUI)またはバックアップコマンドを使用します。詳細は“3.1.2 ユーザー資産を退避する”を参照してください。
リストアツール(GUI)を使用します。詳細は“3.1.3 ユーザー資産を復元する”を参照してください。
付帯データ
付帯データの格納先は以下のとおりです。[付帯データ保存先]を初期値から変更している場合には、変更先を退避します。
No. | 退避対象 | 格納先 |
---|---|---|
1 | ScreenCaptureフォルダ配下すべて | 統合管理サーバまたは管理サーバのサーバ設定ツールで指定した、付帯データ保存先フォルダです。 付帯データは、上記保存先フォルダ配下の[日単位のフォルダ]-[CT単位のフォルダ]配下に格納されています。 |
【退避・復元方法】
退避対象のフォルダ配下すべてを退避します。
付帯データは、運用に応じて個別にバックアップしてください。なお、バックアップツールやバックアップコマンドを使用してログの削除を実行しても、付帯データは削除されません。
退避済みのフォルダ配下すべてを上記の場所に格納します。
メール内容データ
メール内データの格納先は以下のとおりです。[メール内容保存先]を初期値から変更している場合には、変更先を退避します。
No. | 退避対象 | 格納先 |
---|---|---|
1 | MainContentsフォルダ配下すべて | 統合管理サーバまたは管理サーバのサーバ設定ツールで指定した、メール内容データ保存先フォルダです。 メール内容データは、上記保存先フォルダ配下の[日単位のフォルダ]-[CT単位のフォルダ]配下に格納されています。 |
【退避・復元方法】
退避対象のフォルダ配下すべてを退避します。
メール内容データは、運用に応じて個別にバックアップしてください。なお、バックアップツールやバックアップコマンドを使用してログの削除を実行しても、メール内容データは削除されません。
退避済みのフォルダ配下すべてを上記の場所に格納します。
障害調査データ
障害調査データの格納先は以下のとおりです。[障害調査データ保存先]を初期値から変更している場合には、変更先を退避します。
No. | 退避対象 | 格納先 |
---|---|---|
1 | CTQSSSaveフォルダ配下すべて | 統合管理サーバまたは管理サーバのサーバ設定ツールで指定した、障害調査データ保存先フォルダです。 障害調査データは、上記保存先フォルダ配下の[日単位のフォルダ]-[CT単位のフォルダ]配下に格納されています。 |
【退避・復元方法】
退避対象のフォルダ配下すべてを退避します。
障害調査データは、運用に応じて個別にバックアップしてください。なお、バックアップツールやバックアップコマンドを使用してログの削除を実行しても、障害調査データは削除されません。
退避済みのフォルダ配下すべてを上記の場所に格納します。