基幹系業務やOA系業務などは、複数のノードやアプリケーションから構成されているため、業務が正常に稼働するためには、これらすべてが正常に稼働している必要があります。
ここでは、監視対象のノードやアプリケーションなどを管理者が監視する単位でグループ化したものを業務、業務を構成するシステム、ネットワーク、アプリケーションなどをオブジェクトと呼び、業務を構成するこれらのオブジェクトを業務単位で監視できます。
業務単位での監視により、以下のようなことが可能となります。
複雑に構成された業務でも、業務を構成するオブジェクトのどれかで異常が発生した場合に、どの業務に影響があるのか容易に把握可能
どれかのオブジェクトで異常が発生した場合、その影響度を容易に把握可能
異常発生時の影響度を把握し、適切な優先度で復旧処理を行うことが可能
トラブル発生時の、業務への影響範囲を把握する例を“業務の監視の例”に示します。
図2.8 業務の監視の例
業務は以下のオブジェクトと関連する項目で構成されます。
システムやネットワークのノード
アプリケーション
データベース
ほかの業務(別に定義した業務)
管理者
ワークユニット(Interstage上で作成された業務)
業務の監視では、障害の発生による以下の影響範囲を把握できます。
障害の影響を受ける業務の把握
障害の影響を受けるオブジェクトの把握
ワークユニット
Interstage Application Serverと連携することで、Interstageの監視をSystemwalker Centric Managerで行うことができます。詳細については、以下を参照してください。
参照
Systemwalker Centric Manager 技術情報
http://software.fujitsu.com/jp/technical/systemwalker/centricmgr/ |
グローバルサーバ上のワークユニット/オブジェクトの監視
[Systemwalkerコンソール]から、グローバルサーバ上のサブシステムやInterstageのワークユニットなどを、業務として監視することができます。
Systemwalker Centric ManagerではInterstageと連携することにより、ワークユニットおよびオブジェクトについて、以下の機能を使用できます。グローバルサーバの業務を監視できるのは、主監視パスで接続しているときのみです。
グローバルサーバの業務を監視する場合は、Systemwalker Centric Manager GEEで監視することができます。PRIMEQUEST上のLinuxでは監視することはできません。
グローバルサーバ上で動作するワークユニット、およびオブジェクトの表示
グローバルサーバ上で動作するワークユニット、およびオブジェクトを検出し、構成を表示します。
グローバルサーバ上で動作するワークユニット、およびオブジェクトの稼働監視
グローバルサーバ上で動作するワークユニット、およびオブジェクトの稼働状態を表示します。グローバルサーバ上で動作するワークユニットの異常終了を画面にアラーム通知します。
グローバルサーバ上で動作するワークユニット、およびオブジェクトの性能情報の表示
待ちメッセージ数、累積処理件数が表示できます。
障害の影響を受ける業務の把握
システムやネットワーク、アプリケーションなどで異常が発生したとき、どの業務に影響があるのかを、以下のように簡単に把握できます。
システムやネットワークなどで異常が発生すると、影響を受ける業務が、異常として監視画面に通知されます。
監視画面では、異常が通知された業務を選択し、どのオブジェクトが異常の原因かを調査することができます。対象業務の管理者として定義された人へ、イベントの内容を通知することができます。
管理者への通知は、E-mailなどで行うことができます。
障害の影響を受けるオブジェクトの把握
システムやネットワーク、アプリケーションなどで異常が発生したとき、さらに関連して影響を受けるシステムやネットワーク、アプリケーションなどを把握できます。あらかじめ定義された関係により、異常が発生して影響を受ける範囲と、その影響度が監視画面に表示されます。
影響度は以下のように表示されます。
イベントが発生したオブジェクト
重大な影響があるオブジェクト
軽度の影響があるオブジェクト
影響度の確認により、障害復旧作業の優先度を判断することができます。