Interstage Application Serverのインストール手順について説明します。
以下の手順で、Interstage Application Serverをインストールしてください。マルチユーザモードでインストールする場合は、他のユーザの操作がインストールに影響ないことを確認してください。
インストールを行うInterstage Application Serverのインストールメディアを準備します。
List Works V10.4.0 Enterprise Edition (2/4)
インストールを行う場合、スーパーユーザになります。
# su -<RETURN>
任意のディレクトリ上からインストールメディアの直下のディレクトリに格納されているinstall.shシェルを実行してください。
# mount -t iso9660 -r /dev/デバイスファイル名 <マウントディレクトリ> <RETURN> # <マウントディレクトリ>/install.sh <RETURN>
注意
本製品のサーバパッケージは、“UDF Bridge”形式で作成されています。このため、ISO 9660ファイルシステムまたは、UDFファイルシステムのいずれかでマウントすることが可能ですが、UDFファイルシステムでマウントした場合には、実行ファイルの実行権限が除去されることがあります。この場合、インストーラが実行できないなどの問題が発生します。
OSによっては以下のマウント仕様となっている場合がありますので、注意してください。マウントされているインストールメディアのマウントオプションについては、mountコマンドを引数なしで実行することで確認できます。
install.sh実行時、インストール画面が表示されるまで、少々時間がかかる場合があります。
install.shを実行するコンソール画面上の環境変数LANGが適切に設定されていない場合、英語表示されたり、場合によっては文字化けして表示されたりすることがあります。日本語表示でインストールを行う場合、環境変数LANGに“ja_JP.UTF-8”を設定して、install.shを実行してください。
自動マウントまたは、mountコマンドでファイルシステムオプションを省略してインストールメディアをマウントした場合に、UDFファイルシステムでマウントされるため、インストールメディア上のコマンドを実行することができない。
以下のようにシステムパラメタのチューニングに関する確認メッセージが表示されます。システムパラメタが適切に設定されていない状態でインストールを実行した場合、本製品が正常に動作しないことがありますので注意してください。
Interstage Application Server を正常に動作させるためには、IPC資源を適切にチューニングする必要があります。 IPC資源のチューニングを行っていない場合は、必要資源の見積もり、およびチューニングを実施してからインストールを実行してください。 インストールを開始しますか?(省略: y) [y,n]:
以下のように製品名が表示されます。
+----------------------------------------------------------+ | Interstage Application Server Standard-J Edition V11.1.1 | | | | Copyright 1995-2014 FUJITSU LIMITED | +----------------------------------------------------------+
上記に続いて表示される以下の対話処理で、インストール方法等を選択し、<RETURN>キーを押してください。
注意
すでにインストールを実行している場合には、標準インストールを実行することができません。カスタムインストールにより機能またはパッケージの追加を実施するか、インストール済みのパッケージをアンインストールしてから再度インストールを実行してください。
以下のメッセージが表示された場合、他製品で同梱される共通パッケージがインストール済であるか、以前にインストールした本製品のパッケージが残存している可能性があります。表示されたパッケージを確認し、他製品で同梱される共通パッケージである場合は、“7.2 インストール時の注意事項”または、該当する製品のマニュアルを参照して正しい手順でインストールを行ってください。以前にインストールした本製品のパッケージである場合は、パッケージをアンインストールしてから再度インストールしてください。
「必須パッケージ(FJSVisas)を除く、一部のパッケージがインストールされた状態です。
他の富士通ミドルウェア製品がインストールされている可能性があります。」
セキュリティモードを選択してください。省略した場合は、”1: 強化モード”が選択されます。
セキュリティモードを選択してください。(1: 強化モード, 2: 互換モード) (省略: 1) [1,2,q]:
“1: 強化モード”を選択すると、グループ名入力のための問い合わせが表示されます。
“2: 互換モード”を選択すると、サーバタイプの選択の問い合わせが表示されます。
本製品の運用コマンドを操作するグループ名を入力してください。システムに存在しないグループ名を指定することはできません。省略した場合は、”root”が選択されます。
Interstage運用コマンドを操作するシステムのグループ名を入力してください。(省略: root) [?,q]:
注) グループ名に数値を指定した場合、グループ名として有効であるかチェックはされませんので、あらかじめグループ名として有効であることを確認してください。なお、グループ名として有効でない数値を指定した場合、インストールや運用に失敗する場合があります。
インストール方法を選択します。通常は、2<RETURN>を入力して“カスタム”を選択してください。
インストール方法を選択してください。(1: 標準, 2: カスタム) [1,2,q]:
ポイント
リスト管理サーバのみをインストールする場合に限り、“標準”を選択することができます。
標準インストールについては“9.7 Interstage Application Serverの標準インストール”を参照してください。
“2: カスタム”を選択すると、以下の問い合わせが表示されます。1<RETURN>を入力して“機能選択”を選択してください。
機能選択またはパッケージ選択を選択してください。(1: 機能選択, 2: パッケージ選択) [1,2,q]:
インストールする機能を選択します。List Worksの運用形態によって、以下に示す機能の番号を“,”で区切って入力してください。
なお、すでに機能を構成するパッケージがインストールされている場合、機能名の横に'*'が表示されます。
カスタムインストールで選択可能な機能は以下のとおりです。
機能 | 説明 |
---|---|
アプリケーションサーバの基本機能 | Interstage Application Serverに必要な基本機能です。 |
Java EE | GlassFish v2.1ベースのJava EE 5機能です。 |
Webサーバ(Interstage HTTP Server) | Apache HTTP Server Version 2.0ベースのWebサーバです。 |
セキュア通信サービス | 証明書・鍵管理機能、およびSSL通信機能です。 |
Interstage管理コンソール | GUIによるInterstage Application Serverの環境構築/運用操作/運用監視を提供する機能です。 |
Webサーバコネクタ (Interstage HTTP Server用) | Interstage HTTP Server用のWebサーバコネクタ機能です。 |
J2EE互換 | Tomcat5.5ベースのServletサービス、Interstage EJBサービスなどを含むJ2EE互換機能です。 |
Java SE 6 | JDKまたはJREのバージョン6です。 |
通常は、1,2,4,9,10,14<RETURN>を入力して以下の機能を選択してください。
Java EE
Webサーバ(Interstage HTTP Server)
セキュア通信サービス
Interstage管理コンソール
Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server用)
Java SE 6
ポイント
Web連携機能をJ2EE互換 (Servlet)で運用する場合は、2,4,9,10,11,14<RETURN>を入力してください。
リスト管理サーバのみをインストールする場合は14<RETURN>を入力してください。
Functions: 1 Java EE 2 Webサーバ(Interstage HTTP Server) 3 Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.2) 4 セキュア通信サービス 5 シングル・サインオン(業務サーバ) 6 シングル・サインオン(認証サーバ) 7 シングル・サインオン(リポジトリサーバ) 8 Interstageディレクトリサービス 9 Interstage管理コンソール 10 Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server用) 11 J2EE互換 12 Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用) 13 フレームワーク 14 Java SE 6 15 Java SE 7 16 サンプルアプリケーション 17 Fujitsu XMLプロセッサ 18 Java EE 6 インストールする機能を選択してください。複数選択する場合、“,”で区切って指定してください。[?,??,all,q]:
注意
すでにインストール済みの機能はインストールされません。
以降、選択した機能をインストールするための問い合わせが表示されます。
以下の説明を参考にして、インストール情報を設定してください。
Java EEに関する設定を行います。
Java EEで使用するポート番号を表示します。変更する場合は、y<RETURN>を入力してください。
Java EEのデフォルトポートは以下です。 HTTPリスナーポート: 28080 運用管理用HTTPリスナーポート: 12001 IIOPポート: 23600 IIOP_SSLポート: 23601 IIOP_MUTUALAUTHポート: 23602 JMX_ADMINポート: 8686 デフォルトのポートを変更しますか?(省略: n) [y,n,q]:
Java EEで使用するポート番号を設定します。それぞれ他の機能で設定するポート番号と重複しない1~65535の範囲で指定してください。なお、Webサーバコネクタ機能(FJSVjs5)がインストールされているか同時に選択した場合、HTTPリスナーポートで指定できる範囲は5001~65535となります。
Java EEのHTTPリスナーポートを指定してください。(省略: 28080) [?,q]: Java EEの運用管理用HTTPリスナーポートを指定してください。(省略: 12001) [?,q]: Java EEのIIOPポートを指定してください。(省略: 23600) [?,q]: Java EEのIIOP_SSLポートを指定してください。(省略: 23601) [?,q]: Java EEのIIOP_MUTUALAUTHポートを指定してください。(省略: 23602) [?,q]: Java EEのJMX_ADMINポートを指定してください。(省略: 8686) [?,q]:
Interstage Java EE管理コンソールの運用形態を選択します。
Java EEの運用管理用HTTPリスナーでSSL暗号化通信を使用するか選択してください。(省略: y) [y,n,q]:
注意
SSL暗号化通信を使用しない設定にした場合は、Interstage Java EE管理コンソールをアクセスするためのIDやパスワードなどが、ネットワーク上をそのまま流れます。そのため、別途、通信データが傍受されないような対策を実施することを推奨します。
Java EE共通ディレクトリを設定します。
Java EE共通ディレクトリを指定してください。(省略: /var/opt/FJSVisjee) [?,q]:
注意
省略値から変更する場合は、存在しないディレクトリ、または、配下にファイルやディレクトリが存在しない空ディレクトリを指定してください。ただし、いずれの場合も親ディレクトリは存在する必要があります。なお、シンボリックリンクは指定できません。
ディレクトリに「/」(ルートディレクトリ)は指定しないでください。
インストールするJDK/JREに関する設定を行います。
1<RETURN>を入力して“JDK”を選択してください。
JDKまたはJREを選択してください。(1: JDK, 2: JRE) (省略: 1) [1,2,q]:
注意
複数のバージョンのJDK/JREを選択した場合、異なる種別でインストールすることはできません。また、いずれかのバージョンのJDK/JREがインストール済みの場合、この問い合わせが表示されずにインストール済みのJDK/JREの種別が自動的に選択されます。
Java EE(FJSVisjee)が選択されている場合、または、すでにインストールされている場合は、上記の問い合わせは表示されずに、自動的に“JDK”が選択されます。
Interstageサービスのポート番号を設定します。
Interstageサービスのポート番号を指定してください。(省略: 8002) [?,q]:
注意
/etc/servicesに設定したポート番号が“odserver”以外で使用されている場合、上書き確認(“/etc/servicesの設定を上書きしますか? [y,n,q]:”)の問い合わせが表示されます。/etc/servicesに設定されているポート番号の情報を上書きして問題ないか確認してください。
Webサーバ(Interstage HTTP Server)に関する設定を行います。
Webサーバ(Interstage HTTP Server)のホスト名を指定してください。(省略: localhost.localdomain) [?,q]: Webサーバ(Interstage HTTP Server)のポート番号を指定してください。(省略: 80) [?,q]:
Interstage管理コンソールに関する設定を行います。
Interstage管理コンソールのホスト名を指定してください。(省略: localhost.localdomain) [?,q]: Interstage管理コンソールのポート番号を指定してください。(省略: 12000) [?,q]: Interstage管理コンソールでSSL暗号化通信を使用するか選択してください。(省略: y) [y,n,q]: Interstage管理コンソールでメッセージマニュアルを使用するか選択してください。(省略: y) [y,n,q]:
注意
SSL暗号化通信を使用しない設定にした場合は、Interstage管理コンソールをアクセスするためのIDやパスワードなどが、ネットワーク上をそのまま流れます。そのため、別途、通信データが傍受されないような対策を実施することを推奨します。
インストール情報が以下のように表示されます。内容を確認し、表示された情報でインストールを開始する場合はy <RETURN>を入力してください。
インストール情報: インストールパッケージ: FJSVisco FJSVisas FJSVtdis FJSVextp FJSVjdk6 FJSVisjee FJSVsclr FJSVsmee FJSVisscs FJSVxmlpc FJSVtd FJSVod FJSVots FJSVporb FJSVjs2su FJSVes FJSVihs FJSVisjmx FJSVj2ee FJSVjs5 FJSVsvmon FJSVisgui FJSVjssrc Interstageサービスのポート番号: 8002 Interstage管理コンソールのホスト名: localhost.localdomain Interstage管理コンソールのポート番号: 12000 Interstage管理コンソールのSSL使用有無: 使用する Interstage管理コンソールのメッセージマニュアル有無: インストールする JDKまたはJRE: JDK Java EEで使用するJDK: JDK6 Java EEのHTTPリスナーポート: 28080 Java EEの運用管理用HTTPリスナーポート: 12001 Java EEのIIOPポート: 23600 Java EEのIIOP_SSLポート: 23601 Java EEのIIOP_MUTUALAUTHポート: 23602 Java EEのJMX_ADMINポート: 8686 Java EEのSSL使用有無: 使用する Java EE共通ディレクトリ: /var/opt/FJSVisjee Webサーバ(Interstage HTTP Server)のホスト名: localhost.localdomain Webサーバ(Interstage HTTP Server)のポート番号: 80 セキュリティ設定: 強化セキュリティモード Interstage運用グループ名: root インストールを開始しますか? [y,q]:
注意
インストールの途中で失敗した場合、インストールを続行するかどうかの問い合わせが表示されますが、直前に出力されたエラーメッセージを確認の上、インストールを中止してください。さらに、インストールしたパッケージをアンインストールし、エラー原因を取り除いた後に、最初からインストール処理を行ってください。
システムのリブート
install.shシェルスクリプトの実行後、システムをリブートしてください。
# cd / <RETURN> # shutdown -r now <RETURN>