RERUNログ抽出作業域全体の見積り式を以下に示します。
RERUNログ抽出作業域のサイズ = (BLOCK(Lr) × 正系ノードでの同時実行トランザクション数 × 2) × 1.5(安全率) Lr : トランザクションのRERUNログ量の最大値(バイト数) BLOCK : カッコ内の式を、64キロバイトバウンダリで切り上げます
正系ノードでの同時実行トランザクション数は、テンポラリログファイルのトランザクションエントリ数の利用を推奨します。
トランザクション単位のRERUNログ量は、以下の式で見積ります。
トランザクションのRERUNログ量 = AIログ量 × トランザクション内の更新件数
Symfoware ServerのAIログ量です。
参照
AIログ量については“A.5 運用で考慮が必要なSymfoware Serverの資源”を参照してください。
注意
RERUNログ抽出作業域は、正系ノードの同時実行トランザクション数と、各トランザクションが出力するRERUNログ量の最大値を観点にして見積ります。各トランザクションの収集するRERUNログ量がトランザクション間でばらつきが大きい場合は、本見積り式の誤差が大きくなるため、実際に動作させて必要に応じてRERUNログ抽出作業域を大きくしてください。
ポイント
RERUNログ抽出作業域は、作業域ファイルの拡張が発生しないように設計を行います。
このため、上の式で求めたRERUNログ抽出作業域全体の見積り値は、できるだけすべて作業域メモリに割り当てます。また、作業域ファイルの1回の割り当て量は、目安として拡張回数が数回程度となるように指定しておき、その後チューニングを行うことを推奨します。ただし、拡張回数が数回程度で収まらない場合は、最大値の100メガバイトを指定してください。
作業域メモリの割り当て量は、RLP動作環境ファイルのEXT_WORK_MEMパラメタで指定します。また、作業域ファイルの1回の割り当て量は、RLP動作環境ファイルのEXT_WORK_SIZEパラメタに指定し、割り当て先ディレクトリはRLP動作環境ファイルのEXT_WORK_PATHパラメタに指定します。
RERUNログ抽出作業域の見積り値に対するRLP動作環境ファイルのEXT_WORK_MEM、EXT_WORK_SIZEパラメタの設定例を示します。
RERUNログ抽出作業域の見積り値 : 30メガバイト
割り当て可能なメモリ量 : 100メガバイト
RERUNログ抽出作業域の見積り値は、すべて作業域メモリに割り当てます。
EXT_WORK_MEM=30
RERUNログ抽出作業域の見積り値がすべて作業域メモリで足りているため、作業域ファイルの1回の割り当て量はデフォルト値(10メガバイト)を推奨します。
EXT_WORK_SIZE=10
RERUNログ抽出作業域の見積り値 : 650メガバイト
割り当て可能なメモリ量 : 500メガバイト
RERUNログ抽出作業域の見積り値は、できるだけ作業域メモリに割り当てます。
EXT_WORK_MEM=500
RERUNログ抽出作業域の見積り値に対して作業域メモリが不足しているため、不足分を作業域ファイルに割り当てます。作業域ファイルの1回の割り当て量は、拡張回数が数回程度(以下の例では3回)になるように設定します。
EXT_WORK_SIZE=50
参照
RERUNログ抽出作業域のチューニングについては“Mirroring Controller 運用ガイド”の“RERUNログ抽出作業域のチューニング”を参照してください。
RLP動作環境ファイルのEXT_WORK_MEMパラメタおよびEXT_WORK_SIZEパラメタについては“G.4 RLP動作環境ファイルの編集”を参照してください。