ディレクタサーバ増設時のセットアップについて説明します。
ディレクタサーバの以下のファイルに、directorが使用するポート番号を指定します。
/etc/services
directorが使用するポート番号として、以下の定義が必要となります。
searcherへの検索要求を発行するポート番号
searcherへの更新要求を発行するポート番号
要求受付ポート番号
指定形式を以下に示します。
指定形式
サービス名 ポート番号/プロトコル
directorを連想することが可能な文字列を指定します。
ディレクタサーバで使用していないポート番号を指定します。OSが動的使用するポート番号と重複しないように注意してください。
tcpを指定します。
定義例を以下に示します。
directorのサービス名を“shund1_1”、“shund1_2”、および“shund1_3” と指定する場合
shund1_1 23301/tcp (1) shund1_2 23302/tcp (2) shund1_3 23303/tcp (3)
(1) searcherへの検索要求を発行するポート番号
(2) searcherへの更新要求を発行するポート番号
(3) 要求受付ポート番号
注意
directorが使用するポート番号は、システム用動作環境ファイルのDirectorパラメタに指定する必要があります。
参照
システム用動作環境ファイルの実行パラメタの詳細については、“導入・運用ガイド”の“システム用動作環境ファイルの実行パラメタ”を参照してください。
director用動作環境ファイルは、以下のサンプルのdirector用動作環境ファイルを複写して、編集します。
/etc/opt/FJSVshnsk/etc/director/director.cfg-sample
編集したdirector用動作環境ファイルは、サンプル用と同じディレクトリにdirector識別子.cfgというファイル名で格納します。
director識別子は、8バイト以内の半角英数字の文字列を使用します。
参照
director用動作環境ファイルの実行パラメタの詳細については、“導入・運用ガイド”の“director用動作環境ファイルの実行パラメタ”を参照してください。
システム用動作環境ファイルで、IPアドレスを用いずにホスト名を指定した場合は、増設したディレクタサーバにおいて、以下のファイルにサーチサーバのIPアドレスおよびホスト名を指定します。
複数のサーチサーバが存在する場合は、この作業を繰り返し行います。
/etc/hosts
指定形式を以下に示します。
指定形式
IPアドレス ホスト名
サーチサーバのIPアドレスを指定します。
サーチサーバのホスト名を指定します。
定義例を以下に示します。
192.168.0.30 SchSvr02
OSの設定について説明します。
ShunsakuではShunsakuを構成するプロセス間通信のため、OSの提供するSystem V IPC資源を使用しています。そのため、Shunsakuを動作させるには、Shunsakuの動作環境の定義に応じたIPC資源を設定する必要があります。
Shunsakuを動作させるためには、以下のIPC資源の設定が必要です。
以下の値は、Shunsakuが動作するために必要な値です。
カーネル構成ファイル、または、資源管理で値が設定されている場合は、値を確認し、追加や変更を行ってください。値が設定されていない場合は、OSのデフォルト値が使用されているため、OSのデフォルト値を基準にして追加や変更を行ってください。
変更方法に関しては、“付録E IPC資源の設定方法”を参照してください。
以降の説明で、“最大値”とあるパラメタについては、すでに設定されている値またはデフォルト値と比較して大きいほうの値を設定してください。“加算”とあるパラメタについては、すでに設定されている値またはデフォルト値に加算した値を設定してください。
共用メモリ資源には、以下の値を設定してください。
カーネルのパラメタ名 | 資源管理名 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|---|
shminfo_shmmax | project.max-shm-memory | 1MB 以上の値 | 最大値 |
shminfo_shmmni | project.max-shm-ids | 同時に起動するShunsakuのプロセス数(注) | 加算 |
注)director、conductorおよびsorterの数です。
セマフォ資源には、以下の値を設定してください。
カーネルのパラメタ名 | 資源管理名 | 必要数 | 備考 |
---|---|---|---|
seminfo_semmni | project.max-sem-ids | 同時に起動するShunsakuのプロセス数(注) × 10 | 加算 |
seminfo_semmns | - | 同時に起動するShunsakuのプロセス数(注) × 10 | 加算 |
seminfo_semmnu | - | 同時に起動するShunsakuのプロセス数(注) × 10 | 加算 |
注)director、conductorおよびsorterの数です。
ポイント
Solaris 10以降では、パラメタ名“seminfo_semmns”および“seminfo_semmnu”は廃止されており無効です。設定の必要はありません。