オーバレイを世代管理するコマンドです。スーパーユーザだけが実行することができます。
オーバレイの世代管理を行う場合は、事前にオーバレイの世代管理機能を初期化する必要があります。
形式
lvsvovl -I|a|d|V|G [-Oovl] [-eaid] [-vvl] [-l]
オプション名と指定値の間に空白をあけないでください。
説明
オーバレイに対する処理を指定します。
I:オーバレイの世代管理機能の初期化をします。 a:オーバレイの世代を登録します。 d:オーバレイの世代を削除します。 V:オーバレイの世代管理情報を表示します。 G:オーバレイの世代管理方法を表示します。
注意
変更したオーバレイを最新世代として登録する運用方法の場合、以下のオーバレイの世代は削除できません。
各オーバレイの最新のオーバレイ世代
初期世代(オーバレイ世代管理方法の変更時に、システムにより自動的に設定された世代識別名およびバージョンレベルの世代)
オーバレイの世代を登録または削除する場合に指定します。オーバレイのオーバレイ名をovlに指定します。
なお、複数のオーバレイを指定するときは、以下の形式のように、指定値「ovl」をシングルクォーテーション「’ ’」で囲み、各オーバレイ名の間を空白で空けます。
-O’オーバレイ名1 オーバレイ名2 … オーバレイ名n’
オーバレイの世代を登録、または削除する場合に指定します。オーバレイの世代識別名をaidに8文字以内の半角英数字で指定します。
オーバレイの世代を登録、または削除する場合に指定します。オーバレイのバージョンレベルをvlに8文字以内の半角英数字で指定します。
lvsvovlコマンドの実行結果を実行履歴ファイルにのみ出力する場合に指定します。-lオプションを省略すると、実行履歴ファイルと画面に実行結果が出力されます。
注意
lvsvovlコマンドを実行するまえに、あらかじめ、サーバ動作環境ファイルにオーバレイ世代管理用ディレクトリ(CTRL-OVL)を指定しておいてください。
サーバ動作環境ファイルの設定については、“セットアップガイド”を参照してください。
lvsvovlコマンドの実行中は、List Worksのほかの機能は使用できません。lvsvovlコマンドは、システム保守時間などの一般利用者が使用していないときに実行してください。
再度初期化を行うと、世代管理していたオーバレイや管理情報がすべて初期化されます。このため、初期化するかどうかを確認するために、「既に初期化済みです。再初期化しますか(y/n)」という問い合わせがあります。「y」を指定した場合は、再度初期化します。「n」を指定した場合は、処理を中断します。
複数のオーバレイを指定する場合、一度に指定できるオーバレイは、100個までです。
オーバレイ世代管理方法の表示結果については、実行履歴ファイルには出力されません。
復帰値
正常
異常
使用例
以下のようにオーバレイが世代管理されている場合の例を示します。
帳票 | オーバレイ | |||
---|---|---|---|---|
主題 | 副題 | オーバレイ名 | 世代識別名 | バージョンレベル |
A製品売上 | 2004年用 | FRMA | E10 | V10L10 |
2005年用 | E20 | V10L10 | ||
B製品売上 | 2004年用 | FRMB | E10 | V10L10 |
2005年用 | E20 | V10L10 | ||
C製品売上 | 2004年用 | FRMC | E10 | V10L10 |
2005年用 | E20 | V10L10 | ||
D製品売上 | 2004年用 | FRMD | E10 | V10L10 |
2005年用 | E20 | V10L10 | ||
出張精算書 | - | FRMS | E10 | V10L10 |
給料明細書 | - | FRMK | E10 | V10L10 |
オーバレイの世代管理情報を表示します。
# lvsvovl -V
世代管理情報は、以下のように表示されます。
UX:lvsvovl :情報 :2520:世代管理情報 世代管理初期化日時 : 2004/11/21 10:12:56 世代管理最終更新日時 : 2005/11/21 18:00:03 世代名 : E10 V10L10 作成日時 : 2004/11/21 13:22:25 最終更新日時 : 2005/12/21 15:32:16 オーバレイ名 : FRMA FRMB FRMC FRMD FRMS FRMK 世代名 : E20 V10L10 作成日時 : 2005/11/21 18:00:03 最終更新日時 : 2005/11/21 18:00:03 オーバレイ名 : FRMA FRMB FRMC FRMD
オーバレイ「FRMS」を修正したため、富士通ホストから転送する前に、今まで使用していたものを世代識別名「E10」、バージョンレベル「V10L10」として管理するように追加します。
# lvsvovl -a -OFRMS -eE10 -vV10L10
オーバレイ「FRMD」の世代識別名「E10」、バージョンレベル「V10L10」を削除します。
削除すると、このオーバレイを使用していた印刷データは、以降、現在運用中である世代識別名「E20」、バージョンレベル「V10L10」のオーバレイを使用するようになります。
# lvsvovl -d -OFRMD -eE10 -vV10L10
オーバレイの世代管理方法を表示します。
# lvsvovl -G
変更したオーバレイを最新世代として登録する運用方法の場合は、以下のように表示されます。
# lvsvovl -G UX:lvsvovl : 情報 :2527:世代管理情報 世代管理方法 : 1 初期世代名 : 20111201 053000BS
今まで使用していたオーバレイを1世代前として登録する運用方法の場合は、以下のように表示されます。
# lvsvovl -G UX:lvsvovl : 情報 :2527:世代管理情報 世代管理方法 : 0 初期世代名 : -------- --------