本製品のトレース機能(トレースコマンドやトレースログ保存コマンド)で利用するメモリ領域について説明します。
本製品は、トレース情報をメモリ上のトレースバッファ(カーネルメモリ領域)に採取しています。
メモリ使用量に影響するトレース操作には、以下のものがあります。
トレースコマンド(CSTRACE SIZE)を利用して、メモリ上のトレースバッファのサイズ(KB)を変更します。
トレースコマンド(CSTRACE SAVE)を利用して、メモリ上のトレースバッファに採取されたトレースデータをファイルへ保存します。
トレースログ保存コマンド(CSTRCLOG ON および CSTRCLOG REGSET ON)を利用して、メモリ上のトレースバッファに採取されたトレースデータを、トレースバッファサイズの上限値に達すると自動的にファイルへ保存します。
トレース機能が利用するトレースバッファのサイズ:
本製品のインストール直後の初期値は、1024KBです。
トレースコマンド(CSTRACE SIZE)を利用して、サイズを変更することができます。変更した値は、本製品をアンインストールまで有効となります。
トレースコマンド(CSTRACE SAVE)を実行するときのメモリ使用量:
メモリ上に採取されたトレースデータをファイルへ保存するときに、ファイル出力用の領域としてトレースバッファサイズ分のユーザメモリ領域を一時的に用意します。
よって、トレースコマンド(CSTRACE SAVE)を実行中の最大メモリ使用量は、トレースバッファサイズ×2となります。
トレースログ保存コマンド(CSTRCLOG ON および CSTRCLOG REGSET ON)を実行するときのメモリ使用量:
トレースログのファイル保存を開始すると、ファイル出力用の領域とトレース自動採取サービスの作業領域として、トレースバッファサイズ2つ分のユーザメモリ領域を常に用意します。
よって、トレースログ保存コマンド(CSTRCLOG ON および CSTRCLOG REGSET ON)によるファイル保存を実行中のメモリ使用量は、トレースバッファサイズ×3となります。
トレース機能を利用するときの最大メモリ使用量:
トレース機能を利用するときのメモリ使用量が最大となるのは、トレースログ保存コマンド(CSTRCLOG ON および CSTRCLOG REGSET ON)によるファイル保存を実行中に、トレースコマンド(CSTRACE SAVE)を実行する場合です。
そのときの最大メモリ使用量は、トレースバッファサイズ×4となります。
注意
トレースバッファとして過度に大きなサイズを指定すると、システムの動作に影響がある場合があります。CSTRACE SIZEで指定するトレースバッファサイズは、5120(KB)以下の値での運用を推奨します。