レプリケーションオブジェクトスキーマは、Linkexpress Replication optionが複写元システムで差分ログの取得を実現するために、データベースオブジェクトでユーザが作成したデータベース名に作成する資源です。
レプリケーションオブジェクトスキーマは、lxrepobjscmコマンドで作成します。
レプリケーションオブジェクトスキーマは、複数のデータベースオブジェクトで構成されています。データベース単位に一つのスキーマ名で存在します。
種別 | データベースオブジェクトの種類 | 名前または値 | 目的 |
---|---|---|---|
スキーマ名 | スキーマ名(データベース内に1つ) | linkexpress_replication_option_object_schema | ユーザのスキーマ名と隔離します |
トランザクションログテーブル | 表(2つ) | transaction_log_table_1 | 差分ログを蓄積する表およびインデックスです |
transaction_log_table_2 | |||
インデックス(2つ) | transaction_log_table_1_index | ||
transaction_log_table_2_index | |||
プロパティテーブル | 表 | property_table | システムの情報を管理します |
差分ログ通番シーケンス | シーケンス | transaction_log_sequence | 差分ログの取得順序を制御します |
トランザクションログテーブル状態シーケンス | シーケンス | transaction_log_table_status | トランザクションログテーブルの状態を管理します |
差分ログ取得関数 | 関数 | transaction_log_acquisition_function | 差分ログを作成して、トランザクションログテーブルに格納します |
差分ログ取得の勧告的ロックのキー | 勧告的ロックのキー | -570425344 | トランザクションログテーブルの状態を制御します |
同じデータベースに複数のレプリケーションサービスの環境を構築する場合には、以下のレプリケーションオブジェクトスキーマをデータベース内で一意になるように変更することで実現できます。
種別 | 変更方法 |
---|---|
スキーマ名 | 動作環境ファイルにスキーマ名の接頭文字を指定 |
差分ログ取得の勧告的ロックのキー | レプリケーションオブジェクトスキーマの作成コマンド(lxrepobjscmコマンド)にキー値を指定 |
参照
動作環境ファイルの指定方法については、“導入運用ガイド”を参照してください。
レプリケーションオブジェクトスキーマの作成コマンド(lxrepobjscmコマンド)ついては“コマンドリファレンス”を参照してください。
勧告的ロックのキーの詳細については、Symfoware Serverのマニュアルを参照してください。
レプリケーションオブジェクトスキーマに対する、Symfoware Serverの機能を使用した操作について注意事項があります。
データベースクラスタやデータベース空間の作成先ディレクトリにディスク障害が発生した場合に備えて、システム全体のバックアップを取得し、障害発生後にリカバリを行った場合には、レプリケーションオブジェクトスキーマおよび抽出定義を再作成してください。
レプリケーションオブジェクトスキーマのデータベースオブジェクトについては、バックアップ以外のSymfoware Serverの機能を使ったスキーマの定義、変更、削除およびデータまたはシーケンスの参照、追加、変更、削除は行わないでください。