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Interstage Business Application Server チューニングガイド
FUJITSU Software

2.2.4 データベースの性能測定とチューニング(Symfowareを使う場合)

2.2.4.1 JDBCのチューニング

チューニングに関する主なパラメタについて説明します。なお、Symfoware Serverのバージョンによってパラメタのデフォルト値などが異なるため、設定の際には必ず使用しているSymfoware Serverのマニュアルも確認してください。

CLI_BUFFER_SIZE

通信に利用するバッファサイズを指定します。
単位はキロバイトです。

指定形式

CLI_BUFFER_SIZE=([初期量][,拡張量])

パラメタの意味
初期量:

バッファの初期量を1~10240で指定します。
省略した場合、32になります。

拡張量:

拡張量を1~10240で指定します。
省略した場合、32になります。

CLI_OPL_BUFFER_SIZE

Statementインタフェース、PreparedStatementインタフェース、CallableStatementインタフェースを使用して、同一SQL文を複数回実行するときに、最初の実行で作成した処理手順を使用することによって処理効率の向上を図っています。この領域は、サーバ側で獲得されます。

指定形式

CLI_OPL_BUFFER_SIZE=(バッファサイズ)

パラメタの意味
バッファサイズ:

SQLの処理手順を格納するバッファのサイズを1~10240で指定します。
単位はキロバイトです。
省略した場合、8192になります。

CLI_MAX_PARALLEL

SQL文でデータベースを並列に検索する場合の多重度です。
SQL文でデータベースを並列に検索できるのは、単一行SELECT文またはカーソル宣言で並列指定を指定した場合です。表のDSIの数が、指定した多重度よりも少ない場合は、DSIの数を多重度として並列検索を行います。

指定形式

CLI_MAX_PARALLEL=(多重度)

省略時

省略した場合は、システム用の動作環境ファイルにおけるMAX_PARALLELの指定に従って並列検索(並列クエリ)を行います。

パラメタの意味
多重度:

2~100の範囲で指定します。

CLI_PARALLEL_SCAN

アプリケーション単位またはコネクション単位に、データベースを並列に検索する(並列クエリ)かどうかを指定します。並列クエリは、以下の場合に利用できます。

指定形式

CLI_PARALLEL_SCAN=({YES | NO})

省略時

CLI_PARALLEL_SCAN=(NO)

パラメタの意味
YES:

データベースを並列に検索します。この場合、そのアプリケーションの単一行SELECT文およびOPEN文を並列検索で実行できます。
ただし、以下のどれかの条件を満たす場合、並列検索は実行されず従来のアクセス手順でデータベースにアクセスします。

  • 表がDSI分割されていない、または1つのDSIに対するアクセスの場合

  • クラスタキーを利用したデータベースアクセスが可能な場合

  • 探索条件にROW_IDを指定した検索の場合

  • インデックスを利用したデータベースアクセスが可能な場合

NO:

データベースを並列に検索しません。

CLI_R_LOCK

占有の単位を行にするかどうかを指定します。
CLI_R_LOCKにYESが指定された場合、以下の指定はできません。

指定形式

CLI_R_LOCK=({YES | NO})

省略時

システム用の動作環境ファイルの、R_LOCKの指定値

パラメタの意味
YES:

占有の単位を行にします。

NO:

占有の単位は、CLI_DSO_LOCKの指定に従います。
このパラメタを指定し、かつDSO_LOCKが指定されていない場合は、Symfowareによって自動的に占有の単位が選択されます。システム用の動作環境ファイルで“R_LOCK=YES”を指定させるので、特に指定する必要はありません。“NO”は指定しないでください。

CLI_RESULT_BUFFER

JDBCドライバは、データを取り出すときの性能を良くするため、複数の行を一度に取り出し、JDBCドライバ内部に格納することができます。この行を格納するバッファの数とサイズを指定します。単位はキロバイトです。また、1つのカーソルが1つのバッファを使用するので、複数のバッファを用意すれば、複数カーソルの操作の性能を良くすることができます。バッファを使用しない場合、個数に0を指定します。この領域は、クライアント側とサーバ側で獲得されます。バッファサイズを大きくするほど性能は良くなりますが、メモリが圧迫され、他のアプリケーションの実行に支障が発生する場合があります。バッファサイズを大きくする場合、メモリの空き容量に注意してください。

指定形式

CLI_RESULT_BUFFER=(個数,サイズ)

個数

使用するバッファの個数を0~255で指定します。
省略した場合、2になります。

サイズ

使用するバッファのサイズを1~10240で指定します。
単位はキロバイトです。
省略した場合は、32になります。