クラスタ環境でアプリケーション連携実行基盤およびInterstageの環境を構築する場合、以下の手順で行います。
クラスタサービス(PRIMECLUSTERではuserApplication)の起動
(引継ぎIPアドレス、切替えディスク設定済み)
初期設定(ノード1:運用ノード、ノード2:待機ノード)
各ノードで、Interstageシステム定義ファイルの生成
各ノードで、Interstageシステム定義ファイルの登録
各ノードで、Interstage事前処理
ノード1でInterstageを初期化し、ノード2を運用ノードに切り替え、ノード2を初期化
アプリケーション連携実行基盤で使用するメッセージを、不揮発機能を使用したイベントチャネルに格納する場合の設定
アプリケーション連携実行基盤で使用するメッセージを、揮発機能を使用したイベントチャネルに格納する場合の設定
アプリケーション連携実行基盤のメッセージとDBの整合性保証機能を使用する場合の設定
アプリケーション連携実行基盤の動作環境の設定
Interstage JMSの設定
Interstage証明書環境を使用する場合の設定
Interstageのセットアップでは、引継ぎIPアドレスが活性化されていることや、共用ディスクが存在する必要があります。そのため、Interstageが設定されるクラスタサービス(PRIMECLUSTERではuserApplication)を事前に作成しておいて、引継ぎIPアドレス、共用ディスクをクラスタサービス(PRIMECLUSTERではuserApplication)に登録し、Interstage環境設定の前に起動しておく必要があります。
また、以降ではノード1を運用ノード、ノード2を待機ノードとして説明します。
運用ノード(ノード1)および待機ノード(ノード2)でInterstageシステム定義ファイルの生成を行います。
クラスタ上で動作するInterstageのシステム規模などを考慮する必要があります。
システム規模などについては、“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“Interstageシステム定義ファイルの生成”を参照してください。
例) Interstageシステム定義の生成
Isgendef large |
運用ノード(ノード1)および待機ノード(ノード2)において、生成したInterstageシステム定義ファイルの登録をします。
Interstageシステム定義ファイルの登録を行う前に、Interstageを停止してください。
Interstageシステム定義ファイルの登録については、“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“Interstageシステム定義ファイルの登録”を参照してください。
例) Interstageの停止とInterstageシステム定義ファイルの登録
isstop -f isregistdef |
運用ノード(ノード1)および待機ノード(ノード2)において、オブジェクトリファレンス生成時に埋め込むIPアドレスを設定する必要があります。
このときIPアドレスには、クラスタサービスで引き継がれるIPアドレスを設定する必要があります。
OD_set_envコマンドについては、“Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
例) オブジェクトリファレンス生成時に埋め込むIPアドレスの設定
OD_set_env -n 引継ぎIPアドレス |
Interstage初期化は、運用ノード(ノード1)、待機ノード(ノード2)の順に行います。
■運用ノード(ノード1)でのInterstageの初期化
運用ノード(ノード1)においてInterstageの初期化を行います。
Interstage初期化(isinitコマンド実行)の際、使用機能により事前にInterstage動作定義ファイルの設定を行う必要があります。また、構成/使用機能などを考慮して運用形態の設定を行う必要があります。
Interstage初期化の詳細については、“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”の“Interstage統合コマンドによる運用操作”-“Interstageの環境設定”-“初期化の実行”を参照してください。
注意
PRIMECLUSTERを使用する場合、以下の点に注意してください。
Interstage動作環境定義ファイルには、CORBAサービスが使用するホスト名(Corba Host Name)を指定しないでください。
例) 運用ノードでのInterstageの初期化
isinit type1 |
■運用ノード(ノード1)でのアプリケーションサーバ環境セットアップコマンドを利用した環境作成
非同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合、アプリケーションサーバ環境の作成を、apfwcrtapenvコマンドを使用して行います。
■待機ノード(ノード2)でのInterstageの初期化
切替えを行い、ノード2を運用ノードにした後、Interstageの初期化を行います。このとき、コマンドには”-w”を指定する必要があります。また、運用形態については、ノード1と同じものを設定する必要があります。
例) 待機ノードでのInterstageの初期化
isinit -w type1 |
■待機ノード(ノード2)でのアプリケーションサーバ環境セットアップコマンドを利用した環境作成
非同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合、運用ノード(ノード1)と同じ内容で、アプリケーションサーバ環境の作成を、apfwcrtapenvコマンドを使用して行います。
本形態で環境を作成する場合、Interstageの初期化(isinitコマンド)での設定に加え、別途設定作業が必要になります。
以下に手順を説明します。
運用ノード(ノード1)で「イベントチャネルの不揮発化情報関連ファイル」を共用ディスクに作成します。
例) イベントサービスの構成情報(不揮発化情報関連ファイルを配置する共用ディスクのパス)の登録
essetcnf -f $SWITCH |
$SWITCH:共用ディスク上のディレクトリ
注意
運用ノード(ノード1)でイベントサービスの構成情報の設定を変更する場合は、再度essetcnfコマンドにより設定してください。
例) イベントサービスの構成情報の設定
イベントチャネルに蓄積できるイベントデータ数の最大値を5000に設定する場合
essetcnf -s -edmax 5000 |
運用ノード(ノード1)で以下のディレクトリ配下にユニット定義を準備します。
[拡張システムの場合]
/var/opt/FJSVisas/system/システム名/FJSVes/etc/def
[デフォルトシステムの場合]
/etc/opt/FJSVes/def
/etc/opt/FJSVes/def
ユニット定義ファイル中のtrandir、sysdir、userdirは、共用ディスク上の不揮発用ファイルの格納ディレクトリを指定してください。なお、このディレクトリは、essetcnfコマンドの-fオプションで指定したディレクトリと関連はありません。
運用ノード(ノード1)でesmkunitコマンドにより不揮発用のファイルを共用ディスク上に作成します。
例) 不揮発用のファイルとしてのユニットを作成
esmkunit |
運用ノード(ノード1)で、管理者権限を有するユーザでisstartコマンドを実行し、Interstageを起動します。Interstageの起動方法の詳細については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“アプリケーションサーバの運用”を参照してください。
例) Interstageの起動
/opt/FSUNtd/bin/isstart |
/opt/FJSVtd/bin/isstart |
拡張ユニットを使用する場合は、運用ノード(ノード1)でesstartunitコマンドにより拡張ユニットを起動します。
標準ユニットを使用する場合は、“19.5.5.6.4 Interstageの起動”において自動的に起動されるため、本操作を行う必要はありません。
例) 拡張ユニットの起動
esstartunit -unit ユニット名 |
運用ノード(ノード1)でesmkchnlコマンドによりイベントチャネルを作成します。
例) イベントチャネルの作成
esmkchnl -g グループ名 -c チャネル名 -l EUC -notify -persist all -unit ユニット名 -tran -ptp essetcnfchnl -g グループ名 -c チャネル名 -s -chkcon no -coled yes |
注意
作成したイベントチャネルの動作環境の設定を変更する場合は、ここでessetcnfchnlコマンドにより設定してください。
運用ノード(ノード1)でesgetchnliorコマンドによりネーミングサービスからイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを取得し、指定したパス配下にファイルを作成して格納します。ファイル名は、-gオプションに指定したグループ名(拡張子:“.ior”)で作成されます。
例
esgetchnlior -g グループ名 -p パス名
運用ノード(ノード1)でisstopコマンドによりInterstageを停止します。このとき、-f オプションを指定する必要があります。
例) Interstageの全強制停止
isstop -f |
クラスタサービスの切替えを行います。ノード2を運用ノードに、ノード1を待機ノードにします。
運用ノード(ノード2)でessetcnfコマンドを、-wオプションを指定して実行します。
例) ノード2でのイベントサービスの構成情報(不揮発化情報関連ファイルを配置する共用ディスクのパス)の登録
essetcnf -f $SWITCH -w |
$SWITCH:共用ディスク上のディレクトリ
注意
“19.5.5.6.1 「イベントチャネルの不揮発化情報関連ファイル」を共用ディスクに作成”において、ノード1でイベントサービスの構成情報の設定を変更した場合は、ノード2のイベントサービスでも同じ設定となるよう再度essetcnfコマンドにより設定してください。
例) イベントサービスの構成情報の設定
イベントチャネルに蓄積できるイベントデータ数の最大値を5000に設定する場合
essetcnf -s -edmax 5000 |
運用ノード(ノード2)で以下のディレクトリ配下にユニット定義を準備します。
[拡張システムの場合]
/var/opt/FJSVisas/system/システム名/FJSVes/etc/def
[デフォルトシステムの場合]
/etc/opt/FJSVes/def
/etc/opt/FJSVes/def
ユニット定義ファイルは、“19.5.5.6.2 ユニット定義のファイルの準備”で作成したものとすべて同じ設定を記述します。
運用ノード(ノード2)でesmkunitコマンドを、-wオプションを指定して実行し、不揮発用ファイルを共用ディスクに設定します。
例) 不揮発用のファイルとしてのユニットを設定
esmkunit -w |
運用ノード(ノード2)で、管理者権限を有するユーザでisstartコマンドを実行し、Interstageを起動します。Interstageの起動方法の詳細については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“アプリケーションサーバの運用”を参照してください。
例) Interstageの起動
/opt/FSUNtd/bin/isstart |
/opt/FJSVtd/bin/isstart |
拡張ユニットを使用する場合は、運用ノード(ノード2)でesstartunitコマンドにより拡張ユニットを起動します。
標準ユニットを使用する場合は、“19.5.5.6.13 Interstageの起動”において自動的に起動されるため、本操作を行う必要はありません。
例) 拡張ユニットの起動
esstartunit -unit ユニット名 |
ノード1で取得したイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを、essetchnliorコマンドにより運用ノード(ノード2)のネーミングサービスに登録します。ファイル名には、“19.5.5.6.7 ネーミングサービスからイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを取得”においてesgetchnliorコマンドで作成したファイル名を指定します。
例
essetchnlior -f ファイル名
運用ノード(ノード2)でesmkchnlコマンドを、-wオプションを指定して実行し、イベントチャネルを作成します。
例) イベントチャネルの作成
esmkchnl -g グループ名 -c チャネル名 -l EUC -notify -persist all -unit ユニット名 -tran -ptp -w essetcnfchnl -g グループ名 -c チャネル名 -s -chkcon no -coled yes |
“19.5.5.6.6 イベントチャネルの作成”において、ノード1で作成したイベントチャネルの動作環境の設定を変更した場合は、ノード2で作成したイベントチャネルでも同じ設定となるようessetcnfchnlコマンドにより設定してください。
運用ノード(ノード2)でisstopコマンドによりInterstageを停止します。このとき、-f オプションを指定する必要があります。
例) Interstageの全強制停止
isstop -f |
本形態で環境を作成する場合、Interstageの初期化(isinitコマンド)での設定に加え、別途設定作業が必要になります。
以下に手順を説明します。
運用ノード(ノード1)で、管理者権限を有するユーザでisstartコマンドを実行し、Interstageを起動します。Interstageの起動方法の詳細については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“アプリケーションサーバの運用”を参照してください。
例) Interstageの起動
/opt/FSUNtd/bin/isstart |
/opt/FJSVtd/bin/isstart |
運用ノード(ノード1)でesmkchnlコマンドによりイベントチャネルを作成します。
例) イベントチャネルの作成
esmkchnl -g グループ名 -c チャネル名 -l EUC -notify -tran -ptp essetcnfchnl -g グループ名 -c チャネル名 -s -chkcon no -coled yes |
運用ノード(ノード1)でesgetchnliorコマンドによりネーミングサービスからイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを取得し、指定したパス配下にファイルを作成して格納します。ファイル名は、-gオプションに指定したグループ名(拡張子:“.ior”)で作成されます。
例
esgetchnlior -g グループ名 -p パス名
運用ノード(ノード1)でisstopコマンドによりInterstageを停止します。このとき、-f オプションを指定する必要があります。
例) Interstageの全強制停止
isstop -f |
クラスタサービスの切替えを行います。ノード2を運用ノードに、ノード1を待機ノードにします。
運用ノード(ノード2)で、管理者権限を有するユーザでisstartコマンドを実行し、Interstageを起動します。Interstageの起動方法の詳細については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“アプリケーションサーバの運用”を参照してください。
例) Interstageの起動
/opt/FSUNtd/bin/isstart |
/opt/FJSVtd/bin/isstart |
ノード1で取得したイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを、essetchnliorコマンドにより運用ノード(ノード2)のネーミングサービスに登録します。ファイル名には、“19.5.5.7.3 ネーミングサービスからイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを取得”においてesgetchnliorコマンドで作成したファイル名を指定します。
例
essetchnlior -f ファイル名
運用ノード(ノード2)でesmkchnlコマンドによりイベントチャネルを作成します。このとき、-wオプションを指定する必要があります。
例) イベントチャネルの作成
esmkchnl -g グループ名 -c チャネル名 -l EUC -notify -tran -ptp -w essetcnfchnl -g グループ名 -c チャネル名 -s -chkcon no -coled yes |
運用ノード(ノード2)でisstopコマンドによりInterstageを停止します。このとき、-f オプションを指定する必要があります。
例) Interstageの全強制停止
isstop -f |
本形態で環境を作成する場合、Interstageの初期化(isinitコマンド)での設定に加え、別途設定作業が必要になります。
以下に手順を説明します。
運用ノード(ノード1)で、環境変数を設定後、管理者権限を有するユーザでisstartコマンドを実行し、Interstageを起動します。Interstageの起動方法の詳細については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“アプリケーションサーバの運用”を参照してください。
例) Symfoware Serverを使用する場合のInterstageの起動
環境変数の設定(下記、注意事項を参照) . /opt/FJSVibs/etc/def/apfwrcsymfo.sh /opt/FSUNtd/bin/isstart |
環境変数の設定(下記、注意事項を参照) . /opt/FJSVibs/etc/def/apfwrcsymfo.sh /opt/FJSVtd/bin/isstart |
注意
本形態の場合、環境変数“APFW_DBCHNL_NSINFO”に、クラスタで引き継がれるIPアドレスに対応したホスト名を指定する必要があります。環境変数を以下のように指定してください。
/opt/FJSVibs/etc/def/apfwenv.confに環境変数“APFW_DBCHNL_NSINFO = ホスト名”の設定を追加してください。なお、環境変数を設定する際、以下の点に注意してください。
・環境変数を設定する行には、“APFW_DBCHNL_NSINFO = ホスト名”だけを記述し、行末には、改行を必ず入れてください。
isstartコマンドを実行するシェルの環境変数“APFW_DBCHNL_NSINFO”に値“ホスト名”を設定してください。
運用ノード(ノード1)でesmkchnlコマンドによりイベントチャネルを作成します。
例) イベントチャネルの作成
export APFW_DBCHNL_NSINFO=クラスタの引継ぎIPアドレスに対応するホスト名 (注)
esmkchnl -g グループ名 -c チャネル名 -l EUC -notify -tran -ptp -dbf データベース連携情報ファイル
essetcnfchnl -g グループ名 -c チャネル名 -s -chkcon no -coled yes |
注) bash、Bシェル、およびKシェルの場合の設定例です。使用するシェルに合わせて環境変数を設定してください。
運用ノード(ノード1)でesgetchnliorコマンドによりネーミングサービスからイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを取得し、指定したパス配下にファイルを作成して格納します。ファイル名は、-gオプションに指定したグループ名(拡張子:“.ior”)で作成されます。
例
esgetchnlior -g グループ名 -p パス名
運用ノード(ノード1)でisstopコマンドによりInterstageを停止します。このとき、-f オプションを指定する必要があります。
例) Interstageの全強制停止
isstop -f |
クラスタサービスの切替えを行います。ノード2を運用ノードに、ノード1を待機ノードにします。
運用ノード(ノード2)で、環境変数を設定後、管理者権限を有するユーザでisstartコマンドを実行し、Interstageを起動します。Interstageの起動方法の詳細については、“Interstage Business Application Server 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)”の“アプリケーションサーバの運用”を参照してください。
例) Symfoware Serverを使用する場合のInterstageの起動
環境変数の設定(下記、注意事項を参照) . /opt/FJSVibs/etc/def/apfwrcsymfo.sh /opt/FSUNtd/bin/isstart |
環境変数の設定(下記、注意事項を参照) . /opt/FJSVibs/etc/def/apfwrcsymfo.sh /opt/FJSVtd/bin/isstart |
注意
本形態の場合、環境変数“APFW_DBCHNL_NSINFO”に、クラスタで引き継がれるIPアドレスに対応したホスト名を指定する必要があります。環境変数を以下のように指定してください。
/opt/FJSVibs/etc/def/apfwenv.confに環境変数“APFW_DBCHNL_NSINFO = ホスト名”の設定を追加してください。なお、環境変数を設定する際、以下の点に注意してください。
・環境変数を設定する行には、“APFW_DBCHNL_NSINFO = ホスト名”だけを記述し、行末には、改行を必ず入れてください。
isstartコマンドを実行するシェルの環境変数“APFW_DBCHNL_NSINFO”に値“ホスト名”を設定してください。
ノード1で取得したイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを、essetchnliorコマンドにより運用ノード(ノード2)のネーミングサービスに登録します。ファイル名には、“19.5.5.8.3 ネーミングサービスからイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを取得”においてesgetchnliorコマンドで作成したファイル名を指定します。
例
essetchnlior -f ファイル名
運用ノード(ノード2)でesmkchnlコマンドによりイベントチャネルを作成します。このとき、-wオプションを指定する必要があります。
例) イベントチャネルの作成
export APFW_DBCHNL_NSINFO=クラスタの引継ぎIPアドレスに対応するホスト名 (注)
esmkchnl -g グループ名 -c チャネル名 -l EUC -notify -tran -ptp -dbf データベース連携情報ファイル -w
essetcnfchnl -g グループ名 -c チャネル名 -s -chkcon no -coled yes |
注) bash、Bシェル、およびKシェルの場合の設定例です。使用するシェルに合わせて環境変数を設定してください。
運用ノード(ノード2)でisstopコマンドによりInterstageを停止します。このとき、-f オプションを指定する必要があります。
例) Interstageの全強制停止
isstop -f |
クライアントアプリケーションおよびサーバアプリケーションを動作させるため、アプリケーション連携実行基盤の動作環境の設定が必要になります。このとき、運用ノード(ノード1)、待機ノード(ノード2)で同一の環境を作成してください。
以下に手順を説明します。なお、各操作の詳細については、“非同期アプリケーション連携実行基盤編”の“第9章 実行環境の構築”または“同期アプリケーション連携実行基盤編”の“第13章 実行環境の構築”を参照してください。
■フロー定義の登録(運用ノード)
非同期アプリケーション連携実行基盤で使用するフロー定義を登録します。同期アプリケーション連携実行基盤の場合、本操作は不要です。
■Destination定義の登録(運用ノード)
非同期アプリケーション連携実行基盤で使用するキューのDestination定義を登録します。同期アプリケーション連携実行基盤の場合、本操作は不要です。
■ワークユニットの作成(運用ノード)
アプリケーション連携実行基盤で使用するワークユニットを作成します。作成したワークユニットは、Interstage起動時に自動起動しない設定としなければなりません。
■アプリケーションの環境作成(運用ノード)
クライアントアプリケーションおよびサーバへアプリケーションを配備し、アプリケーションの環境設定を行います。
■待機ノードへのクラスタの切り換え
待機ノードにクラスタを切り換え、運用ノードと同一の環境を作成します。ただし、フロー定義の登録は、待機ノードでは不要です。
■Destination定義の登録(待機ノード)
非同期アプリケーション連携実行基盤で使用するキューのDestination定義を登録します。同期アプリケーション連携実行基盤の場合、本操作は不要です。
■ワークユニットの作成(待機ノード)
アプリケーション連携実行基盤で使用するワークユニットを作成します。作成したワークユニットは、Interstage起動時に自動起動しない設定としなければなりません。
■アプリケーションの環境作成(待機ノード)
クライアントアプリケーションおよびサーバへアプリケーションを配備し、アプリケーションの環境設定を行います。
Interstage JMSを使用する場合、メッセージの送受信に使用する静的イベントチャネルの運用を行うために、ノーティフィケーションサービスの環境設定を行う必要があります。ノーティフィケーションサービスの環境設定は、運用形態により設定方法が異なります。
Durable Subscription機能、メッセージの不揮発化機能、およびローカルトランザクション機能を使用する場合
“19.5.5.6 アプリケーション連携実行基盤で使用するメッセージを不揮発機能を使用したイベントチャネルに格納する場合”を参照してください。
アプリケーション連携実行基盤のメッセージとDBの整合性保証機能を使用する場合
“19.5.5.8 アプリケーション連携実行基盤のメッセージとDBの整合性保証機能を使用する場合”を参照してください。
その他の場合
“19.5.5.7 アプリケーション連携実行基盤で使用するメッセージを揮発機能を使用したイベントチャネルに格納する場合”を参照してください。
ユニットの作成、静的イベントチャネルの作成で指定するオプションの詳細については、“Interstage Application Server J2EEユーザーズガイド(旧版互換)”の“イベントチャネル運用マシンの運用前の環境設定”を参照してください。
Interstage JMSを使用する場合、以下の手順で環境を作成する必要があります。
運用ノード(ノード1)でInterstage JMSの環境定義を行います。詳細については、“Interstage Application Server J2EEユーザーズガイド(旧版互換)”の“JMSアプリケーション運用マシンの運用前の環境設定”を参照してください。
Durable Subscription機能を使用する場合は、jmssetupclusterコマンドを使用して、JMS不揮発化ファイルを共用ディスク上に作成します。
例) ノード1のクラスタ環境の構築
jmssetupcluster $SWITCH |
$SWITCH:共用ディスク上のディレクトリ
クラスタサービスの切替えを行い、ノード2を運用ノードに、ノード1を待機ノードにします。
運用ノード(ノード2)でInterstage JMSの環境定義を行います。このとき、待機ノード(ノード1)と同一の環境設定を行う必要があります。ConnectionFactory定義、Destination定義を待機ノード(ノード1)と同一のJNDI名、オプションを指定して登録してください。
Durable Subscription機能を使用する場合は、jmssetupclusterコマンドを-w指定で実行します。
例) ノード2のクラスタ環境の構築
jmssetupcluster $SWITCH -w |
$SWITCH:共用ディスク上のディレクトリ
Interstage証明書環境を使用するサービスにおいて、各ノードで同じサイト証明書を使用する場合には、サービスでの設定に加えて以下の手順が必要となります。
認証局の運用方針によっては、異なるノードで同じサイト証明書を利用することを許可していない場合があります。また、条件付で許可している場合もあります。そのため、想定している運用でサイト証明書が利用可能かを認証局に確認してから、以下の手順を実施してください。認証局で許可されていない場合は、ノードごとに異なるサイト証明書を利用する(ノードごとにInterstage証明書環境を構築する)か、または、想定している運用を許可している認証局からサイト証明書を入手するようにしてください。
■環境設定方法
運用ノードにおいて、Interstage証明書環境を構築します。Interstage証明書環境の構築方法については、“Interstage Application Server セキュリティシステム運用ガイド”の“Interstage証明書環境の構築と利用”を参照してください。
待機ノードにおいては、以下の手順でInterstage証明書環境を構築します。
なお、各コマンドの詳細については、“Interstage Application Server リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
scsmakeenvコマンドで、Interstage証明書環境を作成します。このとき、CSRやテスト用証明書を作成しないため、-eオプションを指定してください。
scsmakeenv -e -c -g iscertg |
運用ノードに登録した認証局の証明書をすべて、scsenterコマンドで登録してください。
scsenter -n ca -f /usr/home/my_dir/CA.der |
運用ノードのInterstage証明書環境から、サイト証明書と秘密鍵をPKCS#12データで移出します。サイト証明書が複数ある場合は、すべてのサイト証明書を移出してください。
scsexppfx -n sitecert -f /usr/home/my_dir/MyCert.p12 |
3.で移出したPKCS#12データを、待機ノードのInterstage証明書環境に移入します。移出したPKCS#12データが複数ある場合は、すべてのPKCS#12データを移入してください。
scsimppfx -f /usr/home/my_dir/MyCert.p12 |
運用ノードに登録した他サイトの証明書をすべて、scsenterコマンドで登録してください。
scsenter -n othersite -e -f /usr/home/my_dir/otherSite.der |
運用ノードに登録したCRLをすべて、scsenterコマンドで登録してください。
scsenter -c -f /usr/home/my_dir/crl.der |
注意
運用開始後に証明書やCRLを追加登録・削除する場合、すべてのノードで登録・削除を実施してください。