対象バージョンレベル
Windows版:V5.0L10以降
Solaris版:5.0以降
Linux版:V10.0L20以降
確認ポイント
論理構成でクライアントを管理しており、かつ、接続先サーバがダウンしたときに切り替える運用を行っていませんか。
現象発生時、運用管理サーバで配下サーバの台数を越える数のdrmsscプロセスが多重に動作していませんか。
原因
接続先サーバのダウン時にクライアントの接続先を切り替えた際、変更先のサーバで運用管理サーバへ適用結果通知で通知する情報が肥大化し、運用管理サーバでのDRMS管理ファイルへの反映処理がサーバ間通信の無通信監視時間(stimerオプション:デフォルト60分)内に完了せず、適用結果通知を繰り返す状況が発生しています。
そのためDRMS管理ファイルへの反映処理が多重で処理され、資源配付の操作で遅延が発生しています。
対処方法
クライアントの全接続先サーバについて、以下の手順で適用結果通知を完了させてください。
以下は、運用管理サーバ-業務サーバ(クライアントの接続先サーバ)-クライアントの3階層のWindowsシステムの構成を例として説明しています。
適用結果通知を繰り返す状態が発生している接続先サーバが判明している場合は、3.の作業はそのサーバに対して実施してください
全業務サーバが適用結果通知を行わないように設定を変更します。かつ、無通信監視時間を最大値に変更します。
以下のa.~c.を全業務サーバに対して実施してください。
業務サーバの資源配付サービスを停止します。
drms -p
業務サーバのDRMS編集ファイル(%drmsroot%\etc\drms.dat)を以下のとおり修正します。
[変更]
schedule = スケジュール情報ファイルのファイルパス ↓ #schedule = スケジュール情報ファイルのファイルパス
notify_allowance = nn ↓ #notify_allowance = nn
notify_allowanceの変更は設定している場合のみ必要です。
[追加または変更]
stimer = 600
stimerの指定値を変更する場合は、元に戻す場合を考慮して、変更前の指定行をコメント行とするか、変更前の値を覚えておく必要があります。
業務サーバの資源配付サービスを起動します。
drms -s
運用管理サーバの資源配付を再起動します。
再起動することで、処理中の適用結果通知のDRMS管理ファイルへの反映処理(drmsscプロセス)をキャンセルします。
運用管理サーバの資源配付サービスを停止します。
drms -p
運用管理サーバの資源配付サービスを起動します。
drms -s
業務サーバを1台ずつ、適用結果通知を完了させます。
以下のa.~e.の手順を、業務サーバ1台ずつに対して実施してください。
業務サーバの資源配付サービスを停止します。
drms -p
業務サーバのスケジュール情報ファイルを修正し、適用結果通知が1回だけ実行されるように変更します。
[変更例]
func=complete(apply),type=ipl,option="sysname(10.20.30.40),rsc(all),sts(all),protocol(tcp/ip),interval_time(10)" ↓ #func=complete(apply),type=ipl,option="sysname(10.20.30.40),rsc(all),sts(all),protocol(tcp/ip),interval_time(10)" func=complete(apply),type=ipl,option="sysname(10.20.30.40),rsc(all),sts(all),protocol(tcp/ip)"
既存の設定をコメントに変更し、起動時に1回だけ通知する設定に置き換えています。
業務サーバのDRMS編集ファイル(%drmsroot%\etc\drms.dat)を以下のとおり変更します。
[変更]
#schedule = スケジュールファイルのファイルパス ↓ schedule = スケジュールファイルのファイルパス
業務サーバの資源配付サービスを起動します。
drms -s
運用管理サーバおよび業務サーバでタスクマネージャを起動し、それぞれ以下のプロセスが存在しなくなるまで監視します。
運用管理サーバ:drmssc.exe
業務サーバ :drmsccp2.exe
1.で全業務サーバに実施した設定変更を元に戻します。
以下のa.~d.を全業務サーバに対して実施してください。
業務サーバの資源配付サービスを停止します。
drms -p
業務サーバのDRMS編集ファイル(%drmsroot%\etc\drms.dat)を以下のとおり変更し、元の設定に戻します。
[変更例]
#notify_allowance = nn ↓ notify_allowance = nn
stimer = 600 ↓ #stimer = 600
業務サーバのスケジュール情報ファイルを元の設定に戻します。
[変更例]
#func=complete(apply),type=ipl,option="sysname(192.168.216.1),rsc(all),sts(all),protocol(tcp/ip),interval_time(10)" func=complete(apply),type=ipl,option="sysname(192.168.216.1),rsc(all),sts(all),protocol(tcp/ip)" ↓ func=complete(apply),type=ipl,option="sysname(192.168.216.1),rsc(all),sts(all),protocol(tcp/ip),interval_time(10)"
業務サーバの資源配付サービスを起動します。
drms -s