クライアントのコンピュータにおいて、一般ユーザでログオンし、インベントリ情報表示で更新ボタンを押すと、以下のメッセージダイアログが出力され、インベントリ情報の表示に失敗することがあります。
エラーメッセージ
インベントリ情報収集の実行中にエラーが発生しました。詳細コード3 |
対象バージョンレベル
V10.0L10以降
確認ポイント
クライアントのコンピュータのOSがWindows XPではないですか。
Windows XPでは、Windows 2000以前のバージョンに比べてディレクトリ/ファイルに関するアクセス権限が強化・変更されています。そのため、Administratorとしてインストール時に設定を行った際に作成されるDRMS管理ファイルおよび設定ファイルのアクセス権が、一般ユーザでは書き込み禁止属性となります。
したがって、インベントリ情報更新により、インベントリ情報収集を実施する際に、DRMS管理ファイル内のファイルに書き込みアクセスに失敗し、異常終了となってしまいます。
対処方法
資源配付のDRMS管理ファイル、設定ファイルのアクセス権を、ログオンするユーザのアクセス権に変更することで回避可能です。
備考
Windows XPで一般ユーザでログオンした場合、資源配付を使用する場合に影響のある機能は以下の機能です。
インベントリ情報表示
資源配付クライアントの各機能(環境設定、ダウンロード、アップロード、適用、適用結果通知、インベントリ通知)
すでに展開済の多数のWindows XPのコンピュータに対して、DRMS管理ファイルおよび設定ファイルの権限変更を、以下の手順でリモートで実施することが可能です。権限を変更するバッチファイルを配付しログオン時に実行するようタスク登録する手順を示します。
pc#bin資源として以下の2つの資源および後バッチを登録します。
pc#bin資源: “権限変更バッチ”、“入力ファイル”
後バッチ: “権限変更バッチをタスク登録するバッチ”
【権限変更バッチ例】
※c:\drms : 資源配付クライアントのDRMS管理ファイルを示しています。
※C:\WIN32APP\MPWALKER.DM\mpdrmscl : 資源配付クライアントの資源配付のインストールディレクトリを示しています。
rem drmsmng Dacl chg rem rem 権限の変更 rem 対象ファイル:c:\drms rem 設定する権限:usersグループ フルコントロール rem systemアカウント フルコントロール rem cacls c:\drms /t /g Users:f system:f < c:\y.txt rem 権限の変更 rem 対象ファイル:C:\WIN32APP\MPWALKER.DM\mpdrmscl rem 設定する権限:usersグループ フルコントロール rem systemアカウント フルコントロール rem cacls C:\WIN32APP\MPWALKER.DM\mpdrmscl /t /g Users:f system:f < c:\y.txt
【入力ファイル例:y.txt】
y
【権限変更バッチをタスク登録するバッチ例】
rem タスクの登録 rem タスク名:"drmsmng chg" rem 実行ファイル名:c:\drmsmng_chg rem 実行契機:ログイン時 rem 実行時の権限:systemアカウント rem schtasks /create /tn "drmsmng chg" /tr c:\drmsmng_chg.bat /sc onlogon /ru "system" rem rem 資源配付の結果通知 rem drmscmp -a script -c 0
強制配付機能を使用して“1.”で登録した資源をクライアントに配付します。
クライアントで資源が適用されると“権限変更バッチ”がログオン時のタスクとして登録されます。
クライアントにログオンを行うと資源配付のインストールディレクトリとDRMS管理ファイルの権限が変更されます。