圧縮する表の選定条件に合致していない表を圧縮対象とした場合、データが圧縮されず、スループット向上の効果が得られないままCPU使用率だけが増加する可能性があります。また、圧縮している表に対してデータ操作を行うコマンド(rdbsloaderコマンド、rdbsaloaderコマンド、rdbsuloaderコマンドまたはrdbuptコマンドが該当)を実行した場合は、圧縮処理によりCPU使用率が増加するため特に注意する必要があります。
そのため、圧縮対象に選定した表を含む業務モデルを使用して、CPUの使用率が性能要件を満たしていることを確認してください。また、CPUの使用率は、OSの機能を利用して確認してください。
スループット改善を目的として表のデータ圧縮を使う場合は、上記に加えてスループット性能が向上していることを確認してください。この際、テスト環境と業務モデルのI/O負荷を比較して評価してください。
確認の結果、性能要件を満たしている場合は表のデータ圧縮を行うことに問題はないと判断できます。
性能要件を満たさない場合には、以下の観点で対処をしてください。
CPUの使用率
CPUの使用率が飽和している場合、圧縮している表に対してSQLで処理するレコード件数が多いものが影響を与えている可能性があります。パフォーマンスモニタにより圧縮している表に対するSQLの処理レコード件数を確認し、処理レコード件数の多い表に対して圧縮の必要性を再度評価してください。
スループット性能
圧縮前と圧縮後の業務モデルのスループットを比較することにより、圧縮によるスループット向上の影響を確認してください。圧縮によってスループットが向上していない場合は、原因となっている表に対する圧縮の必要性を再度評価してください。
参照
パフォーマンスモニタの詳細については、“チューニングガイド”を参照してください。