Webアプリケーションの開発・運用時に発生する以下のトラブルについて対処方法を説明します。
JSPのコンパイルに失敗した場合
以下の可能性が考えられます。
JSPに誤りがある
使用できるのはJSP 2.1に準拠したJSPです。
JSPの文法に誤りがないか確認してください。
JSP 2.1の文法についてはJSP 2.1の仕様を参照してください。
JSPの文字コードを正しく指定していない
JSPファイルの文字コードを正しく指定していないためにJSPをコンパイルする際に文字化けが発生している可能性があります。
JSPの文字コードを正しく指定してください。
文字コードの指定方法についてはJSP 2.1の仕様を参照してください。
JSPから使用しているクラスが存在しない
JSPから使用するクラスは同じアプリケーション内に含めるかIJServerクラスタに設定する必要があります。
IJServerクラスタの設定については、「Java EE運用ガイド」の「クラスローダ」の「IJServerクラスタで使用するクラスの設定について」を参照してください。
無名パッケージのクラスを使用している
JSPからは無名パッケージのクラスを使用することはできません。
JSPから使用するクラスにはパッケージ名を指定してください。
JSPファイルのサイズが上限値を超えている
JSPファイルのサイズが大きすぎます。
以下の対処を行ってください。
タグ(アクションやスクリプティング要素)の間の不要な記載(スペース、コメント、改行など)がある場合は削除してください。
JSPファイルを分割し、動的にincludeを行ってください。
JREで運用を行っている
Java Runtime Environment(JRE)環境ではJSPのコンパイルはできません。
JREで運用する場合については、「Java EE運用ガイド」の「Webコンテナの提供機能」の「JSP事前コンパイル」を参照してください。
JSPまたはJSPから静的includeされているファイルを更新しても実行時に反映されない
以下の可能性があります。
JSPコンパイル中にJSPまたはJSPから静的includeされているファイルの更新を行った。
JSPまたはJSPから静的includeされているファイルの置き換えを行ったが、ファイルの日付が前回JSPのコンパイルを行った日付よりも過去であった。
以下の対処を行ってください。
JSPまたはJSPから静的includeされているファイルの日付をマシンの現在時刻に更新してください。
エラーページとして指定したページがWebブラウザに表示されない場合
「使用上の注意」の「Webアプリケーションの注意事項」の「エラーページについて」の「Webブラウザの設定」を参照してください。
Webブラウザにステータスコード「404 Not Found」が通知される
IJServerクラスタ資源をリストア・移入した場合、isprintbackuprscコマンドで表示されたバックアップ対象サービスの資源もリストア・移入しているか確認してください。
WebサーバコネクタのログにメッセージIJServer12027が出力されている場合
メッセージの説明に記載されている対処を行っても解決しない場合、以下の可能性があります。
クライアントからのリクエストが、Webコンテナの同時処理数を超えている。かつ
Webアプリケーションの処理に時間がかかっており、レスポンスが遅延している。
以下の対処を行ってください。
「Webコンテナのチューニング」の「同時処理数」を増やす。
「HTTPサービスの定義項目」の「ブロック化」を有効にする。
Interstage Java EE DASサービスに配備したWebアプリケーションとの通信に失敗する場合
以下の可能性があります。
配備したWebアプリケーションに対して大量のリクエストを送信している。
以下の対処を行ってください。
Interstage Java EE DASサービスに配備したWebアプリケーションの実行は、開発環境でのみ実施してください。大量のリクエストを送信する場合、運用環境に構築したIJServerクラスタ上で実施してください。
Webブラウザにステータスコード「400 Bad Request」が通知される
Webコンテナのへアクセスする運用形態と「HTTPリスナー」のプロパティ「requestCheck」の設定値が合っているか確認してください。
詳細は、「Java EE運用ガイド」の「HTTPサービスの定義項目」を参照してください。
Webブラウザにステータスコード「500 Internal Server Error」が通知される
以下を参照してください。
「メッセージ集」の「Webサーバから通知されるステータスコード」-「Server Error (500番台のステータスコード)」-「500」
故障監視機能を使用しているが、故障が検出されない場合がある
WebサーバコネクタとWebサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用)で、同一のWebサーバ名を使用している可能性があります。
故障監視を行っているWebサーバ名が、WebサーバコネクタとWebサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用)の両方で使用されている場合、正しく故障監視を行うことができません。
以下の方法で、それぞれのWebサーバ名を確認してください。
Webサーバコネクタの場合
[Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [システム] > [サービス] > [Webサーバ]
Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用)の場合
wscadmin list-web-serversサブコマンド
list-web-serversサブコマンドについては、「Java EE運用ガイド(Java EE 6編)」の「Java EE 6運用コマンド」-「wscadmin」-「list-web-serversサブコマンド」を参照してください。
故障監視を行っているWebサーバ名が、WebサーバコネクタとWebサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用)の両方で使用されている場合、Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用)で使用するWebサーバ名を変更してください。
Webサーバ名を変更するWebサーバを停止します。
Webサーバの停止方法については、「Interstage HTTP Server 2.2 運用ガイド」の「運用・保守」-「起動・停止」-「停止」を参照してください。
wscadmin list-web-serversサブコマンドの--detailオプションでWebサーバコネクタの設定を出力し、記録します。
list-web-serversサブコマンドについては、「Java EE運用ガイド(Java EE 6編)」の「Java EE 6運用コマンド」-「wscadmin」-「list-web-serversサブコマンド」を参照してください。
wscadmin delete-envサブコマンドでWebサーバコネクタの動作環境を削除します。
delete-envサブコマンドについては、「Java EE運用ガイド(Java EE 6編)」の「Java EE 6運用コマンド」-「wscadmin」-「delete-envサブコマンド」を参照してください。
テキストエディタなどでWebサーバ一覧ファイル(servers.conf)を開いて、変更対象のWebサーバ名を新しいWebサーバ名に変更します。
Webサーバ一覧ファイル(servers.conf)の設定方法については、「Interstage HTTP Server 2.2 運用ガイド」の「チューニング」-「環境定義」-「Web サーバ一覧ファイル(servers.conf)」を参照してください。
wscadmin create-envサブコマンドで、新しいWebサーバ名を指定し、Webサーバコネクタの動作環境を作成します。
create-envサブコマンドについては、「Java EE運用ガイド(Java EE 6編)」の「Java EE 6運用コマンド」-「wscadmin」-「create-envサブコマンド」を参照してください。
asadminまたはwscadminコマンドを使用し、2.で記録したWebサーバコネクタの設定と同様になるように、設定を行ってください。
asadmin、wscadminコマンドについては、「Java EE運用ガイド(Java EE 6編)」の「Java EE 6運用コマンド」を参照してください。
Webサーバ名を変更したWebサーバを起動します。
Webサーバの起動方法については、「Interstage HTTP Server 2.2 運用ガイド」の「運用・保守」-「起動・停止」-「起動」を参照してください。
svmondspstatコマンドで表示されない振り分け先がある
WebサーバコネクタとWebサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用)で、同一のWebサーバ名を使用している可能性があります。
「故障監視機能を使用しているが、故障が検出されない場合がある」を参照してください。