Webサーバの起動/停止時に異常が発生した場合の対処方法について説明します。
Webサーバの起動/停止時にエラーメッセージが出力された場合
Webサーバの起動/停止時、イベントログに以下のエラーメッセージが出力された場合、デスクトップヒープが使い果たされている可能性があります。
Apache.exe - アプリケーション エラー : アプリケーションを正しく初期化できませんでした (0xc0000142)。 [OK] をクリックしてアプリケーションを終了してください。
ihsrlog.exe - アプリケーション エラー : "0x00000000"の命令が"0x00000000"のメモリを参照しました。 メモリが"read"になることはできませんでした。 プログラムを終了するには [OK] をクリックしてください。 プログラムをデバックするには [キャンセル] をクリックしてください。
障害が発生しているアプリケーション ihsrlog.exe、バージョン XX.X.X.X、 タイム スタンプ 0xXXXXXXXX、障害が発生しているモジュール kernel32.dll、 バージョン X.X.XXXX.XXXXX、タイム スタンプ 0xXXXXXXXX、 例外コード 0xc0000142、障害オフセット 0xXXXXXXXX、 プロセス D0xXXX、 アプリケーションの開始時刻 0xXXXXXXXXXXXXXXXX。
ihs81101: Failed to start Interstage HTTP Server. Detail:(82-xxx:0:11:0:0:128-0-0) [Webサーバ名]
ihs81101: Failed to start Interstage HTTP Server. Detail:(82-xxx:0:11:0:0:3221225794-0-0) [Webサーバ名]
本現象が発生した場合は、デスクトップヒープを拡張する必要があります。デスクトップヒープを拡張する手順については、「5.5 デスクトップヒープが枯渇した場合」を参照してください。
Webサーバの停止時にエラーメッセージが出力された場合
SELinuxが有効な環境において、Interstage管理コンソールでWebサーバの停止時に以下のエラーメッセージが出力された場合、ihsstart/isstart/apachectlコマンドで起動したWebサーバを、Interstage管理コンソールで停止した可能性があります。
ihs81216: Interstage HTTP Server停止時に異常が発生しました。詳細コード:retcode=10, /bin/sh: line 0: kill: (%s2) - 許可がありません Webサーバ名:%s1
注)[可変情報]
%s1:Webサーバ名
%s2:プロセスID
ihs81216: Interstage HTTP Server停止時に異常が発生しました。詳細コード:/bin/sh: line 0: kill: (%s2) - 許可がありません Webサーバ名:%s1
注)[可変情報]
%s1:Webサーバ名
%s2:プロセスID
本現象が発生した場合は、以下のどちらかの方法で停止してください。
ihsstopコマンドで、Webサーバ%s1を停止します。
ismngconsolestopコマンドでInterstage管理コンソールをいったん停止し、ismngconsolestartコマンドでInterstage管理コンソールを起動してから、Interstage管理コンソールでWebサーバ%s1を停止します。
Webサーバの起動に時間がかかる
Interstage シングル・サインオンにおいてSSOリポジトリにロール定義およびサイト定義を多量に登録してリポジトリサーバを運用している場合、Webサーバの起動に時間がかかることがあります。本現象の詳細および回避方法については、「16.2.5 リポジトリサーバに関するトラブル」を参照してください。
起動タイムアウト時間が有効とならない
Interstage シングル・サインオンにおいてSSOリポジトリにロール定義およびサイト定義を多量に登録してリポジトリサーバを運用している場合、ihsconfigコマンドで設定した起動タイムアウト時間が無効となることがあります。
Apache HTTP Serverの操作中にWebサーバ(Interstage HTTP Server)が停止される
RHEL5(x86)/RHEL5(Intel64)において、Apache HTTP Server(基本ソフトウェアにバンドルされるhttpd)を停止した場合に、Webサーバ(Interstage HTTP Server)も停止されてしまうことがあります。
本現象は、Apache HTTP Serverのシェル(/etc/rc.d/init.d/httpd)を実行してApache HTTP Serverを停止する場合に、プロセス名“httpd”のすべてのプロセスを終了するため、プロセス名が“httpd”であるWebサーバ(Interstage HTTP Server)のプロセスも終了されることにより、Webサーバ(Interstage HTTP Server)が停止されてしまいます。
本現象が発生した場合は、以下のどちらかの対処を行ってください。
Apache HTTP Serverをhttpd-2.2.3-43.el5以降のパッケージに移行して運用してください。なお、Apache HTTP Serverのアンインストール時は、アンインストールの処理においてもシェル(/etc/rc.d/init.d/httpd)が実行されるため、同様の現象が発生するので、注意してください。
Apache HTTP Serverを停止する場合は、Apache HTTP Serverのapachectlコマンドを使用して停止するようにしてください。
Oracle製品がインストールされている場合に、以下のエラーメッセージが出力されてInterstage HTTP Server運用コマンドの実行に失敗する
■(コマンド名): error while loading shared libraries: /xxx/libexpat.so.0: file too short
本現象は、Oracle製品がインストールされている場合に、Oracle製品の資源にシステムライブラリ(libexpat.so.0)と同名のライブラリが存在し、かつ環境変数LD_LIBRARY_PATHにそのライブラリのパスが設定されているために発生します。
本現象が発生した場合は、環境変数LD_LIBRARY_PATHの設定値を確認し、以下のパスを先頭に設定してください。
Linux for x86/Linux for Intel64(32ビット互換モード)の場合:“/lib”
Linux for Intel64(64ビットモード)の場合:“/lib64”