複数のサーバを同一システムとして処理を並列に行い、サーバ故障時は当該サーバを切り離して、残りのサーバで運用を行います。
複数のサーバを1つのシステムとして使用できるため、業務に対する負荷を分散させることができます。そのため、大規模なシステムを構築する場合に適しています。
Interstage Application Server Enterprise Editionのロードバランスによる縮退を利用した高信頼化システムを構築する場合、以下の選択肢があります。
DB使用形態
DBを使用しないDB未使用パターンと、ノード間でDBを共用しないDB非共用パターン、ノード間でDBを共用するDB共用パターンが選択できます。
使用DBMS製品
DB使用形態にあったDBMS製品を選択します。
以下に組み合わせを示します。
DB使用形態 | DB未使用 | DB非共用 | DB共用 |
---|---|---|---|
使用DBMS | - | DBMS製品 | ノード間でのDB共用に対応したDBMS製品 |
パターン | パターン1 | パターン2 | パターン3 |
注意
DB共用型については、クラスタシステムが必要となります。
業務復旧までの時間
DB共用を使用していない場合は、ノードダウン時も業務が停止することはありません。
DB共用の場合は、ダウンしたサーバで使用していたテーブルに関しては、復旧まで約数十秒必要です。ただし、トランザクション数によってはさらに時間がかかる場合もあります。
以降では、上記のパターンについて説明します。
パターン1 (DB未使用)
以下に、ロードバランス機能を使用した縮退で、DBMSを使用しない場合について説明します。
Interstageのロードバランス機能は、複数台のサーバに対して1台の監視サーバを用意します。また、監視サーバ上にネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリを作成します。
監視サーバでInterstageが独自に監視を行い、ノードダウン時は縮退を行います。
また、監視サーバの停止に備え、クラスタシステムを使用し監視サーバを二重化することによりさらに信頼性があがります。監視サーバの二重化については、「1.2 クラスタサービス機能」を参照してください。
必須製品
Interstage Application Server Enterprise Edition
パターン2 (DB非共用)
以下に、ロードバランス機能を使用した縮退で、DBMSを共用しない(ノード間で非共用)場合について説明します。
Interstageのロードバランス機能は、複数台のサーバに対して1台の監視サーバを用意します。また、監視サーバ上にネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリを作成します。
監視サーバでInterstageが独自に監視を行い、ノードダウン時は縮退を行います。
また、監視サーバの停止に備え、クラスタシステムを使用し監視サーバを二重化することによりさらに信頼性があがります。監視サーバの二重化については、「1.2 クラスタサービス機能」を参照してください。
必須製品
Interstage Application Server Enterprise Edition
DBMS製品
パターン3 (DB共用)
以下に、ロードバランス機能を使用した縮退で、DBMSを共用する(ノード間で共用)場合について説明します。
Interstageのロードバランス機能は、複数台のサーバに対して1台の監視サーバを用意します。また、監視サーバ上にネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリを作成します。
監視サーバでInterstageが独自に監視を行い、ノードダウン時は縮退を行います。
また、監視サーバの停止に備え、クラスタシステムを使用し監視サーバを二重化することによりさらに信頼性があがります。監視サーバの二重化については、「1.2 クラスタサービス機能」を参照してください。
必須製品
Interstage Application Server Enterprise Edition
ノード間でのDB共用に対応したDBMS製品