クラスタ製品に対して実施しなければならない設定手順について説明します。
Interstageで使用できるクラスタ製品ごとに設定手順を示しますので、使用するクラスタ製品に合わせて環境設定を行ってください。
PRIMECLUSTERの場合
MSCSの場合
クラスタシステムに関連する環境設定を行います。以下の作業を行います。
なお、クラスタサービスは、PRIMECLUSTERではuserApplicationになります。
状態遷移プロシジャの修正
クラスタシステムの環境に応じて、Interstageの状態遷移プロシジャを修正します。
状態遷移プロシジャの登録
状態遷移プロシジャをPRIMECLUSTERへ登録します。
PRIMECLUSTERのクラスタ運用設定ビューより行う必要があります。
PRIMECLUSTERのCUIを使用して登録を行う必要があります。
Cmdlineリソースの修正(Java EEのみ)
サンプルとして提供されているCmdlineリソースを複写し、必要に応じて修正します。
Cmdlineリソースの登録(Java EEのみ)
CmdlineリソースをPRIMECLUSTERへ登録します。
状態遷移プロシジャの修正は、クラスタを構成する全てのノードで実施します。
状態遷移プロシジャのサンプル
Interstageでは状態遷移プロシジャを利用し、Interstageの起動/停止および切り替え処理を行います。Interstageでは以下のディレクトリ配下に状態遷移プロシジャのサンプルを提供します。使用者は状態遷移プロシジャを環境に合わせて修正する必要があります。
/opt/FJSVisas/etc/HA/SynfinityCLUSTER
/opt/FJSVisas/etc/HA/PRIMECLUSTER
Interstageでは以下の状態遷移プロシジャのサンプルを提供します。
これらの状態遷移プロシジャのうち、使用している機能に該当する状態遷移プロシジャを使用します。
カテゴリ | サンプル名 | 制御内容 |
---|---|---|
サービス操作用 | IS_INTERSTAGE | Interstage(Interstage統合コマンドの起動/停止制御対象のサービス)の操作のために使用します。 |
ES_INTERSTAGE | イベントサービスの操作のために使用します。 | |
IREP_INTERSTAGE | Interstage ディレクトリサービスの操作のために使用します。 | |
SSO_INTERSTAGE | Interstage シングル・サインオンの操作のために使用します。セション管理を行う場合のみ登録します。 | |
| データベース連携サービス リソース管理プログラムの操作のために使用します。 | |
ワークユニット起動用 | IJSERVER_INTERSTAGE | クラスタ切り替え時のIJServerワークユニットの起動操作のために使用します。 |
ODWU_INTERSTAGE | クラスタ切り替え時のCORBAワークユニット起動操作のために使用します。 | |
UTYWU_INTERSTAGE | クラスタ切り替え時のユーティリティワークユニット起動操作のために使用します。 | |
| クラスタ切り替え時のトランザクションアプリケーションのワークユニット起動操作のために使用します。 | |
マルチサーバ管理用 |
| マルチサーバ管理機能を使用している場合の操作のために使用します。 |
サンプルの利用方法
使用者は以下の手順で状態遷移プロシジャの修正を行います。
状態遷移プロシジャの複写
状態遷移プロシジャの内容の修正
注意
修正を行った後、修正したプロシジャには実行権限を付与してください。
1. 状態遷移プロシジャの複写
Interstageより提供している状態遷移プロシジャのサンプルの内、使用している機能に該当する状態遷移プロシジャを使用者の任意のディレクトリ配下に以下の命名で複写してください。
なお、サンプルを複写するディレクトリはローカルディスク内に設定してください。また、プロシジャは各ノードで同一の位置に格納してください。
userApplication名.状態遷移プロシジャ名
2. 状態遷移プロシジャの内容の修正
複写した状態遷移プロシジャのうち、いくつかの状態遷移プロシジャに関しては、使用条件により修正を行う必要があります。
下表を参考に修正の実施有無を判断してください。また、修正が必要な場合には、以降の説明を参考に修正を実施してください。
カテゴリ | サンプル名 | 修正の必要有無 | 修正実施の条件 |
---|---|---|---|
サービス操作用 | IS_INTERSTAGE | ○ | Interstageに対する監視条件を変更する場合。または、Interstage HTTP Serverを運用するために必要なファイルディスクリプタ数が1024を超える場合。 Interstage HTTP Serverを運用するために必要なファイルディスクリプタ数の見積もりについては、「チューニングガイド」の「システムのチューニング」-「サーバ機能運用時に必要なシステム資源」-「Interstage HTTP Serverのシステム資源の設定」を参照してください。 |
ES_INTERSTAGE | ○ | 状態遷移プロシジャからイベントチャネルを起動する場合。 | |
IREP_INTERSTAGE | ○ | Interstageディレクトリサービスを使用している場合。 | |
SSO_INTERSTAGE | - | 修正の必要はありません。 | |
| ○ | OTSのリソース管理プログラムを使用している場合。 | |
ワークユニット起動用 | IJSERVER_INTERSTAGE | ○ | 状態遷移プロシジャからIJServerワークユニットを起動する場合。 |
ODWU_INTERSTAGE | ○ | 状態遷移プロシジャからCORBAワークユニットを起動する場合。 | |
UTYWU_INTERSTAGE | ○ | 状態遷移プロシジャからユーティリティワークユニットを起動する場合。 | |
| ○ | 状態遷移プロシジャからトランザクションアプリケーションのワークユニットを起動する場合。 | |
マルチサーバ管理用 |
| - | マルチサーバ管理機能の管理サーバをクラスタ運用する場合。 |
○:修正の必要あり -:修正の必要なし
複写した状態遷移プロシジャの内容の修正方法を以下に説明します。
userApplication名.IS_INTERSTAGEの修正
ネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリが何らかの異常で停止した場合でも、待機側に切り替えたくない場合は、状態遷移プロシジャ内のIS_ISV_WATCH_MODEに「0」を設定してください。通常は「1」が設定されており、切り替えの対象となっています。切り替えたい場合は、修正の必要はありません。
例
ネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリが異常終了してもクラスタサービスを切り替えたくない場合
IS_ISV_WATCH_MODE="0"
Interstage HTTP Serverを運用するために必要なファイルディスクリプタ数の見積もり値が1024を超える場合は、Interstageの起動処理の直前に、[ulimit -n <ファイルディスクリプタ数の見積もり値>]を実行するように修正してください。
起動処理は運用ノード用と待機ノード用の2か所あり、それぞれ、状態遷移プロシジャへのパラメタが以下のケースです。2か所とも修正してください。
起動処理 | パラメタ |
---|---|
運用ノード | $1=START、$2=RUN、$3=AFTER、$5=STARTUP、$6=NONE|SERVICE |
待機ノード | $1=START、$2=WAIT、$3=AFTER、$5=STARTUP|BUILDIN、$6=NONE|SERVICE |
例
Interstage HTTP Serverを運用するために必要なファイルディスクリプタ数の見積もり値が、1050の場合
運用ノードの起動処理
[修正前]
# start ulimit -c unlimited $RUN_START_COMMAND > /dev/null 2>&1
[修正後]
# start ulimit -c unlimited ulimit -n 1050 $RUN_START_COMMAND > /dev/null 2>&1
待機ノードの起動処理
[修正前]
# wait start ulimit -c unlimited $WAIT_STBY_COMMAND > /dev/null 2>&1
[修正後]
# wait start ulimit -c unlimited ulimit -n 1050 $WAIT_STBY_COMMAND > /dev/null 2>&1
userApplication名.ES_INTERSTAGEの修正
イベントチャネルに「イベントサービス起動時にイベントチャネルを自動起動しない」という設定を行った場合は、当該状態遷移プロシジャにより、運用ノードで起動する、および切り替え時に動作するイベントチャネルを設定する必要があります。状態遷移プロシジャ内の「ES_CHNL」に、起動するイベントチャネルグループ名を記述してください。
ただし、すべてのイベントチャネルに初期値(省略値)である「イベントサービス起動時にイベントチャネルを自動起動する」という設定を行っている場合、上記の設定を行う必要はありません。
不揮発チャネル運用を行うイベントチャネルの場合、ユニットはイベントチャネル起動時に自動起動されます。状態遷移プロシジャ内の「ES_UNIT」に、起動するユニット名を記述する必要はありません。
例
イベントチャネルグループmix1、mix2、mix3を起動したい場合
ES_CHNL="mix1 mix2 mix3"
注意
記述する項目は半角ブランクで区切ってください。
userApplication名.IREP_INTERSTAGEの修正
使用する共用ディスクパスを設定します。
例
共用ディスクパスを「/repository」として指定する場合
DIRECTORY=/repository
注意
共用ディスクパスには、リソース登録済みのパスを指定してください。
userApplication名.OTS_RMP_INTERSTAGEの修正
当該状態遷移プロシジャにより、運用ノードで起動するリソース管理プログラムおよび切り替え時に動作するリソース管理プログラムを設定します。そのため、状態遷移プロシジャ内の「DEF_NAME」にリソース管理プログラムとリソース定義名を以下のように記述してください。
例
/home/ots/resource1をresource1で、/home/ots/resource2をresource2で起動したい場合
DEF_NAME="/home/ots/resource1 resource1 /home/ots/resource resource2"
また、JTS用のリソース管理プログラムを使用する場合には、「JTS_USE」に「TRUE」を設定してください。
例
JTSをクラスタ環境で使用したい場合
JTS_USE="TRUE"
注意
記述する項目は半角ブランクで区切ってください。
userApplication名.ODWU_INTERSTAGE/userApplication名.TDWU_INTERSTAGE/userApplication名.IJSERVER_INTERSTAGE/userApplication名.UTYWU_INTERSTAGEの修正
運用ノードで起動するワークユニットおよび切り替え時に引き継ぐワークユニットを設定します。ワークユニットごとの状態遷移プロシジャは以下のとおりです。
CORBAアプリケーションのワークユニットの場合、userApplication名.ODWU_INTERSTAGE
トランザクションアプリケーションのワークユニットの場合、userApplication名.TDWU_INTERSTAGE
IJServerワークユニットの場合、userApplication名.IJSERVER_INTERSTAGE
ユーティリティワークユニットの場合、userApplication名.UTYWU_INTERSTAGE
状態遷移プロシジャ内のWU_NAMEにワークユニット名を以下のように記述してください。
例
WU1、WU2を起動および事前起動したい場合
WU_NAME="WU1 WU2"
注意
記述するワークユニット名は半角ブランクで区切ってください。
1. リソース情報の設定
状態遷移プロシジャのリソース情報を設定する場合、「プロセスの再起動回数」を「0」に、「プロセスの再起動間隔」を「0」に、「プロセスの再起動回数の初期化」を「しない」に設定してください。
設定については、claddprocrscコマンドで行います。claddprocrscコマンドについては、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
2. 状態遷移指示タイミングの設定
Interstageから提供している状態遷移プロシジャに対し、以下に示すタイミングで呼び出されるように設定してください。
設定については、claddprocrscコマンドで行います。claddprocrscコマンドについては、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
[START-RUN] ・AFTER [START-WAIT] ・AFTER [STOP-RUN] ・BEFORE [STOP-WAIT] ・BEFORE [FAIL-RUN] ・BEFORE [FAIL-WAIT] ・BEFORE
3. 状態遷移プロシジャをuserApplicationに登録
状態遷移プロシジャをuserApplicationに登録します。「リソースの起動順序」については、以下の優先順位で呼び出されるように登録してください。
優先度の設定については、「userApplication Configuration wizard」の「Resourceの作成」より行います。「userApplication Configuration wizard」については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
優先度の設定については、「CUI(RMS Wizard)」より行います。「CUI(RMS Wizard)」については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
リソースの起動優先度
プロシジャクラスのBasicApplicationに登録するリソースの起動優先度(上から順番に呼び出されるように設定)
userApplication.JMX_INTERSTAGE (注1)
userApplication.IREP_INTERSTAGE
userApplication.IS_INTERSTAGE
userApplication.SSO_INTERSTAGE (注2)
userApplication.OTS_RMP_INTERSTAGE
userApplication.ES_INTERSTAGE
プロシジャクラスのApplicationに登録するリソースの起動優先度(任意)
userApplication.TDWU_INTERSTAGE
userApplication.IJSERVER_INTERSTAGE
userApplication.UTYWU_INTERSTAGE
userApplication.ODWU_INTERSTAGE
注意
注1) 管理サーバ機能を利用する場合にだけ登録してください。
注2) セション管理の運用を行う場合にだけ登録してください。
プロシジャリソースのSCRIPTTIMEOUT属性
SCRIPTTIMEOUT属性は、プロシジャリソースの開始、停止のタイムアウト時間(秒)です。
各状態遷移プロシジャに対応するプロシジャリソースに設定するSCRIPTTIMEOUT属性の値は、次のように見積もってください。
状態遷移プロシジャ | SCRIPTTIMEOUTの見積もり方 |
---|---|
IS_INTERSTAGE | Interstageの起動時間、およびInterstageの停止時間(全強制停止モード)を実測し、大きい方の値を2倍にしてください 時間の測定は、運用で使用する各サービスの環境設定が完了した状態で行ってください。 |
| 各TDワークユニットの起動時間の実測値の総和と、各TDワークユニットの停止時間の実測の総和の、大きい方を指定してください。(注) |
ES_INTERSTAGE | イベントサービスおよびES_INTERSTAGEに記載されている各ユニット、各イベントチャネルの起動時間の実測値の総和、イベントサービスの停止時間を実測値の、大きい方を指定してください。(注) |
IREP_INTERSTAGE | 各リポジトリの停止時間の実測値の総和と、各リポジトリの停止時間の実測値の総和の、大きい方を2倍にしてください。 |
SSO_INTERSTAGE | 5秒以上 |
| 各リソース管理プログラムの起動時間の実測の総和と、各リソース管理プログラムの停止時間の実測値の総和の大きい方を2倍にしてください。 |
IJSERVER_INTERSTAGE | 各IJServerの起動時間の実測の総和と、各IJServerの停止時間の実測の総和の、大きい方を指定してください。(注) |
ODWU_INTERSTAGE | 各ODワークユニットの起動時間の実測値の総和と、各ODワークユニットの停止時間の実測の総和の、大きい方を指定してください。(注) |
UTYWU_INTERSTAGE | 各ユーティリティワークユニットの起動時間の実測値の総和と、各ユーティリティワークユニットの停止時間の実測の総和の、大きい方を指定してください。(注) |
| Interstage JMXサービスの起動・停止時間を実測し、その2倍にしてください。 |
注)何度か測定し、十分に余裕のある値を指定してください。
操作手順
各手順で、状態遷移プロシジャを実行するすべてのノードにおいて以下に示す操作を行ってください。
状態遷移プロシジャの登録
clsetproc -c BasicApplication (注1)
-m IS_INTERSTAGE (注2)
-o /etc/opt/FJSVisas/HA/SynfinityCLUSTER/IS_INTERSTAGE (注2)
clsetproc -c BasicApplication (注1)
-m IS_INTERSTAGE (注2)
-o /etc/opt/FJSVisas/HA/PRIMECLUSTER/IS_INTERSTAGE (注2)
状態遷移プロシジャを使用するアプリケーションリソースの登録
claddprocrsc -k IS_INTERSTAGE (注2)
-m IS_INTERSTAGE (注2)
-c BasicApplication (注1)
-K AFTER -w -L AFTER -S BEFORE -T BEFORE -V BEFORE -W BEFORE -u 0 -t 0 -p 100
userApplicationに状態遷移プロシジャ用リソースのPRIMECLUSTER用リソースとして登録
手順2.で作成したリソースをPRIMECLUSTER用のリソースとして登録します。
操作は「userApplication Configuration wizard」の「Resourceの作成」より行います。
リソースの名前は、上記「リソースの起動優先度」の形式にしてください。
「userApplication Configuration wizard」については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
操作はCUI(RMS Wizard)より行います。
CUI(RMS Wizard)については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
userApplicationへの状態遷移用プロシジャ用リソース登録
手順3.で作成したすべてのリソースを「4.2.4.1 クラスタサービス(userApplication)の起動」で作成したuserApplicationに登録します。
また「userApplicationの属性」については、「StandbyTransitions」に「ClearFaultRequest|StartUp|SwitchRequest」を設定してください。
userApplicationへの登録方法およびuserApplicationの属性の設定方法については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
注意
オプションに指定するパラメタについて
注1)ODWU_INTERSTAGE/TDWU_INTERSTAGE/ IJSERVER_INTERSTAGE/ UTYWU_INTERSTAGEの場合は省略。
注2)登録するリソースの名前に合わせて変更してください。
Java EEではCmdlineリソースを利用し、サービスの起動/停止および切り替え処理を行います。Java EEでは、以下のディレクトリ配下にCmdlineリソースのサンプルを提供します。使用者はCmdlineリソースを環境に合わせて修正する必要があります。
/opt/FJSVisjee/etc/HA/PRIMECLUSTER
Java EEでは以下のCmdlineリソースのサンプルを提供します。
サンプル名 | 制御内容 |
---|---|
IJDAS_INTERSTAGE | Interstage Java EE DASサービスの操作のために使用します。 |
IJNA_INTERSTAGE | Interstage Java EE Node Agentサービスの操作のために使用します。 |
IJMQ_INTERSTAGE | メッセージブローカの操作のために使用します。 |
Interstageの他のコンポーネントの操作は状態遷移プロシジャにより行います。他のコンポーネントの状態遷移プロシジャについては、「4.2.5 クラスタサービスの設定」を参照してください。
使用者は以下の手順でCmdlineリソースの修正を行います。
Cmdlineリソースの複写
Interstage Java EE DASサービスおよびInterstage Java EE Node Agentサービスに対応するCmdlineリソースを、使用者の任意のディレクトリ配下に以下の命名で複写してください。
メッセージブローカを利用する場合は、メッセージブローカに対応するCmdlineリソースも複写します。
userApplication名. Cmdlineリソース名
注意
サンプルを複写するディレクトリはローカルディスク内に設定してください。また、ファイルは各ノードで同一の位置に格納してください。
Cmdlineリソースの内容の修正
システムの運用環境、要件に合わせてCmdlineリソースを修正してください。Cmdlineリソースの作成/修正方法については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
複写後、IJMQ_INTERSTAGEファイルの以下の項目を編集します。設定値はダブルクォーテーション("")で囲んで設定してください。
注意
以下の項目以外は編集しないでください。
BROKER_PORT
サービス化するメッセージブローカプロセスが使用するポート番号です。
ここで設定した値はメッセージブローカのインスタンス名としても採用されます。
BROKER_OPT
メッセージブローカプロセスに設定するメッセージブローカオプションのリストです。
複数指定する場合にはオプションを半角の空白で区切ってください。
VM_ARGS
メッセージブローカプロセス起動時にJVMに渡すVMオプションのリストです。
複数指定する場合にはオプションを半角の空白で区切ってください。
例
設定例
# [User Definition] # # Pleas modify following lines, if necessary. BROKER_PORT="7676" BROKER_OPT="-Dimq.system.max_count=1 -Dimq.system.max_size=1k" VM_ARGS="-Xmx256m"
以下の手順でCmdlineリソースの登録を行います。
Cmdlineリソースの登録
前項で複写したファイルを指定し、Cmdlineリソースを登録します。
“userApplication Configuration Wizard”にて、Cmdlineリソースを登録します。
“RMS Wizard”にて、Cmdlineリソースを登録します。
以下の順序で、StartCommand、StopCommands、CheckCommandsに登録してください。
IJMQ_INTERSTAGE
Interstage Java EEのJMS機能を使用する場合に登録してください。
(StartCommand)
>> Cmdlineリソースの複写先/IJMQ_INTERSTAGE start |
(StopCommands)
>> Cmdlineリソースの複写先/IJMQ_INTERSTAGE stop |
(CheckCommands)
>> Cmdlineリソースの複写先/IJMQ_INTERSTAGE status |
IJDAS_INTERSTAGE
(StartCommand)
>> Cmdlineリソースの複写先/IJDAS_INTERSTAGE start |
(StopCommands)
>> Cmdlineリソースの複写先/IJDAS_INTERSTAGE stop |
(CheckCommands)
>> Cmdlineリソースの複写先/IJDAS_INTERSTAGE status |
IJNA_INTERSTAGE
(StartCommand)
>> Cmdlineリソースの複写先/IJNA_INTERSTAGE start |
(StopCommands)
>> Cmdlineリソースの複写先/IJNA_INTERSTAGE stop |
(CheckCommands)
>> Cmdlineリソースの複写先/IJNA_INTERSTAGE status |
CmdlineのFlag設定
Cmdlineリソースの登録時に、リソースの属性を指定します。
“userApplication Configuration Wizard”にてリソースの属性を指定します。
“RMS Wizard”にてリソースの属性を指定します。
各項目に指定する値を以下に記載します。
項目名 | Interstage Java EE DASサービス | Interstage Java EE Node Agentサービス | メッセージブローカ |
---|---|---|---|
NULLDETECTOR | Yes | Interstage Java EE Node Agentサービスのダウンを契機にクラスタ切替を行う場合、Noを指定します。 | No |
ALLEXITCODES | No | No | No |
LIEOFFLINE | No | No | No |
CLUSTEREXCLUSIVE | No | Yes | Yes |
AUTORECOVER | No | No | No |
MONITORONLY | No | No | No |
STANDBYCAPABLE | No | No | No |
REALTIME | No | No | No |
TIMEOUT | 任意(注) | 任意(注) | 任意(注) |
注)TIMEOUTは、Cmdlineリソースの開始、停止のタイムアウト時間(秒)です。
以下の"CmdlineリソースのTIMEOUT属性"を参考にして見積もり、適切な値を設定してください。
各Cmdlineリソースに設定するTIMEOUT属性の値は、次のように見積もってください。
Cmdlineリソース | TIMEOUTの見積もり方 |
---|---|
IJMQ_INTERSTAGE | 以下を実測し、大きい方の値を2倍にしてください。
|
IJDAS_INTERSTAGE | Interstage Java EE DASサービスの起動・停止時間を実測し、その2倍にしてください。 |
IJNA_INTERSTAGE | Interstage Java EE Node Agentサービスの起動・停止時間を実測し、その2倍にしてください。 |
MSCSに対してInterstageのリソースを登録します。
MSCSに対してInterstageのリソースを登録する前に、ワークユニットまたはデータ連携サービスを使用する場合は、リソース管理プログラムおよびワークユニット起動用バッチファイルの作成を行う必要があります。またイベントチャネルを自動起動したい場合にも、MSCSに対してイベントチャネル起動用バッチファイルの作成を行う必要があります。
1. IJServerクラスタの自動起動設定
クラスタ切り替え時にIJServerクラスタを自動起動させるためには、Interstage Java EE Node Agentサービスの起動時に、IJServerクラスタを自動起動させる必要があります。Interstage Java EE Node Agentサービスの定義項目「IJServerクラスタの自動起動」を有効にしてください。詳細は、「Java EE運用ガイド」の「Interstage Java EE Node Agentサービスの定義項目」を参照してください。
2. ワークユニット起動用バッチファイルの作成
クラスタの切り替え時にワークユニットを自動起動したい場合には、MSCSに対してワークユニット起動用バッチファイルを汎用アプリケーションとして登録します。
ワークユニット起動用バッチファイルは、以下のように記述します。
echo off isstartwu ワークユニット名1 isstartwu ワークユニット名2 pause
参考
バッチファイルの最後には必ず「pause」を入れる必要があります。
3. データベース連携サービス起動用バッチファイルの作成
クラスタの切り替え時にデータベース連携サービスを自動起動したい場合には、1)で作成したワークユニット起動用バッチファイルにデータベース連携サービスに関する起動制御文を追記します。この後、データベース連携サービスおよびワークユニット起動用バッチファイルをMSCSに対して汎用アプリケーションとして登録します。
データベース連携サービスおよびワークユニット起動用バッチファイルは、以下のように記述します。
echo off otsstart otsstartrsc -pg リソース管理プログラム1 -n リソース定義名1 otsstartrsc -pg リソース管理プログラム2 -n リソース定義名2 isstartwu ワークユニット名1 isstartwu ワークユニット名2 pause
参考
JTS用のリソース管理プログラムを起動するには、「otsstartrsc -j」を記載してください。
4. イベントチャネル起動用バッチファイルの作成
クラスタの切り替え時にイベントチャネルを自動起動したい場合には、MSCSに対してイベントチャネル起動用バッチファイルを汎用アプリケーションとして登録します。
イベントチャネル起動用バッチファイルは、以下のように記述します。
echo off esstartunit -unit ユニット名 esstartchnl -g イベントチャネルグループ名 -c イベントチャネル名 pause
参考
バッチファイルの最後には、必ず「pause」を入れる必要があります。
揮発チャネル運用時、esstartunitコマンドの記述は必要ありません。
5. リソース登録
MSCSに対してInterstageのリソースを登録します。
クラスタアドミニストレータを使用し、下表に示すリソースの一覧を参考に、使用するサービスのリソースを登録してください。
以下は、使用するデータベースがSymfoware Serverの場合です。
なお、登録対象のリソースの「依存関係(依存先)」に、使用しないリソースが記載されている場合には、その使用しないサービスの依存先が、「依存関係(依存先)」になります。
例えば、「(10)EventServiceサービス」を使用しない場合、「(12)TransactionDirectorサービス」の依存先は「(9)InterfaceRep_Cache Serviceサービス」になります。
注意
Interstage HTTP Serverのサービスのリソースを登録する場合は、リソースの登録後に以下の対処を行ってください。
Windows Server(R) 2008の場合、以下のコマンドを実行して、セットアップパラメタを削除してください。
Cluster Resource "リソース名" /priv StartupParameters=""
Windows Server(R) 2012の場合、フェールオーバークラスターマネージャーを使用して、登録したリソースの[プロパティ]-[全般]タブを開き、「スタートアップパラメータ」を削除してください。
以下サービスについては、サービスの停止時に自動再起動、フェールオーバが行われないよう設定する必要があります。クラスタアドミニストレータの各サービスの詳細設定にて、「再開しない」を選択してください。
Interstage Java EE DASサービス
Interstage Java EE Node Agentサービス
Windows Server(R) 2008 でメッセージブローカを登録する場合、リソースの登録後に以下のコマンドを実行してセットアップパラメタを削除してください。
cluster resource "Interstage Message Queue Broker" /priv StartupParameters=""
MSCSへのリソース登録について
| リソース資源 | サービス名 | リソースの種類 | 依存関係(依存先) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
(1) | Interstage用IPアドレス | - | IPアドレス |
| (注13) |
(2) | Interstage用ネットワーク名 | - | ネットワーク名 | (1)Interstage用IPアドレス | (注13) |
(3) | 共用ディスク | - | 物理ディスク | (2)Interstage用ネットワーク名 |
|
(4) | Symfowareサービス | Symfoware RDB (注2) | 汎用サービス | (3)共用ディスク |
|
(5) | Interstage JMXサービス | Interstage Operation Tool | 汎用サービス | (3)共用ディスク | (注9) |
(6) | Interstage ディレクトリサービスのサービス | Interstage Directory Service(リポジトリ名) | 汎用サービス | (3)共用ディスク | (注7) |
(7) | メッセージブローカ | Interstage Message Queue Broker | 汎用サービス | (4)Symfowareサービス | (注1) |
(8) | Interstage Java EE DASサービス | Interstage Java EE DAS | 汎用サービス | (7)メッセージブローカ | (注1) |
(9) | Interstage Java EE Node Agentサービス | Interstage Java EE Node Agent | 汎用サービス | (8) Interstage Java EE DASサービス | (注1) |
(10) | OD_startサービス | ODloader | 汎用サービス | (4)Symfowareサービス | (注1) |
(11) | NamingServiceサービス | Naming | 汎用サービス | (10)OD_startサービス | (注1) |
(12) | InterfaceRep_Cache Serviceサービス | InterfaceRep_Cache_s | 汎用サービス | (11)NamingServiceサービス | (注1) |
(13) | EventServiceサービス | esdmnmain | 汎用サービス | (12)InterfaceRep_Cache Serviceサービス | (注1) |
(14) | EventFactoryサービス (注5) | esfactory | 汎用サービス | (13)EventServiceサービス | (注1) |
(15) | TransactionDirectorサービス | TransactionDirector | 汎用サービス | (13)EventServiceサービス | (注1) |
(16) | Interstage APIサービス | Interstage API | 汎用サービス | (15)TransactionDirectorサービス | (注1) |
(17) | ObjectTransactionServiceサービス (注3) | ObjectTransactionService | 汎用サービス | (16)Interstage APIサービス | (注1) |
(18) | データベース連携サービスおよびワークユニット起動用バッチファイル | - | 汎用アプリケーション | (17)ObjectTransactionServiceサービスまたは | (注1) |
(19) | イベントチャネル起動用バッチファイル (注6) | - | 汎用アプリケーション | (17)ObjectTransactionServiceサービスまたは | (注1) |
(20) | Interstage HTTP Serverのサービス | FJapache | 汎用サービス | (1)IPアドレス |
|
(21) | Interstage シングル・サインオンのセション管理サーバ状態監視用アプリケーション (注10) | - | 汎用アプリケーション | (20)Interstage HTTP Serverのサービス (注14) |
|
「ネットワーク名をコンピュータ名として使う」チェックボックスを選択しないでください。
Symfoware Server製品のサービス名の詳細については、Symfoware Server製品のマニュアルを確認してください。
データベース連携サービスを使用する場合のみ、本リソース資源を設定してください。
データベース連携サービスを使用する場合は、ObjectTransactionServiceサービスを依存関係に設定し、使用しない場合はInterstage APIサービスを依存関係に設定してください。
EventFactoryサービスは動的生成運用を行うときのみ登録してください。
イベントチャネルを起動する場合のみ登録してください。
リポジトリを停止したい場合は、MSCSに登録したリポジトリのリソースを削除してください。
Interstage シングル・サインオンのリポジトリサーバを使用する場合には、SSOリポジトリとして使用しているInterstage ディレクトリサービスのサービスを依存関係に設定してください。
管理サーバ機能を利用する場合のみ登録してください。
セション管理の運用を行うInterstage シングル・サインオンのリポジトリサーバを使用する場合は、Interstage シングル・サインオンのセション管理サーバ状態監視用アプリケーション(C:\Interstage\F3FMsso\ssoatcsv\bin\ssostatssmgr.exe)を登録してください。
「InterfaceRep_Cache Serviceサービス」が存在しない場合、依存先は「NamingServiceサービス」としてください。また、「NamingServiceサービス」が存在しない場合、依存先は「OD_startサービス」としてください。
InterfaceRep_eサービスが存在する場合には、InterfaceRep_Cache_sサービスに加え、InterfaceRep_eサービスも登録します。InterfaceRep_eサービスが存在しない場合には、InterfaceRep_eサービスを登録する必要はありません。
Microsoft(R) Windows Server(R)のフェールオーバー クラスタリング機能の場合、(1)、(2)のかわりに、「クライアントアクセスポイント」をリソースとして登録してください。
Interstage シングル・サインオンのリポジトリサーバを組み込んだInterstage HTTP Serverのサービスを依存関係に設定してください。
参考
上記のすべてのリソースをInterstage用のグループに登録してください。
リソースの名前には任意の文字列を指定してください。
実行できる所有者には、クラスタシステムを構成するノードを指定してください。
汎用サービス登録時は、表中のサービス名を指定してください。
上記のすべてのリソースについて、[再開する]の"しきい値"を0にして、リソースの失敗時に現在のノードで再起動を試みない設定にしてください。
Windows Server(R)フェールオーバークラスターをご利用の場合、 [再開する]の"しきい値"は、"指定期間内での再起動の試行回数"です。
その他の設定項目については、指定の必要はありません。