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Interstage Information Storage 運用ガイド
Interstage

5.1.3 通信プロトコル

DSS ファイルシステムでは、MDSとACとの間の通信に関する以下の項目のチューニングが可能です。

SFCFS_IPV6には、MDSとACとの間の通信プロトコルとしてIPv6を使用するか、IPv4を使用するかを設定します。IPv6を使用する場合は1、IPv4を使用する場合は0を設定します。この値は、ファイルシステムごとに設定できます。

デフォルトでは、IPv4を使用します。


注意

  • 通信プロトコルはファイルシステムごとに設定できますが、管理を容易にするため、すべてのファイルシステムで同じにすることを推奨します。

  • 通信プロトコルを変更する場合、/etc/hostsに登録されているDSSサーバおよびDSSクライアントの IP アドレスを、変更後の通信プロトコルに適合するものに変更してください。IPアドレスが通信プロトコルに適合していない場合、DSSファイルシステムをマウントできません。

チューニングパラメタは、DSS サーバで、sfcadm(8)の-oオプションを使用して設定します。

チューニングパラメタの設定後、ファイルシステム構成情報ファイルを再生成して DSSクライアントに配付してください。


以下に、通信プロトコルとして IPv6 を使用する例を示します。すべて、DSS サーバで実施してください。


  1. 対象ファイルシステムの共用ノード範囲にあるすべてのノードで、ファイルシステムがアンマウント状態であることを確認します。
    sfcinfo(8)の出力のstatus欄がすべて“STOP”と表示されていることで確認できます。
    この際、対象ファイルシステムのファイルシステム ID を FSID 欄で確認します。

    sfcinfo -n /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter>
    /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106:
    FSID  hostID    status  hostname
       1  80a4f75b  STOP    sunny
       1  80960096  STOP    moony
  2. sfcadm(8)の-oオプションを使用して値を設定します。

    sfcadm -o SFCFS_IPV6=1 /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter>
  3. sfcinfo(8)の-eオプションを使用して、SFCFS_IPV6に1が設定されたことを確認します。

    sfcinfo -e /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 | grep SFCFS_IPV6 <Enter>
    SFCFS_IPV6=1
  4. sfcmkconf(8)で、チューニングパラメタを設定したファイルシステムのファイルシステム構成情報ファイルを生成し、DSSクライアントに配付します。
    配付対象となる構成情報ファイルは、ファイルシステムIDで特定してください。


参照

DSSクライアントへの構成情報ファイルの配付は、“導入ガイド”の“ファイルシステム構成情報ファイルの配付”を参照してください。

通信プロトコルをIPv4に戻す場合、上記の手順2~3を、以下に置き換えてください。

  1. sfcadm(8)の-oオプションを使用して、SFCFS_IPV6の設定を削除します。

    sfcadm -o SFCFS_IPV6= /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter>
  2. sfcinfo(8)の-eオプションを使用して、SFCFS_IPV6が設定されていないことを確認します。

    sfcinfo -e /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 | grep SFCFS_IPV6 <Enter>

    何も表示されなければ、設定されていません。