DSS ファイルシステムでは、ノードの生存監視に関する以下の項目のチューニングが可能です。
通信タイムアウト時間 (CON_TIMEOUT)
CON_TIMEOUT には、通信によるノードの生存監視において、通信の応答がなくなってから相手ノードを異常状態と判断するまでの時間を、秒単位で設定します。この値は、ファイルシステムごとに設定できます。
デフォルトでは、通信タイムアウト時間は 90 秒です。
通常、通信タイムアウト時間は変更する必要はありません。システムの負荷が高くなることが予想される場合は、CON_TIMEOUT の値を大きく設定してください。
注意
DSS ファイルシステムは、ノードの生存監視で通信の応答がなくなってから相手ノードを異常状態と判断するまでの間、ファイルシステムの一貫性を維持するために、ファイルシステムに対するすべてのアクセスを停止します。
したがって、CON_TIMEOUT の値を大きく設定した場合、ノード異常が発生した際のファイルシステムに対するアクセス停止時間も長くなります。
チューニングパラメタは、DSS サーバで、sfcadm(8)の-oオプションを使用して設定します。
チューニングパラメタの設定後、ファイルシステム構成情報ファイルを再生成してDSSクライアントに配付してください。
以下に、CON_TIMEOUT を 240 に変更する例を示します。すべて、DSS サーバで実施してください。
対象ファイルシステムの共用ノード範囲にあるすべてのノードで、ファイルシステムがアンマウント状態であることを確認します。
sfcinfo(8) の出力の status 欄がすべて“STOP”と表示されていることで確認できます。
この際、対象ファイルシステムのファイルシステム ID を FSID 欄で確認します。
sfcinfo -n /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter> /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106: FSID hostID status hostname 1 80a4f75b STOP sunny 1 80960096 STOP moony
sfcadm(8)の-oオプションを使用して値を設定します。
sfcadm -o CON_TIMEOUT=240 /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 <Enter>
sfcinfo(8)の-eオプションを使用して、CON_TIMEOUT に240が設定されたことを確認します。
sfcinfo -e /dev/disk/by-id/scsi-1FUJITSU_300000370106 | grep CON_TIMEOUT <Enter> CON_TIMEOUT=240
sfcmkconf(8) で、チューニングパラメタを設定したファイルシステムのファイルシステム構成情報ファイルを生成し、DSS クライアントに配付します。
配付対象となる構成情報ファイルは、ファイルシステム ID で特定してください。
参照
DSS クライアントへの構成情報ファイルの配付は、“導入ガイド”の“ファイルシステム構成情報ファイルの配付”を参照してください。