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Linkexpress Replication optionV5.0L17 クラスタ導入運用ガイド
FUJITSU Software

5.2 インダウト状態のトランザクションに対する差分ログの取得

ロードシェアでは、複数ノードでデータベースの更新が実行されるため、ノード間にまたがるトランザクションが発生する場合があります。このとき、あるノードがダウンすると、そのトランザクションを完結(コミット)することができない事象が発生することがあります。このようなトランザクションをインダウト状態のトランザクションと呼びます。詳細は、“Symfoware Server クラスタ導入運用ガイド”を参照してください。

トランザクションがインダウト状態になると、更新した資源がインダウト閉塞され、一時的にアクセスすることができなくなります。インダウト閉塞は、ダウンしたノードのRDBシステムがダウンリカバリを完了し、ネットワークが活性化した段階でインダウトリカバリが行われ、解除されます。

Linkexpress Replication optionでは、このようなインダウト状態のトランザクションが発生した場合にも、正しく差分ログを取得し、確実なレプリケーションを実現しています。

インダウト状態のトランザクションに対する差分ログの取得は、トランザクションログファイルのインダウト部で実現します。

Linkexpress Replication optionは、インダウト状態のトランザクションを検出すると、トランザクションログファイルのインダウト部と呼ばれる箇所に、該当するトランザクションの差分ログを一時的に退避します。インダウトリカバリ時にトランザクションが復旧された場合、退避した差分ログから、必要となる差分ログを差分ログファイルに書き出します。

図5.2 インダウト状態のトランザクション発生時のレプリケーション