ETERNUS ディスクアレイには、MAID(Massive Arrays of Idle Disks)を応用したディスクドライブのスピンドル回転をオン/オフ制御するエコモードを設定できます。
ディスクドライブにアクセスしない時間帯はスピンドル回転を停止させることで、電力消費量を削減して、環境に対する負荷を低減できます。
注意
ETERNUS DX200Fでは、本機能を利用できません。
本製品では、ETERNUS ディスクアレイに対して、以下の機能を提供します。
Webコンソール、または運用管理サーバでのstorageadmコマンドの実行で、ETERNUS ディスクアレイのエコモードを操作できます。
参照
詳細は、「6.1.6 エコモードの操作方法」を参照してください。
ETERNUS ディスクアレイに搭載されているディスクのうち、Motor Statusが"Idle"でないディスクの数を、「稼働Disk数」として表示します。
稼働Disk数の性能情報により、省電力運用の効果を容易に確認できます。
参照
詳細は、「7.2.6.5 稼働 Disk 数・消費電力・温度の性能情報表示」を参照してください。
ETERNUS ディスクアレイの装置全体の使用電力を、「消費電力」として表示します。
ETERNUS ディスクアレイの周辺温度(ファンの吸気温度)を、「温度」として表示します。
消費電力の性能情報により、省電力運用の効果を容易に確認できます。
温度の性能情報により、装置周辺の空調効果が容易に確認できます。
参照
詳細は、「7.2.6.5 稼働 Disk 数・消費電力・温度の性能情報表示」を参照してください。
エコモードを使ったストレージ運用における留意事項
エコモードを使ったストレージ運用を行う場合は、事前に以下について把握しておく必要があります。
エコモードを制御できる単位は、RAIDグループです。このため、複数の異なる業務(種別、運用時間帯など)で1つのRAIDグループを使う場合、業務の運用形態によっては、そのRAIDグループのディスクドライブを停止できないことがあります。エコモードを使ったストレージ運用の設計では、RAIDグループと業務の関係を考慮してください。
以下のRAIDグループは、エコモードの操作ができません。
システムディスクを含むRAIDグループ
NAS用ディスク領域に設定したRAIDグループ
メインフレームボリューム、MVVボリューム、またはMVV Concatenationボリュームが登録されているRAIDグループ
ボリュームが登録されていないRAIDグループ
SSDで構成されたRAIDグループ
シン・プロビジョニングで使用されているRAIDグループ
Flexible Tierで使用されているRAIDグループ
REC Diskバッファーに属するRAIDグループ
ロジカル・デバイス・エクスパンション実行中に作成される作業用RAIDグループ
ETERNUS ディスクアレイ内では、ディスクドライブの停止処理は、ディスクドライブへのアクセスが一定時間(30分)ないことを確認してから行われます。このため、本製品で“停止指示”してから実際にディスクドライブが停止するまで、一定時間以上かかります。
ETERNUS ディスクアレイ側でRAIDグループやボリュームなどの構成変更中、またはディスクドライブへアクセスするアドバンスト・コピー機能動作中は、ディスクドライブの稼働を継続します。このため、本製品で“停止指示”していても、ディスクドライブが停止しないことがあります。ディスクドライブが停止するのは、ETERNUS ディスクアレイ内での一連の動作が完了した後です。
停止しているディスクドライブにアクセスした場合、ETERNUS ディスクアレイはそのディスクドライブを直ちに起動しますが、アクセスを受け付けられる状態になるまで、1~3分程度かかります。
ETERNUS ディスクアレイ内では、1日におけるディスクドライブの起動開始処理が一定回数(3回)を超えた場合は、そのディスクドライブへのアクセス頻度が高いと判断し、ディスクドライブの稼働を継続します。このため、本製品で“停止指示”していても、ディスクドライブの状態が“停止中”から“動作中”に遷移した後、アクセスがなくなっても“停止中”に遷移しないことがあります。
なお、1日におけるディスクドライブの起動開始処理の回数は、装置の時刻が0時0分になると0回にリセットされます。