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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.0 運用ガイド
FUJITSU Storage

1.4.3 VxVM(VERITAS Volume Manager)配下のボリュームについて

AdvancedCopy Managerでは、以下の単位でVxVM配下のボリュームをバックアップ/レプリケーションできます。

VxVM配下のボリュームに関して、バックアップ運用は「3.9 VxVMボリュームの運用」を、レプリケーション運用は「7.9 VxVMボリュームの運用」を参照してください。

1.4.3.1 論理ボリュームが存在する物理スライス

AdvancedCopy Managerは、論理ボリュームのコピーをサブディスク単位でなく、sliced属性(専有領域と共有領域が分離)をもつVMディスク(物理ディスク)の共有領域全体をコピーすることによって行います。

AdvancedCopy Managerに指定するデバイス名は、VxVMの論理ボリューム名です。

図1.5 sliced属性(専有領域と共有領域が分離)をもつVMディスク(物理ディスク)

つまり、AdvancedCopy Managerは、VxVM論理ボリュームのコピーを、論理ボリューム単位でなく物理スライス(/dev/dsk/cXtXdXsX)単位で行います。

論理ボリューム単位で運用可能なVxVMボリュームは、以下の条件を満たす必要があります。

また、下図に示すような、1つのVMディスク上に複数の論理ボリュームがある場合(すなわち、論理ボリュームとVMディスクがN:1(N>1)の関係にある場合)もサポートされますが、運用では以下の点に留意してください。

以下のボリューム構成をもつ論理ボリュームは、AdvancedCopy Managerではサポートされません。

注意

  • ディスクグループを作成する際、デフォルトではCDSディスクグループになります。論理ボリュームが存在する物理スライス単位でコピー運用を行う場合は、非CDSディスクグループを作成し、ディスクタイプもslicedタイプにしてください。

  • VxVMボリューム上に作成されたSymfowareデータベーススペースに対して、Symfowareと連携したバックアップ/リカバリーを行うことはできません。

1.4.3.2 ディスクグループを構成する物理ディスク

論理ボリュームが使用しているサブディスクが存在するVMディスク(物理ディスク)を管理単位とします。

注意

  • クラスタ構成で運用する場合、クラスタを構成するすべてのサーバにおいて、ディスクグループを構成する物理ディスクのデバイス名(/dev/(r)dsk/c#t#d#)が同じであり、デバイス名が指すETERNUS ディスクアレイのディスクも同じである必要があります。

    なお、SunCluster環境下で運用する場合、クラスタを構成するすべてのサーバにおいて、VxVMのエンクロージャ名が同じであり、エンクロージャ名が指すETERNUS ディスクアレイのディスクも同じである必要があります。

  • noprivタイプのVMディスクだけ、物理スライスが管理単位となります。

図1.9 VxVMの構成例

AdvancedCopy Managerは、VMディスク全体をコピーするため、サブディスクとなる共有領域だけでなく、VxVMの内部構成情報が格納されている専有領域もコピーされます。したがって、バックアップやレプリケーションを行う際は、VxVMの構成情報の整合性を保ってコピーする必要があります。

AdvancedCopy Managerに指定するデバイス名は、以下の形式です。

注意

SunCluster環境下での利用時を除き、VxVMにおけるエンクロージャに基づく命名規則の運用下での動作はサポートしていません。