レプリケーション管理の保守系コマンドについて説明します。
名前
swsrprecoverres - 管理情報の復旧
形式
プログラムディレクトリ\bin\swsrprecoverres [-r] [-p]
プログラムディレクトリ\bin\swsrprecoverres [-h Server-Name] [-r] [-p]
機能説明
システムダウンなどでレプリケーション管理情報の整合性が不完全となってしまった場合、整合性がとれるように復旧します。
MSCSまたはWSFC運用の場合、本コマンドは、前後処理でボリュームが属する物理ディスクリソースのメンテナンスモードの自動設定を行います。詳細は「14.1.7.1 MSCSまたはWSFCでクラスタ運用している場合」を参照してください。
オプション
運用管理サーバ(または運用管理サーバ兼管理対象サーバ)で実行する場合、処理対象となる管理対象サーバのサーバ名を指定します。
管理対象サーバで実行するときは、本オプションの指定は不要です。
運用管理サーバ兼管理対象サーバで自サーバに対して実行するときは、自サーバのサーバ名を本オプションで指定するか、本オプションを省略します。
サーバ名は、stgxfwcmdispsrvコマンドで表示されるサーバ名と同じ文字を、大文字・小文字まで正確に指定してください。
レプリケーション管理簿を更新するswsrpsetvol(複製ボリューム情報設定コマンド)、swsrpdelvol(複製ボリューム情報削除コマンド)が強制終了やシステムダウンなどで不意に終了した場合や、レプリケーション管理簿が誤って削除された場合のように、レプリケーション管理簿の不正状態が発生した場合に指定します。
本オプションが指定された場合、以下のようなレプリケーション管理簿の再作成処理が実施されます。
運用管理サーバのリポジトリ内にあるレプリケーション管理情報が管理対象サーバにダウンロードされ、複製ボリューム情報が復元されます。ETERNUS ディスクアレイに問い合わせることで、同期処理の実行情報が復元されます。
未実施の後処理を実行しないことを指定します。swsrpmake(複製作成コマンド)のプロセスが強制終了、システムダウンなどにより不意に終了した場合に使用できます。
終了ステータス
=0 : 正常終了
>0 : 異常終了
使用例
資源整合を行います。
C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecoverres swsrprecoverres completed C:\>
注意事項
次の場合は資源を整合できません。
-rオプションを指定した場合に、運用管理サーバとの通信に失敗したとき。
swsrpsetvol(複製ボリューム情報設定コマンド)、swsrpdelvol(複製ボリューム情報削除コマンド)の実行プロセスが強制終了したあとの本コマンド実行時に、-rオプションが指定されていなかったとき。
資源情報の整合性復旧は本コマンドを実行した管理対象サーバだけに対して行われます。サーバ間レプリケーションに関する処理の実行中に資源不整合が発生した場合は、処理を実行した管理対象サーバおよび通信先となる管理対象サーバの双方で本コマンドを実行する必要があります。
複写元ボリュームや複写先ボリュームに対して、swsrpmake(複製作成コマンド)などが処理途中で終了し、処理が完了していない状態で、本コマンドを実行したとき、未実施の後処理を行う必要がある場合は、レプリケーションの後処理が実行されます。
次のコマンドが動作中のときは、本コマンドを実行できません。
物理ディスクリソースのメンテナンスモードをONにできなかった場合は、本コマンドを実行できません。