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ETERNUS SF Express 16.1 / Storage Cruiser 16.1 / AdvancedCopy Manager 16.1 移行ガイド
FUJITSU Storage

9.3.2 クラスタ環境の場合のバージョンアップインストール

クラスタ運用をしている場合のバージョンアップインストール手順について説明します。

9.3.2.1 バージョンアップインストール前の作業

AdvancedCopy Managerエージェントのバージョンアップインストールを実施する前に、行っておくべき作業について説明します。

  1. 作業を行うサーバに、Administrator権限を持つユーザーでログオンします。

  2. セカンダリノードで、管理対象サーバ業務が停止していることを確認します。

    管理対象サーバ業務が停止していない場合は、セカンダリノードで、フェールオーバークラスタマネージャーを利用して、管理対象サーバ業務を停止します。
    管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務のセカンダリノードで本手順を実施します。

  3. プライマリノードで、管理対象サーバ業務を停止します。

    フェールオーバークラスタマネージャーを利用して、管理対象サーバ業務を停止します。
    ただし、管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスクはオンラインにします。
    管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務のプライマリノードで本手順を実施します。

  4. Storage Cruiserエージェントが導入されているすべてのノードで、Storage Cruiserエージェントのサービスを停止します。
    サービスの停止方法は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「エージェントの起動と停止」を参照してください。

  5. すべてのノードのローカル業務サービスを停止します。

    以下の手順を実施します。

    1. [コントロールパネル]-[管理ツール]-[サービス]を選択し、サービス画面を表示します。

    2. 「AdvancedCopy Manager COM Service」を選択し、[停止]ボタンをクリックします。

  6. すべてのノードで旧バージョンレベルをバックアップします。

    バージョンアップインストールに失敗した時のリカバリ用に、旧バージョンレベルのAdvancedCopy Managerエージェントの運用環境をバックアップします。

    • プライマリノードとセカンダリノードで、旧バージョンレベルをバックアップします。

    • 管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務のプライマリノードで、管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスクをオンラインにします。

    参考

    バックアップに必要な容量は、以下の合計値になります。

    • 『ETERNUS SF 導入ガイド』の「静的ディスク容量」の「Windows環境の場合」の「環境設定ディレクトリ」と「作業用ディレクトリ」

    • 『ETERNUS SF 導入ガイド』の「動的ディスク容量」の「Windows環境の場合」

    管理対象サーバ業務を運用しているプライマリノードの場合、バックアップに必要な容量に以下を加算してください。

    • 『ETERNUS SF クラスタ適用ガイド』の「共有ディスクの容量」

    手順は以下のとおりです。

    1. 本バージョンレベルのDVD-ROM「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック エージェントプログラム & マニュアル」を、DVD-ROMドライブに挿入します。
      DVD-ROMの構成および格納物は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「DVD-ROMの構成」を参照してください。なお、自動起動によりインストーラ画面が表示されている場合は、インストーラを終了させます。

    2. インストールされているAdvancedCopy Managerエージェントのアーキテクチャーを確認します。
      [コントロールパネル]-[プログラムと機能]を選択して、AdvancedCopy Managerエージェントのアーキテクチャーを確認します。

      • 「AdvancedCopy Manager (x86) - Agent」の場合
        32bit版のAdvancedCopy Managerエージェントがインストールされています。

      • 「AdvancedCopy Manager (x64) - Agent」の場合
        64bit版のAdvancedCopy Managerエージェントがインストールされています。

    3. コマンドプロンプトを「管理者として実行」で起動します。

    4. 旧バージョンレベルをバックアップします。
      以下のバッチファイルを実行します。backupDir には、バックアップデータを格納するディレクトリを絶対パスで指定します。

      [32bit版エージェントの場合]

      <DVD-ROMドライブ>:\Agent_windows\AdvancedCopy_Manager\agent\windows_x86\esfacmapreinst.bat backupDir

      [64bit版エージェントの場合]

      <DVD-ROMドライブ>:\Agent_windows\AdvancedCopy_Manager\agent\windows_x64\esfacmapreinst.bat backupDir

      バックアップに失敗した場合は、出力されたエラーメッセージを確認して失敗した原因を取り除いたあと、バッチファイルを再実行してください。

      ポイント

      • ディレクトリ名には、半角記号【 " | : * ? / . < > % & ^ ; ! 】を使用できません。

      • ディレクトリ名に半角空白を含む場合は、ダブルクォートで囲む必要があります。

    5. 以下のバックアップを採取してください。

      • Windowsシステム(プライマリノードとセカンダリノード)

      • 管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスク

    6. インストールに使用したDVD-ROM媒体を装置から取り出します。

9.3.2.2 バージョンアップインストール手順(プライマリノード)

プライマリノードで動作するAdvancedCopy Managerエージェントのバージョンアップインストール手順は、以下のとおりです。なお、手順1と手順2がすでに実施されている場合、再実施は不要です。

管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務のプライマリノードで本手順を実施します。

注意

手順の途中でインストーラの初期画面が表示されますが、本バージョンアップインストールでは使用しません。必ず[終了]ボタンをクリックして画面を終了してください。

  1. 作業を行うサーバに、Administrator権限を持つユーザーでログオンします。

  2. 本バージョンレベルのDVD-ROM「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック エージェントプログラム & マニュアル」を、DVD-ROMドライブに挿入します。

    DVD-ROMの構成および格納物は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「DVD-ROMの構成」を参照してください。

  3. 以下の初期画面が表示されます。
    バージョンアップインストールでは、この画面を使用しません。[終了]ボタンをクリックして画面を終了します。

  4. バージョンアップインストール前の作業で確認したAdvancedCopy Managerエージェントのアーキテクチャーに応じて、以下のインストーラを起動します。

    • 32bit版の場合

      <DVD-ROMドライブ>:\Agent_windows\AdvancedCopy_Manager\agent\windows_x86\setup.exe
    • 64bit版の場合

      <DVD-ROMドライブ>:\Agent_windows\AdvancedCopy_Manager\agent\windows_x64\setup.exe
  5. 以下の画面が表示されます。内容を確認し、[はい]ボタンをクリックします。

  6. 以下の画面が表示されます。内容を確認し、[次へ]ボタンをクリックします。

  7. 「使用許諾契約」画面で、使用許諾の契約を行います。
    表示されている内容を確認して、問題がない場合は、[はい]ボタンをクリックします。

  8. 「ファイルコピーの開始」画面で、設定内容を確認し、[次へ]ボタンをクリックします。

  9. コピー処理が開始されます。
    処理が完了すると、以下の画面が表示されます。 [完了]ボタンをクリックしインストールを終了します。

  10. インストールに使用したDVD-ROM媒体を装置から取り出します。

9.3.2.3 バージョンアップインストール後の作業(プライマリノード)

プライマリノードで動作するAdvancedCopy Managerエージェントのバージョンアップインストール後に、以下の作業を行います。

管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務のプライマリノードで本手順を実施します。

管理対象サーバ業務の共有データ用共有ディスク上の、管理対象サーバ業務の環境設定ファイルを編集します。
以下のファイルを編集します。

それぞれのファイル内のVersion情報を、移行後の文字列に変更します。

移行パターン

Version情報の記述内容

移行前

移行後

15.0Bから16.1

Version=V15.0

Version=V16.1

15.1から16.1

Version=V15.1

15.2から16.1

Version=V15.2

15.3から16.1

Version=V15.3

注意

Version行以外は、変更しないでください。

9.3.2.4 バージョンアップインストール手順(セカンダリノード)

セカンダリノードでバージョンアップインストールをします。

バージョンアップの手順はプライマリノードと同じです。「9.3.2.2 バージョンアップインストール手順(プライマリノード)」を参照してください。

ポイント

本セカンダリノードが別の管理対象サーバ業務のプライマリノードを兼ねている場合は、プライマリノードとしてバージョンアップインストールを行っているため、本手順は不要です。

9.3.2.5 バージョンアップインストール後の作業(セカンダリノード)

セカンダリノードのバージョンアップインストール後に必要な作業はありません。

9.3.2.6 管理対象サーバ業務の起動

以下の作業を行います。なお、本作業には、管理対象サーバでの操作に加えて、運用管理サーバとWebコンソールから実行する操作があります。

  1. プライマリノードで、管理対象サーバ業務を開始します。

    フェールオーバークラスタマネージャーを利用して、管理対象サーバ業務を開始します。
    管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務に対して本手順を実施します。

  2. Storage Cruiserエージェントが導入されているすべてのノードで、Storage Cruiserエージェントのサービスを開始します。
    サービスの開始方法は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「エージェントの起動と停止」を参照してください。

  3. すべてのノードのローカル業務サービスを起動します。

    以下の手順を実施します。

    1. [コントロールパネル]-[管理ツール]-[サービス]を選択し、サービス画面を表示します。

    2. 「AdvancedCopy Manager COM Service」を選択し、[起動]ボタンをクリックします。

  4. データの整合性を確保するために、運用管理サーバで、stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)を使用してサーバ情報を変更します。
    -nオプションに管理対象サーバ名を指定して、stgxfwcmmodsrvコマンドを実行します。

    • 運用管理サーバがWindows環境の場合

      <プログラムディレクトリ>\ACM\bin\stgxfwcmmodsrv -n <サーバ名>
    • 運用管理サーバがSolaris環境またはLinux環境の場合

      /opt/FJSVswstf/bin/stgxfwcmmodsrv -n <サーバ名>

    管理対象サーバ業務が複数存在する場合は、それぞれの管理対象サーバ業務に対して本手順を実施します。

    なお、ローカル業務を運用しているノードがある場合は、対象のノードで本手順を実施してください。

    注意

    サーバ情報の変更は、コマンド実行用に新しく画面を起動し、その画面で実施してください。

    参照

    コマンドの詳細は、運用管理サーバのOSに対応する、本バージョンレベルの『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド』の「stgxfwcmmodsrv(サーバ情報変更コマンド)」を参照してください。

  5. Webコンソールで以下の操作を実施し、サーバ情報を再読込みします。

    1. グローバルナビゲーションタブの[サーバ]をクリックします。
      登録されているサーバの一覧が、メインペインに表示されます。

    2. メインペインで、操作対象のサーバのチェックボックスをチェックします。

    3. アクションペインで、[サーバ]の下にある[設定の再読み込み]をクリックします。

ポイント