クラスタ運用をしていない場合のバージョンアップインストール手順について説明します。
クラスタ運用でない場合に、Windows版Storage Cruiserマネージャーのバージョンアップインストールを実施する前に、行っておくべき作業について説明します。
ポイント
バージョンアップインストールを行う前に、システムをバックアップすることを推奨します。
バックアップを採取しておくと、バージョンアップインストール中に異常が発生した場合にバックアップからシステムを復元(リストア)することで、バージョンアップインストール前の状態に戻すことができます。
作業を行うサーバに、Administrator権限を持つユーザーでログオンします。
バージョンアップインストールを行うサーバのディスクに、バージョンアップインストールに必要な容量(400MB)が空いているか確認してください。
バージョンアップインストールに必要な容量が空いていない状態でバージョンアップインストールを実行した場合、以下のメッセージが出力され、インストールがエラー終了します。インストールに必要な空き容量を確保してから、バージョンアップインストールを再実行してください。
出力メッセージ(インストール先のドライブ文字がCの場合):
指定されたディスク(C:)の容量が不足しています。ディスク領域を増やしてから、再度実行してください。
以下のバッチを実行して、ETERNUS SF Managerサービスを停止します。
$INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat
$INS_DIRは、ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。
ETERNUS VASA Providerを使用している場合は、Provider機能を停止します。
Windowsのサービス画面で、「ETERNUS Information Provider」を停止してください。
「C.3 Express/Storage Cruiser/AdvancedCopy Manager 16.xのマネージャー機能のバージョンアップインストール手順(Windows版)」を参照して、バージョンアップインストールを実施してください。
ポイント
バージョンアップインストールが異常終了した場合は、「11.3.1 ETERNUS SF Managerのバージョンアップインストールで問題が発生した場合の対処(Windows環境)」を参照し、正常な状態に復旧してください。
Storage Cruiserマネージャーをバージョンアップインストールしたあとは、以下の作業を行います。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerでは、Symfowareを使用していません。
以下の手順でSymfoware Serverをアンインストールします。
ほかの製品がSymfowareを利用していないことを確認します。利用している場合はアンインストールしないでください。
[プログラムの追加と削除]画面または[プログラムと機能]画面で、Symfowareをアンインストールします。
Symfoware ServerとSymfoware Clientがインストールされていますが、先にSymfoware Clientをアンインストールしてください。
SNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
以下に格納されている旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを、任意の場所に退避します。
その後、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「SNMPトラップXML定義ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを参照してください。
カスタマイズ定義ファイル格納ディレクトリ |
---|
$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\snmpth |
$ENV_DIRは、ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「環境設定ディレクトリ」です。
ポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
以下の旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを、任意の場所に退避します。
その後、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「ポーリングサービス設定ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを参照してください。
カスタマイズ定義ファイル |
---|
$ENV_DIR\ESC\Manager\etc\opt\FJSVssmgr\current\polling\pollingService.xml |
$ENV_DIRは、ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「環境設定ディレクトリ」です。
以下のバッチを実行して、ETERNUS SF Managerサービスを再起動します。
$INS_DIR\Common\bin\Stop_ESFservice.bat $INS_DIR\Common\bin\Start_ESFservice.bat
$INS_DIRは、ETERNUS SF Managerをインストールしたときの「プログラムディレクトリ」です。
ETERNUS VASA Providerを使用する場合は、Provider機能を起動します。
Windowsのサービス画面で、「ETERNUS Information Provider」を開始してください。
続いて、「7.1.3 運用再開」を実施してください。