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Interstage AR Processing Server V1.0.1 リファレンスガイド
FUJITSU Software

2.2.1 概要

Interstage AR Processing Serverを利用する上で、PCやスマートデバイスからWebを通じてデータの登録や検索を行うため、ファイルデータ管理WebAPIを提供します。

ファイルデータ管理WebAPIでは以下の二つのデータを扱います。

ファイルデータ

大きなテキストデータや画像、動画などの保存したいデータは全てファイルデータとしてファイルシステムに格納します。ファイルは管理するベースとなるディレクトリ配下に順次保存します。

保存するときのファイル名は登録時にサーバが採番した管理IDを利用します。ベースディレクトリは設定ファイルで指定します。

ファイルプロパティ

以下の情報属性情報はプロパティとしてDBに格納します。登録時間などの取得は全てサーバ側で行います。

  • 管理id

  • ファイル名

  • ファイルのmimetype

  • 登録時間

  • 最終更新時間

  • ファイルサイズ

2.2.1.1 データの排他制御

同一データに対する複数の同時アクセス要求に備え、Interstage AR Processing Serverではデータに対してオプティミスティック同時実行制御を行います。そのため、各テーブルにversion(INTEGER型)を作成しています。

制御の基本的な流れは以下の通りです。

  1. データを変更する際、データ獲得後に別のユーザがそのデータを変更していないかversion情報を取得します。

  2. 現在のversion情報と比較します。

    1. 変更されていない場合、データを更新します。

    2. 変更されていた場合、違反と見做しエラーを返します。

Interstage AR Processing Serverではオプティミスティック同時実行制御をETagヘッダとIf-Matchヘッダによって実現しています。そのため、データの更新/削除の前には必ず、サーバから最新のデータを取得し、versionを最新にしておく必要があります。さらに、If-Matchヘッダにversionを設定する必要があります。

注意

変更のたびにversionが追加されるため、データをINTEGERの最大値(2147483647)まで更新するとエラーとなります。

2.2.1.2 APIが返すHTTPステータスコードと例外オブジェクトの返却

APIが返し得るHTTPステータスコードは、以下のとおり、API種別毎に決まります。コード200番台以外で返る場合は、レスポンスボディに、メッセージが入ります。

コード

意味(W3C)

意味(製品)

取得
(GET)

登録
(POST)

削除
(DEL)

200

OK

処理成功

201

Created

生成処理成功

400

Bad Request

リクエスト違反

404

Not Found

リソースがない

412

Precondition Failed

オプティミスティック同時実行制御による拒絶

500

Internal Server Error

その他のエラー

ポイント

「401 Unauthorized」等のHTTPの一般的なステータスコードはInterstage AR Processing Serverではなく、Webサーバなどによって返されます。