利用者定義テーブルはAR重畳表示アプリケーションにて外部データを使用する場合に使用します。外部データや、外部データのURLなどが固定の場合など、更新の可能性のないものを重畳表示に利用したい際はAR重畳表示定義にそのまま記述することもできます。更新する可能性のあるデータや、日々のデータを蓄積したい場合に利用してください。
利用者定義テーブルの設計では以下の項目について設計してください。
設計項目
データテーブル名
DBでのテーブル名に相当します。
属性
RDBでのカラム情報に相当します。
属性名
属性の名前です。
データ型
属性に格納するデータの型です。LONG、FLOAT、STRINGから選択します。
ポイント
属性として登録日時を作成し、データ取得の際に降順でソートすることで最新のデータが取得出来ます。AR重畳表示アプリケーションで最新データをAR重畳表示定義データに埋め込む処理を入れることで、最新のデータで重畳表示が可能になります。
Interstage AR Proccessing ServerのAR実行サーバの検索機能では、テーブル間をまたいで同じ属性名に対して検索することができます。サンプルアプリケーションでは製品が標準で持っているテーブル(シナリオ、シーン、AR重畳表示定義)が共通で持っている属性名(ar_id, ar_name, ar_descriptionなど)を利用して利用者定義テーブルを設計しています。必ずしも共通の属性名を使用する必要はありません。利用方法に応じてデータテーブルを設計してください。
共通属性のar_registrationtimeとar_modificationtimeなどを利用者定義テーブルで同じ属性名を指定してもAR実行サーバでは自動で値が付加されないでのご注意ください。
テータ型のLONGはJAVAのlong型と同等です。プログラム言語やアプリケーション実行環境によってはlong型のすべてを扱えない可能性があります。例えば、JavaScriptのnumber型では17桁以上の数値は丸められてしまいます。想定するご利用環境に応じて値の範囲を決定してください。
例
サンプルアプリケーションにて点検情報として作業者名(usr_name)と温度(usr_temperature)を格納する利用者定義テーブル(usr_sample)を設計します。
属性名 | データ型 | 備考 |
---|---|---|
ar_id | LONG | ユーザーデータID |
ar_name | STRING | ユーザーデータ名 |
ar_description | STRING | 説明やメモ |
ar_registrationtime | LONG | 登録日時 |
ar_modificationtime | LONG | 更新日時 |
usr_name | STRING | ユーザー名 |
usr_temperature | LONG | 点検温度 |