スマートデバイス(Windows)を用いてクライアントオーサリングを行う場合、以下の手順で操作を行います。
クライアントオーサリングツールを起動します。
シナリオ選択画面にて、対象となるシナリオを選択します。
シーン選択画面にて、対象となるシーンを選択します。
新規追加画面にてAR重畳表示定義を登録します。
必要に応じて、クライアントオーサリングの変更画面により登録したAR重畳表示定義を修正します。
AR実行サーバと通信し、登録したAR重畳表示定義をアップロードします。
ポイント
クライアントオーサリングツールを利用する前に、クライアントオーサリングツールがセットアップ済みであること、データ管理コンソールからシナリオとシーンの登録が済んでいることを確認してください。
オフライン環境でオーサリングを行う場合は、事前に以下の作業を行って下さい。
オンライン環境にてクライアントオーサリングツールを起動します。
シナリオ・シーンを選択し、データのダウンロードを行います。
クライアントオーサリングツールを終了し、オーサリングの現場へ移動してください。
画像作成ソフトなどで新規に作成した画像などのファイルをAR重畳表示コンテンツやタップアクションとして呼び出す場合は、事前にお使いの画像作成ソフトなどで画像を作成してください。使用可能なファイルは以下の形式です。
MIMEタイプ
jpeg
png
サイズ
最大:1024pixel×1024pixel
最大サイズを超えたファイルを指定した場合、重畳表示されません。
ファイル名には以下の文字を使用してください
半角英数字、半角ドット、半角アスタリスク、半角ハイフン、半角アンダースコア
編集中のオーサリングデータは、編集モードで[編集終了]を選択して表示されたダイアログで[保存して終了]を押した時にローカルデータに保存されます。
未保存のデータがある場合、ネイティブアプリケーションを終了させるときに変更内容を保存する確認をします。変更を保存する場合は[保存して終了]を選択してください。[保存せずに終了]を選択すると変更したデータは保存されないまま終了します。また、[キャンセル]を選択した場合、ネイティブアプリケーションは続行されますが変更した内容の保存はされません。編集時は短い単位で保存操作を行って下さい。
Interstage AR Processing Serverが提供するクライアントオーサリングツールを起動する場合、スマートデバイスの[アプリ]一覧にある[Interstage ARオーサリング]を選択してください。
提示されたシナリオ一覧から、追加予定のシナリオを選択します。
ポイント
必要に応じて以下の作業を行ってください。
表示しているシナリオ一覧を最新の情報に更新します。
[シナリオ一覧更新]アイコンを選択します。
ダウンロードダイアログが表示されます。
最新のシナリオ情報が一覧に表示されます。
以下の手順で編集対象のシーンを選択します。
提示されたシーン一覧から、追加予定のシーンを選択します。
状況にあわせ、[AR実行サーバデータでオーサリング][ローカル保存データでオーサリング]のどちらかを選択します。[AR実行サーバデータでオーサリング]は、サーバ通信モードでのみ選択が可能です。
ポイント
必要に応じて以下の作業を行ってください。
表示しているシーン一覧を最新の情報に更新します。
[シーン一覧更新]アイコンを選択します。
ダウンロードダイアログが表示されます。
最新のシーン情報が一覧に表示されます。
シナリオに登録されているシーンの一括操作を行います。
[コンテンツ一括操作]アイコンを選択します。
コンテンツ一括操作ダイアログが表示されます。サーバからデータをダウンロードする場合は[一括ダウンロード]を、データをアップロードする場合は[一括アップロード]を選択して下さい。一括ダウンロードを行う場合、ローカルに保存されているデータを破棄してAR実行サーバに保存されたデータで上書きしますので、上書きしない場合は先にアップロードを行って下さい。
AR重畳表示定義の登録対象であるARマーカーを選択します。
AR表示画面にて、対象となるARマーカーをカメラに映します。
ARマーカーを認識するとアクションバーに[編集開始]アイコンが表示されますので、選択してください。
ポイント
AR表示画面ではシャッターアイコンを選択することでカメラに映っている画像を撮影することが可能です。
撮影したカメラ画像は以下に格納されます。
%USERPROFILE%\Fujitsu\Interstage AR\<アプリケーション名>\Pictures
撮影する写真にはAR重畳表示コンテンツは含まれません。
オーサリングによりAR重畳表示定義を編集している場合は画面の向きが固定になります。
選択したARマーカーに紐付けて、AR重畳表示定義を登録します。
編集モードにて、対象となるARマーカーを選択してください。
メニューバーに表示された以下のアイコンから、追加したいAR重畳表示コンテンツを選択してください。
テキスト追加
手書き追加
基本図形追加
ファイル追加
文字情報を追加します。
メニューバーから[テキスト追加]アイコンを選択します。
テキスト追加ダイアログに以下の情報を入力します。
本文
登録したい文章を入力してください。登録可能な文字数は256文字までです。
[追加]ボタンを押すとARマーカー上に文字情報が追加され、変更画面に移行します。
ポイント
折り返しを設定せずに長文を入力するなどの描画した際の幅が1024pixel以上必要となる入力を行った場合、幅が1024pixel以下の文字は描画し、残りの文字は見切れる可能性があります。
幅が1024pixel以上必要とするテキストを入力する場合は、登録後変更画面にてオプションからテキストのARコンテンツの折り返しを「ON」にし、領域の高さ・幅・フォントサイズを設定し、テキストが全て表示されるように調整してください。
計算式は以下の通りです。文字の種類(全角/半角、および数字/記号等)により、表示されるサイズが異なるため、この計算式通りにならない場合があります。
高さ=フォントサイズ× 4 / 3 × 表示させたい行数[pixel]
幅=フォントサイズ×1列に表示させたい文字数[pixel]
手書きを追加します。
メニューバーから[手書き追加]アイコンを選択します。
メニューバーに以下のメニューが追加されるので、用途に応じて選択します。
ペン
画面をなぞった通りにメモを記入します。
消しゴム
画面をなぞった通りにメモを消去します。
記述後、アクションバーの[決定]を選択してください。変更画面に移行します。
ポイント
手書きを追加する場合は、選択したARマーカーが端末のディスプレイ中央、かつ正面に映っている状態で行って下さい。ARマーカーを正面から認識せず3Dにて投影した場合、AR重畳表示コンテンツがARマーカーの傾きに沿って生成されます。
標準で搭載されている矢印などの基本画像を追加します。
メニューバーから[基本図形追加]アイコンを選択します。
メニューバーに基本画像が表示されるので、重畳させたい図形を選択してください。ARマーカーの中心に選択した画像が配置され、変更画面に移動します。
標準で提供している基本図形は以下の通りです。
スマートデバイスのローカルに保存してある画像や撮影写真を追加します。
メニューバーから[ファイル追加]アイコンを選択します。
ファイル追加ダイアログが表示されますので、対象のファイルを選択します。
ARマーカーの中心に選択した画像が配置され、変更画面に移動します。
ポイント
編集モード・新規追加画面では削除アイコンを選択することで既存のAR重畳表示コンテンツを削除することが可能です。
AR重畳表示コンテンツを選択している場合、選択中のAR重畳表示コンテンツのみを削除します。
ARマーカーを選択している場合、選択中のARマーカーに紐づくすべてのAR重畳表示コンテンツを削除します。
何も選択していない場合、シーン内のAR重畳表示コンテンツを全て削除します。
新規追加したAR重畳表示コンテンツを、必要に応じて編集します。
クライアントオーサリングツールの編集モードにて、対象のARコンテンツを選択します。
メニューバーから以下のオプションを選択してください。
拡縮移動
回転
テキスト編集(テキストコンテンツを選択した場合のみ表示)
カラー
投影方法
オプション
[編集終了]アイコンを選択し、[保存して終了]を選択します。
ポイント
選択したコンテンツにて、変更可能な項目がメニューに表示されます。
デフォルトで[拡縮移動]が選択された状態になります。
[回転]選択時は、別のAR重畳表示コンテンツ・ARマーカーに選択状態を切り替える操作が無効になります。選択状態を切り替えたい場合は、拡縮移動など回転以外の操作で行って下さい。
Windowsが提供するスクリーンキーボードはフロート表示および固定表示があります。固定表示の場合はオプションの入力欄が隠れる場合があります。隠れる場合はフロート表示を利用してください。
選択したAR重畳表示コンテンツの位置やサイズを変更します。
メニューバーから[拡縮移動]アイコンを選択します。
ピンチイン・アウトを行うことでサイズが変更できます。ドラッグすることで位置を変更できます。
選択したAR重畳表示コンテンツを回転します。
メニューバーから[回転]アイコンを選択します。
投影方法に従い撮影ガイドが表示されますので、それに従いコンテンツを回転させます。
2Dの場合
コンテンツの周囲をドラッグすることでZ軸方向に回転します。
3Dの場合
コンテンツを縦にドラッグすることでX軸に、横にドラッグすることでY軸に、コンテンツの周囲をドラッグすることで、Z軸方向に回転させることができます。
コンテンツがテキストの場合、文字の内容を変更することができます。
メニューバーから[テキスト編集]アイコンを選択します。
テキスト入力ダイアログが表示されますので、修正したい内容を入力します。
入力後[決定]ボタンを選択します。
コンテンツがテキストの場合は背景の塗りつぶし色を、手書きの場合はペンの色を変更することができます。
メニューバーから[カラー]アイコンを選択します。
表示されるカラーパレットから色を選択します。または、[カラー設定]アイコンを選択することで、[オプション]メニューのカラー設定画面に移動し、詳細な色を指定することができます。
カラーパレットの色を選択した場合、コンテンツを指定した色に変更後、拡縮移動が選択された状態になります。
カラー設定を選択した場合は、RGBスライダーやカラーピッカーを選択することにより色を変更することができます
透明度を設定する場合は、オプションのスタイルタブから透明度を設定できます。
AR重畳コンテンツの投影方法を選択することができます。
詳細な情報を設定することができます。選択したコンテンツにより、表示される内容が異なります。
コンテンツ | スタイル | 配置 | その他 |
テキスト | ・文字 ・折り返し ・塗りつぶし | ・投影方法 ・回転 ・スケール | ・タップアクション ・AR重畳表示定義情報 |
手書き | ・線 | ||
基本図形 | なし | ||
ファイル | なし |
文字の色や折り返し情報などを設定します。
文字のカラーとフォントサイズを変更できます。カラーを選択した場合に表示されるカラー設定画面にて表示されるRGBスライダーやカラーピッカーを選択することにより色や透明度を変更することができます。カラーピッカーの中央に現在選択されている色が表示されます。使用したい色が決まった場合、カラーピッカーの中央を選択してください。フォントサイズは10~750pixelの範囲で入力できます。
文字の折り返しの有無を設定できます。折り返しをONにした場合、折り返しの高さと幅をpixelで入力して下さい。折り返しの幅、高さともに10~1024pixelの範囲で選択できます。折り返しを使用しない場合、文字の上下に余白が表示されます(フォントサイズ : 余白を含んだ高さ≒ 3 : 4)。
図3.34 文字色:#FFFFFF、背景色:#000000、折り返し:無の場合のテキスト描画例
図3.35 文字色:#FFFFFF、背景色:#000000、折り返し:有の場合のテキスト描画例
コンテンツがテキストの場合は背景の塗りつぶし色を、手書きの場合はペンの色を変更することができます。カラーを選択した場合に表示されるカラー設定画面にて表示されるRGBスライダーやカラーピッカーを選択することにより色を変更することができます。透明度を設定する場合は、オプションのスタイルタブから設定できます。
配置情報を設定することができます。
AR重畳表示コンテンツの投影方法を2Dか3Dかに切り替えることができます。
ARマーカーを基準として、AR重畳表示コンテンツを表示させたいXYZ座標を-32~32の間の数値で入力して下さい。小数は第3位まで有効です。第4位以降を入力した場合は第4位を四捨五入します。
1=ARマーカー本体のサイズです。
AR重畳表示コンテンツの回転角度を-360~360の間の数値で入力して下さい。小数は第3位まで有効です。第4位以降を入力した場合は第4位を四捨五入します。投影方法が2Dの場合、Z軸のみ入力が可能です。
AR重畳表示コンテンツの倍率を0.1~32の間の数値で入力して下さい。小数は第3位まで有効です。第4位以降を入力した場合は第4位を四捨五入します。投影方法が2Dの場合、X・Y軸のみ入力が可能です。
その他の情報を設定します。
タップアクションの種類を[URL]、もしくは[スクリプト]から選択して下さい。設定した場合、対象のAR重畳表示コンテンツが選択された際に、設定されたURLもしくはJavaScriptが実行されます。タップアクションにスクリプトを設定した場合、AR重畳表示アプリケーション実行時にコンテンツが選択されると設定されたJavaScriptが実行されます。また、クライアントオーサリング実行時にコンテンツが選択された場合は、JavaScriptを実行するWebレイヤが存在しないため、設定されたJavaScriptを文字列としてダイアログで表示します。
但し、スクリプトが0文字の場合はダイアログが表示されません。
タップアクションでURLを選択した場合入力が可能です。選択した際に呼び出すファイルのURLを入力、もしくは[参照]ボタンを押してスマートデバイスに格納されているローカルファイルを選択して下さい。
タップアクションでスクリプトを選択した場合入力が可能です。開発したAR重畳表示アプリケーションのJavaScriptのメソッド・引数を256文字以内で入力してください。
AR重畳表示定義のID情報を確認できます。
サーバオーサリングおよびクライアントオーサリングで設定したAR重畳表示定義名が確認できます。
ポイント
編集モード・変更加画面では削除アイコンを選択することで既存のAR重畳表示コンテンツを削除することが可能です。
AR重畳表示コンテンツを選択している場合、選択中のAR重畳表示コンテンツのみを削除します。
ARマーカーを選択している場合、選択中のARマーカーに紐づくすべてのAR重畳表示コンテンツを削除します。
何も選択していない場合、シーン内のAR重畳表示コンテンツを全て削除します。
編集モード・変更加画面では新規追加アイコンを選択することで、選択していたARマーカーの編集モード・新規追加画面に移行します。
編集したAR重畳表示定義をサーバへアップロードします。
AR表示画面にてアクションバーにある[アップロード]アイコンを選択します。
サーバへのアップロードの完了後、メッセージが表示されますので、[OK]を押してください。
AR表示画面にてアクションバーにある[シーン選択へ戻る]アイコンを選択します。
スマートデバイスがサーバ通信モードであることを確認します。
スタンドアローンモードの場合は、以下の手順にてサーバ通信モードで起動してください。
シナリオ選択画面にて[終了]アイコンを選択し、クライアントオーサリングツールを終了します。
オンライン環境へ移動します。
スマートデバイスがAR実行サーバに接続できる状態であることを確認し、クライアントオーサリングツールを起動します。
シナリオ選択画面から対象となるシナリオを選択します。
シーン選択画面から対象となるシーンを選択し[オーサリングの結果をAR実行サーバにアップロード]を行うか、[コンテンツ一括操作]から[一括ダウンロード]を行って下さい。
ポイント
クライアントオーサリングからアップロードした場合、[Basic認証のユーザID][日時]の形式でAR重畳表示定義名が設定されます。Basic認証のユーザIDが設定されていない場合は、"DefaultUser"を設定します。
例
Basic認証のユーザ名"aruser" 現在を2013年8月5日15時5分30秒とした場合、「AR重畳表示定義名」は以下のように設定されます。
aruser 20130805 150530 |
注意
アップロードはサーバ通信モードでしか実行できません。スタンドアローンモードでオーサリングを行った場合は、その後サーバ通信モードにてアップロードを行うようにして下さい。
アップロード時にAR重畳定義名が設定され、AR重畳定義IDは設定されません。AR重畳表示コンテンツを特定するには、AR重畳定義名を利用してください。
データ管理コンソールのAR重畳表示定義一覧の[更新日時]は、新規アップロード時の日時が設定されます。
シナリオ選択画面にて、アクションバーにある[終了]ボタンを選択してください。クライアントオーサリングが終了します。