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Interstage AR Processing Server V1.0.1 運用ガイド
FUJITSU Software

3.6.3 クライアントオーサリング(iOS版)

スマートデバイス(iOS)を用いてオーサリングを行う場合、以下の手順で操作を行います。

  1. クライアントオーサリングツールを起動します。

  2. シナリオ選択画面にて、対象となるシナリオを選択します。

  3. シーン選択画面にて、対象となるシーンを選択します。

  4. 新規追加画面にてAR重畳表示定義を登録します。

  5. 必要に応じて、クライアントオーサリングの変更画面により登録したAR重畳表示定義を修正します。

  6. AR実行サーバと通信し、登録したAR重畳表示定義をアップロードします。

ポイント

  • クライアントオーサリングツールを利用する前に、クライアントオーサリングツールがセットアップ済みであること、データ管理コンソールからシナリオとシーンの登録が済んでいることを確認してください。

  • オフライン環境でオーサリングを行う場合は、事前に以下の作業を行って下さい。

    1. オンライン環境にてクライアントオーサリングツールを起動します。

    2. シナリオ・シーンを選択し、データのダウンロードを行います。

    3. クライアントオーサリングツールを終了し、オーサリングの現場へ移動してください。

  • 画像作成ソフトなどで新規に作成した画像などのファイルをAR重畳表示コンテンツやタップアクションとして呼び出す場合は、事前に以下の作業を行って下さい。

    1. お使いの画像作成ソフトなどで画像を作成します。使用可能なファイルは以下の形式です。

      • MIMEタイプ
        jpeg
        png

      • サイズ
        最大:1024pixel×1024pixel
        最大サイズを超えたファイルを指定した場合、重畳表示されません。

      • ファイル名には以下の文字を使用してください
        半角英数字、半角ドット、半角アスタリスク、半角ハイフン、半角アンダースコア

    2. 作成したファイルを以下の場所へ格納します。
      %クライアントオーサリングツールのホームディレクトリ%

  • 1つのフォルダにて表示できるファイル数の最大値は30件です。上限値以上のファイルを参照する場合は、別フォルダに格納して下さい。

  • 編集中のオーサリングデータは、編集モードで「編集終了」を選択して表示されたダイアログで「保存して終了」を押した時にローカルデータに保存されます。 未保存の状態で端末の[HOME]ボタンや電源ボタンで別画面に遷移した場合はデータが保存されません。編集時は短い単位で保存操作を行って下さい。

3.6.3.1 クライアントオーサリングツールの起動

Interstage AR Processing Serverが提供するクライアントオーサリングツールを起動する場合、スマートデバイスのアプリ一覧から[InterstageARオーサリング]をタップしてください。

3.6.3.2 シナリオの選択

提示されたシナリオ一覧から、追加予定のシナリオをタップします。

図3.24 シナリオ一覧画面例

ポイント

必要に応じて以下の作業を行ってください。

シナリオ一覧の更新

表示しているシナリオ一覧を最新の情報に更新します。

  1. [リスト更新]アイコンをタップします。

  2. ダウンロードダイアログが表示されます。

  3. 最新のシナリオ情報が一覧に表示されます。

3.6.3.3 シーンの選択

以下の手順で追加予定のシーンを選択します。

  1. 提示されたシーン一覧から、変更予定のシーンをタップします。

  2. 状況にあわせ、[サーバデータでオーサリング][ローカル保存データでオーサリング]のどちらかを選択します。[サーバデータでオーサリング]は、サーバ通信モードでのみ選択が可能です。

    図3.25 シーン一覧画面の例

ポイント

必要に応じて以下の作業を行ってください。

シーン一覧更新

表示しているシーン一覧を最新の情報に更新します。

  1. [シーン一覧更新]アイコンをタップします。

  2. ダウンロードダイアログが表示されます。

  3. 最新のシーン情報が一覧に表示されます。

コンテンツ一括操作

シナリオに登録されているシーンの一括操作を行います。

  1. [コンテンツ一括操作]アイコンをタップします。

  2. コンテンツ一括操作ダイアログが表示されます。サーバからでデータをダウンロードする場合は[一括ダウンロード]を、データをアップロードする場合は[一括アップロード]を選択して下さい。一括ダウンロードを行う場合、ローカルに保存されているデータを破棄してAR実行サーバに保存されたデータで上書きしますので、上書きしない場合は先にアップロードを行って下さい。

3.6.3.4 編集モードへの移行

AR重畳表示定義の登録対象であるARマーカーを選択します。

  1. AR表示画面にて、対象となるARマーカーをカメラに映します

  2. ARマーカーを認識するとアクションバーに[編集開始]アイコンが表示されますので、タップしてください。

    図3.26 AR表示画面の例

ポイント

AR表示画面ではシャッターアイコンをタップすることでカメラに映っている画像を撮影することが可能です。

  • 撮影したカメラ画像は以下の場所に格納されます。

    • フルパス:
      /var/mobile/Applications/(アプリケーション固有のID)/Documents/Files/Pictures

    • 「ファイル追加」メニューからの参照パス:
      /Files/Pictures

    • iTunesからの参照パス:
      /Files/Pictures

  • 撮影する写真にはAR重畳表示コンテンツは含まれません。

3.6.3.5 AR重畳表示定義の登録

選択したシーンに紐付けて、AR重畳表示定義を登録します。

図3.27 編集モードの画面例

  1. 編集モードにて、対象となるARマーカーを選択してください。

  2. メニューバーに表示された以下のアイコンから、追加したいAR重畳表示コンテンツを選択してください。

    • テキスト追加

    • 手書き追加

    • 基本図形追加

    • ファイル追加

テキスト追加

文字情報を追加します。

  1. メニューバーから[テキスト追加]アイコンをタップします。

  2. テキスト追加ダイアログに以下の情報を入力します。

    • 本文
      登録したい文章を入力してください。登録可能な文字数は256文字までです。

  3. [追加]ボタンを押すとARマーカー上に文字情報が追加され、変更画面に移行します。

    注意

    折り返しを設定せずに長文を入力するなどの描画した際の幅が1024pixel以上必要となる入力を行った場合、幅が1024pixel以下の文字は描画し、残りの文字は見切れる可能性があります。

    幅が1024pixel以上必要とするテキストを入力する場合は、登録後サーバオーサリングにてテキストのARコンテンツの折り返しを「有」にチェックし、領域の高さ・幅・フォントサイズを設定し、テキストが全て表示されるように調整してください。

    計算式は以下の通りです。文字の種類(全角/半角、及び数字/記号等)により、表示されるサイズが異なるため、この計算式通りにならない場合があります。

    • 領域の高さ=フォントサイズ × 4 / 3 × 表示させたい行数[pixel]

    • 領域の幅=フォントサイズ ×1列に表示させたい文字数[pixel]

手書き追加

手書きを追加します。

  1. メニューバーから[手書き追加]アイコンをタップします。

  2. メニューバーに以下のメニューが追加されるので、用途に応じて選択します。

    • ペン
      画面をなぞった通りにメモを記入します。

    • 消しゴム
      画面をなぞった通りにメモを消去します。

    • カラーパレット
      ペンの色を変更できます。RGBスライダーやカラーピッカーをタップすることにより色や透明度を変更することができます。カラーピッカーの中央に現在選択されている色が表示されます。使用したい色が決まった場合、カラーピッカーの中央をタップしてください。

  3. 記述後、アクションバーの[決定]をタップしてください。変更画面に移行します。

    手書きを追加する場合は、選択したARマーカーが端末のディスプレイ中央、かつ正面に移っている状態で行って下さい。ARマーカーを正面から認識せず3Dにて投影した場合、AR重畳表示コンテンツがARマーカーの傾きに沿って生成されます。

基本図形追加

標準で搭載されている矢印などの基本画像を追加します。

  1. メニューバーから[基本図形追加]アイコンをタップします。

  2. メニューバーに基本画像が表示されるので、重畳させたい図形をタップしてください。ARマーカーの中心に選択した画像が配置され、変更画面に移動します。標準で提供している基本図形は以下の通りです。

ファイル追加

スマートデバイスのローカルに保存してある画像や撮影写真を追加します。

  1. メニューバーから[ファイル追加]アイコンをタップします。

  2. ファイル追加ダイアログが表示されますので、対象のファイルを選択します。

  3. ARマーカーの中心に選択した画像が配置され、変更画面に移動します。

ポイント

編集モード・新規追加画面では削除アイコンをタップすることで既存のAR重畳表示コンテンツを削除することが可能です。

  • AR重畳表示コンテンツを選択している場合、選択中のAR重畳表示コンテンツのみを削除します。

  • ARマーカーを選択している場合、選択中のARマーカーに紐づくすべてのAR重畳表示コンテンツを削除します。

  • 何も選択していない場合、シーン内のAR重畳表示コンテンツを全て削除します。

3.6.3.6 AR重畳表示定義の編集

新規追加したAR重畳表示コンテンツを、必要に応じて編集します。

図3.28 編集モード・変更・拡縮移動画面例

  1. メニューバーから以下のオプションを選択してください。

    • 拡縮移動

    • 回転

    • カラー(コンテンツがテキストの場合変更可能)

    • 投影方法

    • オプション

  2. [編集終了]アイコンをタップし、[保存して終了]を選択します。

ポイント

  • 選択したコンテンツにて、変更可能な項目がメニューに表示されます。

  • デフォルトで[拡縮移動]が選択された状態になります。

  • [回転]選択時は、別のAR重畳表示コンテンツ・ARマーカーに選択状態を切り替える操作が無効になります。選択状態を切り替えたい場合は、拡縮移動等回転以外の操作で行って下さい。

拡縮移動

選択したAR重畳表示コンテンツの位置やサイズを変更します。

  1. メニューバーから[拡縮移動]アイコンをタップします。

  2. ピンチイン・アウトを行うことでサイズが変更できます。ドラッグすることで位置を変更できます。

回転

選択したAR重畳表示コンテンツを回転します。

  1. メニューバーから[回転]アイコンをタップします。

  2. 投影方法に従い撮影ガイドが表示されますので、それに従いコンテンツを回転させます。

    • 2Dの場合
      コンテンツの周囲をドラッグすることでZ軸方向に回転します。

      図3.29 2Dの場合の回転方法

    • 3Dの場合
      コンテンツを縦にドラッグすることでX軸に、横にドラッグすることでY軸、コンテンツの周囲をドラッグすることで、Z軸方向に回転させることができます。

      図3.30 3Dの場合の回転方法

カラー

AR重畳表示コンテンツが文字の場合、色を変更することができます。

  1. メニューバーから[カラー]アイコンをタップします。

  2. 表示されるカラーパレットから色を選択します。

    図3.31 カラーパレットの例

投影方法

AR重畳コンテンツの投影方法を2D、もしくは3Dから選択することができます。

オプション

詳細な情報を設定することができます。選択したコンテンツにより、表示される内容が異なります。

コンテンツ

配置

その他

テキスト

  • 投影方法

  • 回転

  • スケール

  • タップアクション

  • AR重畳表示定義情報

手書き

基本図形

ファイル

配置

配置情報を設定することができます。

図3.32 配置の設定例

投影方法

AR重畳表示コンテンツの投影方法を2Dか3Dかに切り替えることができます。

移動

ARマーカーを基準として、AR重畳表示コンテンツを表示させたいXYZ座標を-32~32の間の数値で入力して下さい。小数は第3位まで有効です。第4位以降を入力した場合は第4位を四捨五入します。
1=ARマーカー本体のサイズです。

回転

AR重畳表示コンテンツの回転角度を-360~360の間の数値で入力して下さい。投影方法が2Dの場合、Z軸のみ入力が可能です。小数は第3位まで有効です。第4位以降を入力した場合は第4位を四捨五入します。

スケール

AR重畳表示コンテンツの倍率を0.1~32の間の数値で入力して下さい。小数は第3位まで有効です。第4位以降を入力した場合は第4位を四捨五入します。投影方法が2Dの場合、X・Y軸のみ入力が可能です。

その他

その他の情報を設定します。

図3.33 その他の設定例

タップアクション

タップアクションの種類を[URL」、もしくは[スクリプト]から選択して下さい。設定した場合、対象のAR重畳表示コンテンツがタップされた際に、設定されたURLもしくはJavaScriptが実行されます。
タップアクションにスクリプトを設定した場合、AR重畳表示アプリケーション実行時にコンテンツがタップされると設定されたJavaScriptが実行されます。また、クライアントオーサリング実行時にコンテンツがタップされた場合は、JavaScriptを実行するWebレイヤが存在しないため、設定されたJavaScriptを文字列としてダイアログで表示します。

但し、スクリプトが0文字の場合はダイアログが表示されません。

URL

タップアクションでURLを選択した場合入力が可能です。タップした際に呼び出すファイルのURLを入力、もしくは[参照]ボタンを押してスマートデバイスに格納されているローカルファイルを選択して下さい。

スクリプト

タップアクションでスクリプトを選択した場合入力が可能です。開発したAR重畳表示アプリケーションのJavaScriptのメソッド・引数を256文字以内で入力してください。

AR重畳表示定義ID

AR重畳表示定義のID情報を確認できます。

AR重畳表示定義名

サーバオーサリングおよびクライアントオーサリングで設定したAR重畳表示定義名が確認できます。

ポイント

  • 編集モード・変更加画面では削除アイコンをタップすることで既存のAR重畳表示コンテンツを削除することが可能です。

    • AR重畳表示コンテンツを選択している場合、選択中のAR重畳表示コンテンツのみを削除します。

    • ARマーカーを選択している場合、選択中のARマーカーに紐づくすべてのAR重畳表示コンテンツを削除します。

    • 何も選択していない場合、シーン内のAR重畳表示コンテンツを全て削除します。

  • 編集モード・変更加画面では新規追加アイコンをタップすることで、選択していたARマーカーの編集モード・新規追加画面に移行します。

3.6.3.7 AR重畳表示定義のアップロード

編集したAR重畳表示定義をサーバへアップロードします。

[サーバデータでオーサリング]を行った場合
  1. AR表示画面にてアクションバーにある[アップロード]アイコンをタップします。

  2. サーバへのアップロードの完了後、メッセージが表示されますので、[OK]を押してください。

[ローカル保存データでオーサリング]を行った場合
  1. AR表示画面にてアクションバーにある[シーン選択へ戻る]アイコンをタップします。

  2. スマートデバイスがサーバ通信モードであることを確認します。
    スタンドアローンモードの場合は、以下の手順にてサーバ通信モードで起動してください。

    1. シナリオ選択画面にて[終了]アイコンをタップし、クライアントオーサリングツールを終了します。

    2. オンライン環境へ移動します。

    3. スマートデバイスがAR実行サーバに接続できる状態であることを確認し、クライアントオーサリングツールを起動します。

    4. シナリオ選択画面から対象となるシナリオを選択します

  3. シーン選択画面から対象となるシーンを選択し[オーサリングの結果をAR実行サーバにアップロード]を行うか、[コンテンツ一括操作]から[一括アップロード]を行って下さい。

ポイント

クライアントオーサリングからアップロードした場合、[Basic認証のユーザID][日時]の形式でAR重畳表示定義名が設定されます。Basic認証のユーザIDが設定されていない場合は、"DefaultUser"を設定します。

Basic認証のユーザ名"aruser" 現在を2013年8月5日15時5分30秒とした場合、「AR重畳表示定義名」は以下のように設定されます。

aruser 20130805 150530

注意

  • アップロードはサーバ通信モードでしか実行できません。スタンドアローンモードでオーサリングを行った場合は、その後サーバ通信モードにてアップロードを行うようにして下さい。

  • アップロード時にAR重畳定義名が設定され、AR重畳定義IDは設定されません。AR重畳表示コンテンツを特定するには、AR重畳定義名を利用してください。

  • データ管理コンソールのAR重畳表示定義一覧の[更新日時]は、新規アップロード時の日時が設定されます。

3.6.3.8 クライアントオーサリングツールの終了

シナリオ選択画面にて、アクションバーにある[終了]ボタンをタップしてください。クライアントオーサリングが終了します。