AdvancedCopy Manager CCMのシステム構成を示します。
AdvancedCopy Manager CCMでは、CCMサーバからETERNUS ディスクアレイにアドバンスト・コピーを指示する方法として以下の2種類があります。
SAN経由のコピー制御(以降、“SAN経由コピー制御機能”と記述します)
LAN経由のコピー制御(以降、“LAN経由コピー制御機能”と記述します)
SAN経由コピー制御機能およびLAN経由コピー制御機能を利用できる装置は、以下のとおりです。
装置名 | SAN経由コピー制御機能での運用 | LAN経由コピー制御機能での運用 | ||
---|---|---|---|---|
運用の可否 | 対応ファームウェア版数 | 運用の可否 | 対応ファームウェア版数 | |
ETERNUS DX60/DX60 S2/DX80 | ○ | 全版数 | × | - |
ETERNUS DX90 | ○ | 全版数 | ○(注) | V10L61以降 |
ETERNUS DX80 S2/DX90 S2 | ○ | 全版数 | ○ | 全版数 |
ETERNUS DX400 series | ○ | 全版数 | ○(注) | V20L71以降 |
ETERNUS DX400 S2 series | ○ | 全版数 | ○ | 全版数 |
ETERNUS DX8000 series | ○ | 全版数 | ○(注) | V20L71以降 |
ETERNUS DX8000 S2 series | ○ | 全版数 | ○ | 全版数 |
ETERNUS2000 モデル100, 200 | ○ | V10L50以降 | × | - |
ETERNUS4000 モデル300, 500 | ○ | V11L50以降 | ○(注) | V11L91以降 |
ETERNUS4000 モデル400, 600 | ○ | 全版数 | ○(注) | V20L71以降 |
ETERNUS8000 モデル700, 900, 1100, 2100 | ○ | V11L50以降 | ○(注) | V11L91以降 |
ETERNUS8000 モデル800, 1200, 2200 | ○ | 全版数 | ○(注) | V20L71以降 |
注: -lanオプションを付けてacarray add (ETERNUS ディスクアレイの登録コマンド)は、実行できません。
以下の条件に該当する筐体間コピー(REC)だけ実行可能です。
LAN経由コピー制御機能をサポートしているETERNUS ディスクアレイとREC接続している。かつ、
acgroup create (コピーグループの作成コマンド)の-aオプションで指定したETERNUS ディスクアレイが、上記条件のLAN経由コピー制御機能をサポートしているETERNUS ディスクアレイである。
また、利用するには、該当するETERNUS ディスクアレイの対応ファームウェア版数の適用が必要です。
[SAN経由コピー制御機能のシステム構成]
SAN経由コピー制御機能では、CCMサーバとETERNUS ディスクアレイをつなぐ論理ボリュームが必要です。この論理ボリュームを“アクセスボリューム”と呼びます。
バックアップ対象のETERNUS ディスクアレイの中の論理ボリュームを1つ、アクセスボリュームとしてCCMサーバに割り当ててください。
図1.2 筐体内コピー(OPC/QuickOPC/SnapOPC+/EC)を行う場合のシステム構成例
RECを利用する場合は、コピー元かコピー先のどちらかの筐体にアクセスボリュームが必要です。
図1.3 RECを行う場合のシステム構成例
ポイント
RECで利用し、かつSAN接続されていないETERNUS ディスクアレイ(以降、“リモートETERNUS ディスクアレイ”と記述します)を登録する手順がOSにより異なります。詳細は、「2.4 ETERNUS ディスクアレイの登録」を参照してください。
[LAN経由コピー制御機能によるシステム構成]
図1.4 筐体内コピー(OPC/QuickOPC/SnapOPC+/EC)を行う場合のシステム構成例
図1.5 筐体間コピー(REC)を行う場合のシステム構成例
筐体間コピー(REC)では、コピー元およびコピー先のETERNUS ディスクアレイの通信経路に、SANとLANを混在させる構成も可能です。
[LAN接続、SAN接続が混在するコピー制御機能によるシステム構成]
図1.6 コピー元の通信経路がSAN、コピー先の通信経路がLANの場合のシステム構成例
図1.7 コピー元の通信経路がLAN、コピー先の通信経路がSANの場合のシステム構成例
図1.8 コピー元の通信経路がLAN、コピー先がリモートETERNUS ディスクアレイの場合のシステム構成例
ポイント
コピー先の論理ボリュームは、どのサーバにも接続しない運用を推奨します。
テープにバックアップするためにコピー先の論理ボリュームをCCMサーバに接続する場合は、業務サーバとCCMサーバのOSを同じにする必要があります。
LAN経由コピー制御機能でRECを行う場合、両筺体共に、LAN経由コピー制御機能で運用できるETERNUS ディスクアレイを用意してください。
LAN経由コピー制御機能で運用できるETERNUS ディスクアレイは、「表1.1 SAN経由コピー制御機能およびLAN経由コピー制御機能を利用できる装置」を参照してください。
LAN経由コピー制御機能は、ETERNUS ディスクアレイとSSHで通信を行うため、SAN経由コピー制御機能と比べ、アドバンスト・コピー機能を行う数に比例して処理に時間がかかります。また、AdvancedCopy Manager CCMが一度に実行するコピーペアの数によって、LAN経由コピー制御機能のアドバンスト・コピー機能に数分かかる可能性があります。
SAN/LAN混在環境では、SAN経由コピー制御機能で運用することを推奨します。