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Systemwalker Service Quality Coordinator 使用手引書
FUJITSU Software

1.1.1 Java EE環境の性能情報の管理

Java EE環境の性能情報の管理を行うための手順を説明します。

注意

  • Interstage Application ServerでのJava EE環境の性能監視は、Interstage Application Server V10.0以降でサポートします。

  • Interstage Application ServerのJava EE 6機能とは連携できません。


1.1.1.1 導入確認

■環境

本製品のAgentをInterstage Application Server V10.0以降のアプリケーションサーバ機能がインストールされている、Java EE運用環境へ導入することで連携が可能です。

対応インストール種別の関係については、解説書「管理対象と対応インストール種別」を参照してください。

注意

Interstage Application Serverのマルチサーバ運用を行う場合、管理サーバのみが監視対象となります。


■Interstage Application Server側での作業

収集ポリシーの作成と適用を行う前に、Interstage Application Server側で以下の準備/確認が必要になります。

注意

JMXサービスへの接続プロトコルは、RMIプロトコル(JNDI形式)のみです。


1.1.1.2 定義方法

定義手順

本連携機能を使用した場合、デフォルトで収集される項目は以下です。

それぞれの項目は、IJServerクラスタ配下のサーバーインスタンスごとに収集されます。

JDK5を使用する場合は、デフォルトの性能情報のみを収集することができます。


  1. 収集テンプレート(template.dat)を修正します。

    ■定義場所

    【Windows版】

    <可変ファイル格納ディレクトリ>\control\template.dat

    【UNIX版】

    /etc/opt/FJSVssqc/template.dat

    1. [ISJMXSNSR]セクションを修正します。

      ■修正内容

      必要に応じて★印の行を修正します。

      #########################################

      # Interstage Application Server JMX Sensor Information

      [ISJMXSNSR]

      DCAID="ISJMXSNSR"

      PORT="8686" ★接続するJMXサービスのポート番号を設定します。

      USER="" ★JMXサービスに接続するユーザー名を設定します。

      PASSWORD="" ★JMXサービスに接続するユーザーのパスワードを設定します。

      JAVA_HOME="" ★JMXサービスへの接続に使用するJavaのbinディレクトリを設定します。

      #########################################

      ■設定値

      キー

      必須/任意

      形式

      説明

      デフォルト値

      DCAID

      必須

      ISJMXSNSR

      「ISJMXSNSR」固定です。

      ISJMXSNSR

      PORT

      必須

      ポート番号

      (1~65535)

      JMXサービスにRMIプロトコル(JNDI形式のみ対応)で接続するためのポート番号を指定します。

      8686

      (Interstage DASサービスのデフォルトのポート番号)

      USER

      必須

      (注1)

      JMXサービスに接続するためのユーザー名を指定します。

      なし

      PASSWORD

      必須

      genpwdで作成した文字列 (注1) (注2)

      JMXサービスに接続するためのパスワードを暗号化して指定します。

      なし

      JAVA_HOME

      【Windows版】

      任意 (注3)

      【UNIX版】

      必須 (注4)

      Javaのbinディレクトリのフルパス

      JMXサービスへの接続を行うために使用するJavaのパスを指定します。

      なし

      注1) Java EE運用環境で利用するユーザー名およびパスワードの詳細はInterstage Application Serverのマニュアルを参照してください。

      注2) genpwd(パスワード暗号化コマンド)の使用方法は、「A.6 genpwd(パスワード暗号化コマンド)」を参照してください。

      注3) システムの環境変数PATHの先頭に、以下のいずれかのパスが設定されている場合は不要です。設定されていない場合は、環境に合わせて以下のいずれかを指定します。

      ・ <Interstage Application Serverのインストールパス>\JDK6\bin

      ・ <Interstage Application Serverのインストールパス>\JDK5\bin

      注4) 環境に合わせて以下のいずれかを指定します。

      ・ /opt/FJSVawjbk/jdk6/bin

      ・ /opt/FJSVawjbk/jdk5/bin


      ■定義例

      #########################################

      # Interstage Application Server JMX Sensor Information

      [ISJMXSNSR]

      DCAID="ISJMXSNSR"

      PORT="8686"

      USER="isadmin"

      PASSWORD="xPtrcsgttd1325523sf"

      JAVA_HOME="/opt/FJSVawjbk/jdk6/bin"

      #########################################

    2. [ATTR::AP]セクションを修正します。

      ■修正内容

      GROUPキーに、"ISJMXSNSR"を追加します。

      【修正前】

      [ATTR::AP]

      GROUP="XXXX,YYYY"

      【修正後】

      [ATTR::AP]

      GROUP="XXXX,YYYY,ISJMXSNSR"


監視項目の拡張手順

監視項目の拡張手順を実施することにより、以下のレコードの収集が可能になります。

注意

  • IJServerクラスタ上で動作するアプリケーションによっては、収集ができないレコードがあります。

ポイント

デフォルトで収集される項目で要件を満たす場合は、以降の手順を実施する必要はありません。


  1. 上記「■定義手順」で説明したtemplate.datを修正します。

    ■修正内容

    ★印の行を追加します。

    #########################################

    # Interstage Application Server JMX Sensor Information

    [ISJMXSNSR]

    DCAID="ISJMXSNSR"

    PORT="8686"

    USER=""

    PASSWORD=""

    JAVA_HOME=""

    LEVEL=2 ★

    #########################################

    ■設定値

    キー

    必須/任意

    形式

    説明

    デフォルト値

    LEVEL

    任意

    2

    デフォルト以外の性能情報を収集する場合に指定します。

    なし

    ■定義例

    #########################################

    # Interstage Application Server JMX Sensor Information

    [ISJMXSNSR]

    DCAID="ISJMXSNSR"

    PORT="8686"

    USER="isadmin"

    PASSWORD="xPtrcsgttd1325523sf"

    JAVA_HOME="/opt/FJSVawjbk/jdk6/bin"

    LEVEL=2

    #########################################


1.1.1.3 セットアップ

A.1 サーバ内リソース情報収集ポリシー作成コマンド」を参照して、sqcRPolicy、およびsqcSetPolicyを実行してください。

この後にIJServerクラスタの追加/削除など構成を変更した場合は、再度収集ポリシーの作成と適用を実施する必要があります。

また、収集ポリシーのセットアップを実施した場合は、コンソールに反映が必要です。使用手引書(コンソール編)「Agents」を参照して、Agent設定画面で構成情報の取得を行ってください。


1.1.1.4 表示

Interstage Application ServerのJava EE環境の性能情報は、以下の方法で表示することができます。

サマリ

サマリツリーの「Interstage(IJServerクラスタ)」ノード(Interstage(IJServerCluster)Monitor)を選択することで表示できます。

詳細

詳細ツリーの[Interstage(IJServerCluster)]ノード - [<IJServerクラスタ名>]ノード配下の、各詳細表示項目を選択することで表示できます。

詳細表示項目は、以下の表に示すとおりです。各詳細表示項目は、リソースごとに絞り込んで情報を表示することができます。

詳細表示項目

拡張

リソースID

JVM

インスタンス名

JDBCResource

インスタンス名:JDBC接続プール名

ThreadPool

インスタンス名:スレッドプール名

Transaction

インスタンス名

MsgDrivenBean

  • インスタンス名:EJBモジュール名:MessageDrivenBean名:アプリケーション名

  • インスタンス名:MessageDrivenBean名:アプリケーション名

ORBConnection

インスタンス名:コネクションマネージャ名

ConnectionQueue

インスタンス名

ConnectorPool

インスタンス名:コネクタ接続プール名

HttpListener

インスタンス名: バーチャルサーバー名:HTTPリスナー名

EntityBean

  • インスタンス名:EJBモジュール名:EntityBean名:アプリケーション名

  • インスタンス名:EntityBean名:アプリケーション名

StflSessionBeans

  • インスタンス名:EJBモジュール名:StatefulSessionBean名:アプリケーション名

  • インスタンス名:StatefulSessionBean名:アプリケーション名

StlsSessionBeans

  • インスタンス名:EJBモジュール名:StatelessSessionBean名:アプリケーション名

  • インスタンス名:StatelessSessionBean名:アプリケーション名

備考1:インスタンス名は、「IJServerクラスタ名:サーバーインスタンス名」の形式で表示されます。

備考2:「拡張」欄に○がある項目は、「■監視項目の拡張手順」を実施した場合に表示されます。

リソースの指定方法については、使用手引書(コンソール編)「Resources」を参照してください。

レポート
  • Interstage Application Server(IJServerクラスタ)カテゴリーのレポート

  • 汎用レポートカテゴリーのレポート


参考

Systemwalker Service Quality Coordinatorでは、「server」という名称のInterstage Java EE DASサービスのインスタンスも監視対象となります。

Interstage Java EE DASサービスについては、Interstage Application Server/Interstage Web Server「Java EE運用ガイド」を参照してください。