クラスタアプリケーションの作成を行う前に、クラスタアプリケーションに登録するリソースの作成を行う必要があります。
クラスタアプリケーションの作成やリソースの作成は、“userApplication Configuration Wizard”を利用します。
ここでは、“GDSリソース”と“RDBリソース”で構成されるクラスタアプリケーションを作成する場合の手順を説明します。なお、そのほかのリソースを登録する場合も同様に、リソースの作成を行う必要があります。
リソースの作成とクラスタアプリケーションの作成の詳細については、“付録E リソースの作成とクラスタアプリケーションの作成”を参照してください。
GDSリソースの作成は、以下の手順で行います。
Resource作成を起動します。
[userApplication Configuration Wizard]画面を起動し、[Resourceの作成]を選択します。
Resourceタイプを選択します。
Resourceタイプに“GDS”を選択し、Resource名に作成するリソース名を指定します。
SysNode(ノード)を選択します。
リソースを設定するSysNode(ノード)を選択します。
ディスククラスを選択します。
Symfoware/RDBの資源を配置する共用ディスクのディスククラスを選択します。
ディスククラスの属性を選択します。
MONITORONLY属性は、ディスククラスが故障した際のフェイルオーバの有無を決定します。
データベーススペースを配置しているディスククラスのMONITORONLY属性を“Yes”に設定します。そのほかの資源についてはMONITORONLY属性を“NO”に設定します。
以下にMONITORONLY属性の設定例を示します。
ディスククラス | 用途 | MONITORONLY属性 |
---|---|---|
class0001 | RDBディクショナリ | No |
class0002 | RDBディレクトリファイル | No |
class0003 | データベーススペース(ユーザログテーブル) | Yes |
class0004 | アーカイブログファイル | No |
class0005 | ログ管理ファイル、 | No |
ディスククラスの用途を設定します。
配置するSymfoware/RDBの資源によって、ディスククラスの用途が異なります。
各資源の配置については、“11.5 システム構成”を参照して、ディスククラスの用途を設定してください。
用途 | 排他使用 | ホットスタンバイ運用 |
---|---|---|
切替えディスク | する | しない |
同時アクセス用共用ディスク | する | する |
GDSリソースを登録します。
[登録情報の確認]画面で、設定した内容を確認します。設定した内容が正しければ、[登録]ボタンをクリックし、設定内容を登録します。
リソース属性については通常変更する必要はありませんが、変更が必要な場合は、“PRIMECLUSTER導入運用手引書”を参照して設定してください。
RDBリソースの作成は、以下の手順で行います。
Resource作成を起動します。
[userApplication Configuration Wizard]画面を起動し、[Resourceの作成]を選択します。
Resourceタイプを選択します。
Resourceタイプに“Symfoware”を選択します。
SysNode(ノード)を選択します。
リソースを設定するSysNode(ノード)を選択します。
RDBシステムを選択します。
“11.11.7 RDBシステムの登録”で登録したRDBシステムが選択できます。
RDBリソースを登録します。
[登録情報の確認]画面で、設定した内容を確認します。設定した内容が正しければ、[登録]ボタンをクリックし、設定内容を登録します。
スタンバイ型のクラスタアプリケーションの作成は、以下の手順で行います。
userApplicationの作成を起動します。
[userApplication Configuration Wizard]画面を起動し、[userApplicationの作成]を選択します。
userApplication名と運用形態を設定します。
userApplication名には作成するクラスタアプリケーション名を指定し、運用形態には、Standbyを選択します。
SysNode(ノード)を選択します。
クラスタアプリケーションを作成するノードを選択します。
1:1運用待機の場合、選択されたノードの順番によって、上から運用ノード、待機ノードとして設定されます。
カスケードの場合、選択されたノードの順番によって、上から運用ノード、待機ノード1、待機ノード2として設定されます。
クラスタアプリケーションの属性を選択します。
クラスタアプリケーションの属性の詳細は、“PRIMECLUSTER導入運用手引書”を参照してください。
なお、属性については、以下のように設定してください。
属性 | 値 |
---|---|
AutoStartUp | No |
AutoSwitchOver | HostFailure|ResourceFailure|ShutDown |
PersistentFault | 1 |
ShutdownPriority | None |
StandbyTransitions | ClearFaultRequest|StartUp|SwitchRequest |
OnlinePriority | 1 |
HaltFlag | Yes |
リソースを選択します。
クラスタアプリケーションで使用するリソース(GDSリソースおよびRDBリソース)を選択します。
クラスタアプリケーションを登録します。
[登録情報の確認]画面で、設定した内容を確認します。設定した内容が正しければ、[登録]ボタンをクリックし、設定内容を登録します。
ポイント
パトロール診断を設定することをお勧めします。パトロール診断は、待機ノードに接続された共用ディスク装置およびネットワークインタフェースカードを定期的に診断する機能です。パトロール診断については“PRIMECLUSTER導入運用手引書”を参照してください。