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Interstage Business Application Server 運用ガイド(高信頼性ログ編)
FUJITSU Software

4.5 データベーススペースの作成

ユーザログテーブルのデータベースのための領域としてのデータベーススペースを作成します。

ユーザログテーブルでは、複数のエントリを交替運用させることでエンドレスなデータ追加が可能になります。

図の右のように、1つのデータベーススペースに複数のエントリを配置することも可能です。

以降では、ユーザログテーブル用のデータベーススペースを設計する場合のポイントとして、エントリの設計を説明します。

エントリの設計

格納構造の決定

アプリケーションからみると、ユーザログテーブルは表の形式で表現されています。

表の形式で表現されているデータを、物理上のページに格納するための構造を“格納構造”と呼び、ユーザログテーブルの場合にはCYCLIC格納構造となります。

データベーススペースの作成では、この格納構造において指定するエントリのサイズと数が重要です。データ量や業務要件から必要なエントリのサイズと数を算出して、用意するディスクボリュームのスペース量を決定します。見積りの詳細は、“Interstage Business Application Server チューニングガイド”の“ユーザログテーブルの容量見積り式”を参照してください。

CYCLIC構造での注意点

エントリは、格納構造定義で指定したデータベーススペース分だけ作成されます。

エクスポート処理との負荷分散やメディア障害発生時の影響範囲を局所化するために、1つのエントリには1つのデータベーススペース(別の物理ディスク)を指定することをお勧めします。

たとえば、1つのデータベーススペースにすべてのエントリを作成すると、以下のようなことが発生する場合があります。

データベーススペースの媒体種別

データベーススペースは、データベースのための磁気ディスク内の以下の領域に作成することができます。

ローデバイス、ネットワークファイル、ローカルファイルは性能などの用件を考慮したうえで、利用される環境に合わせて選択してください。なお、可能な場合は、信頼性の観点からローデバイスでの利用を推奨します。

注意

  • データベーススペースを作成するドライブのプロパティで、“ドライブを圧縮してディスク領域を空ける”を設定しないでください。
    ドライブ圧縮を行った場合、通常のI/O処理と比較して性能上のオーバヘッドが発生します。これにより、I/O量に依存してOSリソース不足によるアクセスエラーが発生するためです。

  • データベーススペースを作成するフォルダのプロパティで、「全般タブ」の属性「詳細設定」内の、“圧縮属性または暗号化属性”を設定しないでください。
    圧縮属性とした場合、ドライブ圧縮と同様に通常のI/O処理と比較して性能上のオーバヘッドが発生します。これにより、I/O量に依存してOSリソース不足によるアクセスエラーが発生するためです。
    暗号化属性とした場合、Symfoware/RDBで使用する各資源の作成者(rdblogコマンド,rdbcrdicコマンド等の実行ユーザ)とSymfowareサービス起動で動作するSymfoware Serverプロセスの実行者(ユーザ登録されないWindowsシステムユーザ)が異なるため、暗号解除ができずアクセスエラーが発生するためです。