Interstage HTTP Server 2.2の運用時は、Webサーバで使用している機能や環境定義ファイル(httpd.conf)の定義内容に応じて、セマフォおよびファイルディスクリプタ数を拡張する必要がある場合があります。
以下の表を参照して必要なセマフォおよびファイルディスクリプタ数の設定値を算出します。
システム資源 | パラメタ | 種類 | 必要数 | |
---|---|---|---|---|
セマフォ | セマフォIDあたりのセマフォの最大数 | [システムパラメタ(/etc/sysctl.conf)] | 設定値 | 1以上 |
システム全体のセマフォの最大数 | [システムパラメタ(/etc/sysctl.conf)] | 加算値 | 1以上 | |
セマフォコールあたりのセマフォ操作の最大数 | [システムパラメタ(/etc/sysctl.conf)] | 設定値 | 1以上 | |
セマフォIDの最大数 | [システムパラメタ(/etc/sysctl.conf)] | 加算値 | 1以上 | |
ファイルディスクリプタの最大数 | システム全体のファイルディスクリプタの最大数 | [システムパラメタ(/etc/sysctl.conf)] | 加算値 | n + 10 以上 |
[以下の機能を使用する場合]
| ||||
[環境定義ファイル(httpd.conf)で以下のディレクティブを追加した場合]
| ||||
ユーザにおいてオープン可能なファイルディスクリプタの最大数 | [リソース制限(/etc/security/limits.conf)] | 設定値 | m + 10 以上 | |
[以下の機能を使用する場合]
| ||||
[環境定義ファイル(httpd.conf)で以下のディレクティブを追加した場合]
|
m:環境定義ファイル(httpd.conf)のThreadsPerChildディレクティブの設定値
n:環境定義ファイル(httpd.conf)のMaxClientsディレクティブの設定値
注1)複数のWebサーバを運用している場合は、Webサーバごとに必要数を加算してください。
注2)動作するCGIプログラム内で必要となるファイルディスクリプタの数は、別途加算してください。
上記で算出した値がシステムのデフォルト値を超える場合は、以下の手順でシステムパラメタ/リソース制限の値を変更してください。
■システムパラメタの変更(/etc/sysctl.conf)
システムパラメタを変更する手順を以下に示します。詳細については、オペレーティングシステムのドキュメントを参照してください。
/etc/sysctl.confファイルを編集します。
上記の表の「種類」欄が「設定値」の場合は、/etc/sysctl.confファイルのパラメタの値を、上記で算出した値に変更します。
上記の表の「種類」欄が「加算値」の場合は、/etc/sysctl.confファイルのパラメタの値に、上記で算出した値を加算します。
注意
セマフォのパラメタは、以下の形式で指定します。
kernel.sem = para1 para2 para3 para4
以下のコマンドを実行するか、またはオペレーティングシステムを再起動します。
sysctl -p /etc/sysctl.conf
■リソース制限(/etc/security/limits.conf)
システムのリソースを制限する手順を以下に示します。詳細については、オペレーティングシステムのドキュメントを参照してください。
/etc/security/limits.confファイルを編集します。/etc/security/limits.confファイルのパラメタ値を、上記で算出した値に変更します。
オペレーティングシステムを再起動します。