マルチシステムにおけるイベントサービス資源の移出・移入の手順について、デフォルトシステムと拡張システムの違いを説明します。
拡張システムでの運用については、デフォルトシステムと基本的な操作手順に違いはありませんが、移出コマンド(esbackupsys)・移入コマンド(esrestoresys)を実行する際には、以下の方法で拡張システム名を指定する必要があります。
コマンドの-Mオプションで拡張システム名を指定する
移出コマンド(esbackupsys)・移入コマンド(esrestoresys)の-Mオプションで拡張システム名を指定します。
環境変数“IS_SYSTEM”で拡張システム名を指定する
環境変数“IS_SYSTEM”で拡張システム名を指定します。
なお、両方が指定されている場合には、コマンドの-Mオプションで指定したシステム名が有効になります。
以下に移出・移入手順の例を示します。
デフォルトシステムの移出、および拡張システム(system1)へ移入を行う場合(移出資源格納パス:/backup)
esbackupsysコマンドを実行して、イベントサービス資源を移出します。
esbackupsys -d /backup |
esrestoresysコマンドを実行して、イベントサービス資源をリストアします。
esrestoresys -M system1 -d /backup |
バックアップ・リストア手順の詳細については、“運用ガイド(基本編)”の“他サーバへの資源移行”を参照してください。
イベントチャネルの不揮発化運用時、拡張システムに跨る移出・移入を実施した場合、複数システムで同一のユニット定義ファイルが使用されることになります。この場合、ユニット定義ファイル中で指定したディレクトリが重複すると、移入処理が失敗する現象となります。
移出したユニット定義ファイル中のディレクトリの記述が他のシステムで使用するユニット定義ファイルのディレクトリと重ならないように編集する必要があります。
ユニット定義ファイルは移出時に指定したディレクトリのFJSVes配下に格納されています。
ユニット定義ファイルの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“esmkunit”を参照してください。